試合に負けた夜、布団の中で何度も場面を思い出して眠れなかった。
あるいは、勝ち負けにこだわる夫や同僚、子どもの様子に、毎回ぐったりしている。
この記事を開いてくださった方は、どちらかの立場にいるのだと思います。
先に答えをお伝えします。
- 辞書では「他人に負けることを嫌う勝気な性質」と説明されている。病名ではありません。性格を表す言葉
- 短所に見えるのは、悔しさの向かう先と、勝負をする場所が合っていないとき。向かう先を選び直せば、同じ気持ちが長所として働く
- 周りの人にできるのは、勝負になりにくい場面の作り方を決めておくこと。相手を変えようとする必要はない
この記事では、あなたやご家族の性格を診断することはしません。
気持ちの扱い方を整理する記事として書いています。
辞書、日本放送協会の放送文化研究所、厚生労働省のページを実際に開いて確かめた範囲を書き、筆者の整理や提案は、そう分かるように書き分けます。
記事の流れは次のとおりです。
- Q&Aサイトで見かけた相談
- 辞書と日本放送協会のページで確かめた意味
- 本人が疲れる仕組みと、悔しさの使い道
- 長所への言い換えと、短所の見直し
- 周りの人の付き合い方(子ども・夫・同僚)
- 相談先と、よくある質問
Q&Aサイトで見かけた「負けず嫌いな性格が嫌で泣いてしまう」という相談
先日、Q&Aサイトでこのような切実な悩みを拝見しました。
投稿していたのは、高校3年の女子の方です。
勉強では、過去の自分を超えられれば満足できるそうです。
ところが、体育の試合のような場面になると、負けた悔しさで、その後の授業に集中できなくなるといいます。
体育祭では、決勝まで進みながら2位に終わり、皆の前で泣いてしまいました。
部活でも、負けた大会では必ず泣いてきたそうです。
泣いているのは自分だけで、それが恥ずかしく、この性格が嫌だという相談でした。
筆者が気になったのは、この方が「勝ちたい気持ちをなくしたい」とは書いていないことです。
勉強では、過去