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無神経と言われて悩む人と無神経な人に傷ついた人へ 鈍感との違いと付き合い方

無神経と言われて悩む人と無神経な人に傷ついた人へ 鈍感との違いと付き合い方

悪気はなかったのに、「それ、無神経だよ」と言われてしまった。

あるいは、身近な人の何気ない一言が刺さって、何日も頭から離れない。

この記事は、そのどちらの立場の方にも向けて書いています。

先に答えをお伝えします。

  • 辞書では、無神経は「感覚が鈍いこと」と「恥や外聞、他人の気持ちなどを気にしないこと」の2つの意味で説明されている。態度や言動の傾向を指す言葉で、病名や診断名ではない
  • 鈍感・無頓着・無遠慮・図太いは、似ているようで辞書の説明が少しずつ違う。どれに近いかが分かると、見直しも付き合い方も決めやすい
  • 言われた本人にできるのは、言う前に一拍おくことと、指摘を受けたら理由を聞くこと。傷ついた側にできるのは、傷ついた事実を短く伝えることと、距離の取り方を自分で決めること

この記事では、あなたやご家族の性格を診断することはしません。

また、相手を悪者にしたり、傷ついたあなたを責めたりもしません。

辞書と、国立障害者リハビリテーションセンターや厚生労働省のページを実際に開いて確かめた範囲を書き、筆者の整理や提案は、そう分かるように書き分けます。

記事の流れは次のとおりです。

  • Q&Aサイトで見かけた相談
  • 辞書で確かめた意味と、類語との違い
  • 悪気のない言動が生まれる4つの場面
  • 言われた本人の見直し方
  • 傷ついた周りの人の付き合い方(職場・友人・家族)
  • 特性や気持ちの落ち込みに触れる必要があるときの相談先と、よくある質問
目次

Q&Aサイトで見かけた「実の親の発言は流せるのに、義理の親の一言だけが忘れられない」という相談

先日、Q&Aサイトでこのような切実な悩みを拝見しました。

投稿していたのは、自分の親の無神経な発言なら聞き流せるのに、義理の親の同じような発言には強く傷ついて、ずっと引きずってしまう方です。

なぜ自分は、同じ種類の言葉に、相手によって反応が変わるのだろうか、という疑問でした。

ここには、この言葉を考えるうえで大事な手がかりが2つ入っています。

1つは、傷つくかどうかは、言葉の中身だけで決まらないことです。

同じ言葉でも、言う人との距離や、これまでのやり取りによって、受け取り方が変わります。

もう1つは、言った側の配慮の有無と、言われた側が傷ついたかどうかは、別々に起きることです。

回答には、2つの方向がありました。

1つは、子どもの頃から身近な親の心ない発言を浴びていると、「親だから仕方ない」と思うことで心を守る癖がつき、その癖が義理の親には働かないのではないか、という見方です。

もう1つは、他人だからこそ、愛情から言っているのか批判なのかが分からず、受け取りづらいのではないか、という見方でした。

どちらも、断定はせず、「そうかもしれない」という言い方でした。

この記事でも同じ姿勢を取ります。

投稿した方や、その義理の親の内面を、筆者が知っているわけではありません。

ただ、傷つく理由を「自分の心が弱いから」と片づける必要はなさそうだ、という点は、多くの方に当てはまると考えています。

辞書で確かめた無神経の意味

2026年11月7日に、辞書の記述を確かめました。

使ったのは、コトバンクに収録されているデジタル大辞泉と精選版日本国語大辞典の項目です。

デジタル大辞泉では、無神経は名詞・形容動詞として、次の2つの意味が挙がっています。

1つめは「感覚が鈍いこと。感じ方が弱いこと。また、そのさま」で、鈍感と言い換えられています。用例は「騒音に無神経な都会人」です。

2つめは「恥や外聞、他人の気持ちなどを気にしないこと。また、そのさま」で、用例は「無神経な言葉」です。

人間関係で悩むときに問題になるのは、おもに2つめの意味です。

精選版日本国語大辞典が示す、もう少し古い使われ方

精選版日本国語大辞典でも、同じく2つの意味が並んでいます。

1つめは「感じ方のにぶいこと」で、初出の例として夏目漱石『吾輩は猫である』の一節が挙がっています。

2つめは「恥ずかしいと思ったり、外聞を気にしたりすることのないこと。また、人の感情などを気にかけないさま」です。

こちらの初出の例には、坪内逍遙『当世書生気質』の一節が挙がっています。

つまり、明治の頃から、この言葉は「感じ方の鈍さ」と「人の気持ちへの配慮の薄さ」の両方に使われてきたことが、辞書の記述から分かります。

病気や診断の話は、辞書の項目には出てこない

どちらの辞書にも、病気や診断に関する記述はありません。

辞書の上では、無神経は、感覚の鈍さや配慮の薄さを指す、ふつうの形容の言葉です。

だからこそ、「そう言われたから、自分は何かの障害かもしれない」と結論を急ぐ必要はありません。

反対に、「あの人はそういう病気だ」と周りが決めつけることも、辞書の側には根拠がありません。

この点は、後半の「特性に触れるとき」の節で、もう一度整理します。

鈍感・無頓着・無遠慮・図太いとの違い

同じ日に、似た言葉の辞書の説明も確かめました。

並べてみると、言葉ごとに、問題になっている場所が少しずつ違います。

言葉 デジタル大辞泉の説明(要旨) 注目する場所
無神経 感覚が鈍い/恥や外聞、他人の気持ちなどを気にしない 感じ方と配慮の両方
鈍感 感じ方がにぶい。気がきかない 受け取る側の感度
無頓着 少しも気にかけない 関心の向け方
無遠慮 遠慮をせず、好きなように振る舞う 振る舞いの出し方
図太い 大胆で、びくともしない。また、非常にずうずうしい 動じなさ

鈍感は、受け取る側の感度の話

鈍感は、デジタル大辞泉で「感じ方がにぶいこと。気がきかないこと」と説明されています。

用例の「皮肉の通じない鈍感な人」からも分かるように、おもに、相手の言葉や場の空気を受け取る側の話です。

精選版日本国語大辞典には、現在は「敏感」の反対として「鈍感」と書くが、明治以前は「鈍漢」と書かれたという補足も載っています。

無神経は、鈍感を類語として含みつつ、さらに「他人の気持ちを気にしない」という意味まで広がっています。

無頓着は、気にかける対象が人とは限らない

無頓着の用例は「服装に無頓着な人」です。

服装や身なりのように、人の気持ち以外のものにも使います。

無頓着な人が、結果として人を傷つけることはあります。

ただ、辞書の説明の中心は、物事への関心の薄さです。

無遠慮は、振る舞いとして表に出ること

無遠慮は「遠慮をせず、好きなように振る舞うこと」で、用例は「無遠慮な物言い」です。

精選版日本国語大辞典では、「他にはばかることなく思うがままに振舞うこと。不作法」と説明されています。

感じ方の鈍さより、振る舞いとして外に出ている部分に焦点があります。

図太いは、動じなさを褒めることも責めることもある

図太いには、2つの顔があります。

デジタル大辞泉は「大胆で、ちょっとやそっとでは、びくともしない。また、非常にずうずうしい」と説明しています。

前半は、たくましさとして、肯定的に使えます。

後半は、周りへの配慮のなさが目立つときの使い方です。

「あの人は図太い」と言われたとき、たくましいという意味なのか、ずうずうしいという意味なのかは、前後の文脈で変わります。

デリカシーがない、という言い方について

「デリカシーがない」は、日常会話でよく使われます。

デリカシーは外来語です。今回は辞書の本文を直接開いて確かめられなかったため、定義の引用はしません。

ここでは、人の気持ちへの細やかな気配りが足りない、という日常的な意味で使われる言葉として扱います。

この整理は筆者のものです。

悪気のない言動が生まれる4つの場面

ここからは、筆者の整理です。公的な資料に書かれた内容ではありません。

周りの人が「無神経だ」と感じる場面は、大きく4つに分けて考えると、見直しや対応の入口が見つかりやすくなります。

同じ人でも、場面によって出方が変わります。

気づいていない場面

話している本人は、相手が傷ついたことに気づいていません。

相手の表情が曇っても、場の流れが続いていれば、そのまま話し続けてしまいます。

この場合、悪意はなく、「気づく機会がなかった」ことが大きな理由です。

傷ついた側が短く伝えるだけで、次から変わる人もいます。

率直のつもりでいる場面

「本当のことを言っているだけ」「はっきり言うのが親切」と考えている場合です。

本人は、正直さや親切心のつもりで言っています。

ところが、受け取る側は、内容よりも言い方や時機で傷ついています。

正しさと、伝わり方は別の話です。

自分の物差しで話している場面

自分にとって当たり前のことを、相手にも当たり前だと思って話す場面です。

たとえば、年齢、家族構成、仕事、体型、お金のことなどです。

自分は気にならない話題でも、相手にとっては触れてほしくないことがあります。

物差しの違いに気づくきっかけがないと、悪気なく同じ話題を繰り返します。

親しさの距離を読み違えている場面

親しくなったつもりで、遠慮のない言葉を使ってしまう場面です。

最初のうちは笑ってくれた相手も、内心では我慢していたことがあります。

冒頭のQ&Aサイトの相談にあった「義理の親の一言だけが忘れられない」も、距離の読み違いが重なる場面かもしれません。

これも、筆者の読みで、断定ではありません。

4つの場面を見分ける表

場面 本人の中で起きていること 傷ついた側から見えること
気づいていない 相手の反応を見落としている 話が止まらない、謝らない
率直のつもり 正直さを優先している 内容は正しいが言い方がきつい
自分の物差し 当たり前を疑っていない 触れてほしくない話題に入ってくる
距離の読み違い 親しさの度合いを高く見積もっている 急に馴れ馴れしくなる

どの場面でも、相手を変えようとするより、自分が取れる行動を決めるほうが、気持ちは軽くなります。

次の節から、言われた本人と傷ついた周りの人の、それぞれの立場で見ていきます。

言われた本人の見直し方 一拍おく・理由を聞く・言い直す

ここは、「無神経だと言われた」「自分では悪気がなかったのに」と悩んでいる方に向けた節です。

内容はすべて筆者の整理と提案で、効果が証明されたものではありません。

先に前提を1つ置きます。

言われたことで傷ついているなら、その時点で、あなたは人の気持ちを気にしない人ではありません。

気にならない人は、そもそも悩みません。

言う前に、一拍おく

話す前に、頭の中で1回だけ確かめる習慣をつけます。

確かめるのは、次の2つです。

  • この話題は、相手が自分から出したものか
  • 相手が今、どんな表情をしているか

全部の発言でやる必要はありません。

年齢、家族、仕事、見た目、お金に関する話題のときだけで十分です。

指摘されたら、反論の前に理由を聞く

「無神経だ」と言われた瞬間は、責められたように感じて、言い返したくなります。

そのとき、一言だけ聞いてみてください。

「どの言葉が嫌だった?」

理由が分かれば、次から避けられます。

分からないまま「悪気はなかった」とだけ言うと、相手は「また同じことをされる」と感じます。

「悪気はなかった」と「ごめんなさい」を並べない

悪気がなかったのは、おそらく本当のことです。

ただ、傷ついた相手に最初に伝えたいのは、悪気の有無よりも、傷つけたことへの言葉です。

「そのつもりはなかった。でも、嫌な思いをさせてごめん」のように、傷つけた事実を先に認める形が使いやすいです。

言い訳は、そのあとに必要であれば足します。

言い直しの型を、3つ持っておく

言ってしまってから気づいた場面で使える型です。

場面 言い直しの例
言った直後に表情が曇った 「今の言い方、きつかったね。ごめん」
あとで気づいた 「昨日の話、気になって。嫌な思いをさせたなら、ごめんね」
何が悪かったか分からない 「どこが嫌だったか、教えてもらえる?」

言い直しは、何度もすると逆効果になる人もいます。

同じ相手には、必要なときに1回だけにしてください。

同じ話題を、別の言葉に置き換える

たとえば、体型や年齢の話題は、事実を評価する言葉から、自分の感想に置き換えます。

言いがちな言葉 置き換えの例
「また太った?」 触れない。または「元気そうだね」
「まだ結婚しないの?」 「最近、何か楽しいことある?」
「そんなことで悩むの?」 「それはしんどいね」
「普通はこうするよ」 「私ならこうするけど、どう思う?」

置き換えは、相手の話を聞く姿勢を言葉に出す作業です。

自分の「当たり前」を、年に数回だけ疑う

自分の物差しで話す場面は、本人が気づきにくい部分です。

そこで、人と話したあとに、「今日、自分の当たり前をそのまま話した場面はあったか」を、頭の中で1回だけ振り返ります。

毎日やると疲れるので、気になった日だけで構いません。

率直さを残したまま、順番を変える

率直に話す人は、その長所を捨てる必要はありません。

順番を変えるだけで、伝わり方が大きく変わります。

先に相手の状況を受け止めてから、自分の意見を言う順番です。

たとえば、「それは違う」と最初に言うところを、「そう考えたんだね。私は少し違う見方をしていて」から入ります。

意見の中身は変わらなくても、聞いてもらえる確率は上がります。

指摘してくれた人を、遠ざけない

無神経だと伝えるのは、相手にとって勇気のいることです。

言わずに離れていく人も多い中で、伝えてくれたこと自体が、関係を続けたい気持ちの表れである場合もあります。

これも筆者の読みで、すべての場合に当てはまるわけではありません。

それでも、指摘を受けた直後に相手を避けるより、一度「教えてくれてありがとう」と返せると、その後の関係が続きやすくなります。

直せない日があっても、自分を責めすぎない

見直しの習慣は、毎回うまくいくものではありません。

疲れている日や、気持ちに余裕のない日は、一拍おくことも難しくなります。

そんな日があっても、「またやってしまった」と自分を責め続けると、人と話すこと自体が怖くなります。

うまくいかなかった日は、翌日に1回言い直せれば十分です。

見直しの進み具合を見る目安

次の表は、筆者が考えた目安です。診断や評価に使うものではありません。

段階 目安
はじめ 指摘されたとき、まず反論せずに聞けた
少し慣れた 年齢や家族の話題の前に、一拍おけた
続いている 言ってしまった後で、自分から言い直せた

3つのどれか1つでもできた日は、前進した日として数えてください。

場面別に決めておく、最初の一言

その場で考えると、どうしても言い方が荒くなります。

あらかじめ、場面ごとに最初の一言を決めておくと、慌てずに済みます。

職場では、「確認させてください」から入ると、相手を責める響きが弱まります。

友人には、「ちょっと聞いてもいい?」と前置きしてから、聞きづらい話題に入ります。

家族には、「その話、今は少ししんどい」と、自分の状態を先に伝えます。

型を持っておくと、悪気なく踏み込んでしまう場面が減ります。

指摘を受けた日の夜にやること

指摘された日の夜は、頭の中で何度もその場面を再生してしまいがちです。

その日は、反省会を長くやらず、次の2点だけメモに残して終えます。

  • 相手が嫌だったと言った言葉
  • 次に同じ場面が来たら、最初に言う一言

メモは、スマートフォンの短い文章で十分です。

反省を長く続けても、翌日の行動は変わりません。

短く残して寝るほうが、翌日の自分が動きやすくなります。

傷ついた周りの人へ 職場・友人・家族での付き合い方

ここは、身近な人の言葉に傷ついた方に向けた節です。

内容はすべて筆者の整理と提案で、公的な資料に書かれたものではありません。

傷ついたのは、あなたが敏感すぎるからではない

先に、はっきりさせておきます。

傷ついた気持ちは、あなたの中で実際に起きたことです。

相手に悪気がなかったとしても、その事実は消えません。

「悪気はないのだから我慢しよう」と飲み込み続けると、少しずつ疲れがたまります。

悪気の有無と、傷ついた事実は、分けて扱って構いません。

まず、傷ついたことを短く伝える

伝えるときは、相手を責める言い方を避けて、自分の気持ちを主語にします。

言い方の例 狙い
「さっきの話、少し嫌な気持ちになった」 事実と気持ちだけを伝える
「その話題は、あまり触れてほしくない」 範囲を決める
「私は気にしてるから、言い方を変えてもらえると助かる」 具体的にお願いする

長く説明しなくて構いません。

一言で伝えて、あとは相手の反応を見ます。

伝えても変わらないときの見方

一度で変わる人もいれば、何度か伝えても同じ言動が続く人もいます。

変わらない理由は、聞こえていない、聞いても自分の物差しで解釈してしまう、変えるつもりがない、などいくつか考えられます。

どれなのかを、外から決めつけることはできません。

伝えた結果、少しでも相手の言動が変わったなら、関係を続ける余地があります。

何度伝えても変わらないなら、あなたが付き合い方を変える番です。

職場に無神経な人がいるとき

職場では、関係を切ることが難しい分、守り方を決めておくと楽になります。

たとえば、次のような工夫です。

  • 雑談は短く切り上げ、仕事の話に戻す
  • 言われたことは、その日のうちに簡単にメモに残す
  • 同僚や別の上司に、事実だけを伝えて相談する

メモは、後で相談するとき、日付と言葉が分かる材料になります。

仕事に支障が出るほど続くとき、気持ちの落ち込みが続くときは、社内の相談窓口や、厚生労働省の「こころの耳」のような公的な窓口を使うことができます。

受付時間は、次の章に、2026年11月7日に確認した内容を載せています。

友人が無神経なとき

友人の場合は、距離の調整がしやすい関係です。

毎日の連絡がつらいなら、返信の間隔を少しずつ空けます。

急にやめるより、「最近忙しくて返信が遅くなる」と伝えて、ペースを落とす方法があります。

会う頻度も同じです。

月に何回会うかを、自分で決めて構いません。

友人としての良いところと、苦手な言動を、分けて考える視点も役に立ちます。

家族やパートナーが無神経なとき

家族やパートナーは、毎日顔を合わせる分、傷つく回数が増えます。

冒頭のQ&Aサイトの相談にあった義理の親のように、離れにくい相手でもあります。

そのため、「全部を変えてもらう」より、「この場面だけ変えてほしい」と範囲を絞って伝えるほうが、続けやすくなります。

たとえば、食事中の話題や、子どもの前での言い方など、場面を1つに絞ります。

絞って伝えた1つが変わったら、次の場面に進みます。

会う前に、自分の守り方を決めておく

義理の親や親戚など、会う日が決まっている相手には、事前の準備が効きます。

  • 滞在時間を、あらかじめ決めておく
  • 聞かれたくない話題が出たときの、話題を変える一言を用意する
  • 帰りの予定を入れて、自然に切り上げられるようにしておく

準備をしておくと、その場で言い返せなくても、気持ちの消耗が減ります。

離れる判断をしてもよい場面

次のような状態が続くときは、距離を取ることを優先して構いません。

  • 会う前から体調が悪くなる
  • 眠れない日が増えている
  • その人のことを考える時間が、1日の大半を占めている

離れることは、相手を見捨てることにはなりません。

自分の生活を守るための、ひとつの選び方です。

自分の気持ちを、誰かに話す

無神経な言葉で傷ついたとき、「こんなことで」と思って、誰にも話さずに抱え込む方が多いです。

信頼できる友人や家族に、起きた出来事と、そのとき感じたことを、短く話してみてください。

話すだけで、気持ちが整理されることがあります。

話す相手がいないときは、次の章の相談窓口も使えます。

その場で返せる一言の例

言い返すのが苦手な方のために、角が立ちにくい返し方を表にしました。

筆者の提案で、どの相手にも通じるとは限りません。

言われたこと 返し方の例
好きなものを軽く見るような発言 「私は好きなんだ」と、自分の気持ちだけを返す
見た目や年齢をいじる発言 「その話題、あまり好きじゃない」
家庭や仕事への決めつけ 「うちはうちで考えてるから」
悪気なく繰り返される発言 「前にも言ったけど、それは少し嫌なんだ」

返した後に、笑って話題を変えると、場の空気を荒らさずに済みます。

うまく返せなかった日は、帰ってから、自分の中で返し方を1回だけ練習しておくと、次の機会に出やすくなります。

周りが同調してくれないときの考え方

「みんなは気にしていないのに、自分だけ気になる」と感じる場面があります。

他の人が気にしていないことは、あなたの傷つきを否定する材料になりません。

人によって、触れてほしくない話題は違います。

同じ言葉でも、笑える人もいれば、笑えない人もいます。

自分の感じ方を、他の人の反応で測らなくて構いません。

特性や気持ちの落ち込みに触れる必要があるとき

そう言われ続けて悩むと、「自分には何か特性があるのではないか」と考える方がいます。

反対に、周りの人が「あの人は発達障害ではないか」と考えることもあります。

この記事は、診断をするものではありません。

2026年11月7日に確かめた、公的機関の説明を紹介します。

国立障害者リハビリテーションセンターのページで確かめたこと

発達障害情報・支援センター(国立障害者リハビリテーションセンター)の「発達障害とは」のページには、次の内容が載っています。

発達障害者支援法では、発達障害は「自閉症、アスペルガー症候群その他の広汎性発達障害、学習障害、注意欠陥多動性障害、その他これに類する脳機能障害であってその症状が通常低年齢において発現するもの」と定義されています。

そのうえで、どのタイプにあたるのか、種類を明確に分けて診断することは大変難しいと書かれています。

障害ごとの特徴は、少しずつ重なり合っている場合も多く、年齢や環境で目立つ症状が変わるため、診断された時期によって診断名が異なることもあるそうです。

同じページには、大事なのは「その人」に目を向けることだと書かれています。

どんなことができて、何が苦手なのか、どんな魅力があるのか。

その人に合った支援があれば、だれもが自分らしく生きていける、という趣旨の説明です。

この記事で言えること、言えないこと

辞書で確かめたとおり、この言葉は、病名や診断名ではありません。

言動が人を傷つけたことと、特性があるかどうかは、別の問題です。

人の気持ちを読み取りにくい、場の空気を察しにくいという困りごとが、長く続いて生活に影響しているときは、医療機関や公的な相談窓口に相談する道があります。

ただし、診断は医師が行うもので、この記事や周りの人が決められることではありません。

周りの方も、「あの人は障害だから仕方ない」と決めつける前に、その人の困りごとに目を向けてください。

相談できる窓口

2026年11月7日に、公式ページで受付時間を確認しました。

窓口 受付の内容 受付時間
こころの耳(働く人の電話相談) 働く方やその家族の悩み。無料・匿名 平日17時から22時(受付は21時50分まで)、土日10時から16時(受付は15時50分まで)。祝日・振替休日・年末年始は除く
こころの耳(働く人のSNS相談) 文字でのやり取りで相談できる 平日17時から22時(受付は21時30分まで)、土日10時から16時(受付は15時30分まで)。祝日・振替休日・年末年始は除く
こころの耳(働く人のメール相談) 自分のペースで文章にして相談できる 24時間受付。返信は1週間以内。祝日・年末年始は対応なし
よりそいホットライン(0120-279-338) 悩み全般。無料 24時間対応

こころの耳の電話番号は、公式ページ(こころの耳の相談窓口)でご確認ください。

よりそいホットラインは、厚生労働省「まもろうよ こころ」のページに掲載されている窓口です。

つらい気持ちが強いときは、時間を気にせず、24時間の窓口を使ってください。

よくある質問

Q1. 無神経と鈍感は、同じ意味ですか

辞書では、無神経の1つめの意味が「感覚が鈍いこと」で、鈍感と言い換えられています。

2つめの「他人の気持ちなどを気にしないこと」は、鈍感の説明には入っていません。

人間関係で使われるのは、おもに2つめの意味です。

Q2. 無神経だと言われますが、直せますか

言い方や話題の選び方、一拍おく習慣は、練習で変えられる部分があります。

ただし、性格そのものを一度に変えようとすると続きません。

まずは、年齢、家族、見た目、お金の話題の前だけ、一拍おくことから始めてください。

Q3. デリカシーのない人は、わざとやっているのですか

わざとの場合も、気づいていない場合もあります。

外から見て、どちらかを決めることはできません。

ここでは、傷ついた事実に対して、自分の守り方を決めることを優先してください。

Q4. 何度言っても変わらない家族に疲れました

変えてほしい場面を1つに絞って伝え、それでも変わらないなら、会う頻度や話す時間を調整してください。

家族だからといって、全部を受け止める必要はありません。

つらさが続くなら、前の章の相談窓口を使うことができます。

Q5. 傷ついた自分は、敏感すぎるのでしょうか

傷つき方には個人差があり、どれくらいが普通かを決める基準はありません。

傷ついたと感じた事実は、あなたの中で実際に起きたことです。

「敏感すぎる」と自分を責める前に、何があって、何が嫌だったのかを言葉にしてみてください。

確かめた出典

この記事で触れた辞書と公的機関の情報は、2026年11月7日に内容を確かめました。

  • デジタル大辞泉「無神経」「鈍感」「無頓着」「無遠慮」「図太い」の各項(コトバンク収録)
  • 精選版日本国語大辞典「無神経」「鈍感」「無頓着」「無遠慮」「図太い」の各項(コトバンク収録)
  • 国立障害者リハビリテーションセンター 発達障害情報・支援センター「発達障害とは」
  • 厚生労働省「こころの耳」の相談窓口のページ
  • 厚生労働省「まもろうよ こころ」の電話相談の案内

悪気のない言動が生まれる4つの場面、一拍おく習慣、言い直しの型、置き換えの例、周りの人の返し方は、筆者の整理と提案です。公的な資料に書かれた内容ではありません。効果が証明されたものでもありません。

Q&Aサイトの相談は、内容を要約して紹介しています。投稿した方の内面を、筆者が知っているわけではありません。

まとめ

辞書の上では、無神経は、感覚が鈍いことと、他人の気持ちなどを気にしないことの2つの意味を持つ言葉で、病名ではありません。

鈍感・無頓着・無遠慮・図太いは、それぞれ注目する場所が違います。

言われた本人は、言う前に一拍おき、指摘を受けたら理由を聞くところから始めてください。

傷ついた周りの方は、気持ちを短く伝え、変わらないときは距離の取り方を自分で決めてください。

落ち込みや眠れない日が続くときは、公的な窓口や医療機関に相談してください。

今日できる一歩として、本人は、年齢や家族の話題の前に一拍おけた回数を、1日だけ数えてみてください。

傷ついた方は、嫌だった言葉を1つだけ、メモに書き出してみてください。

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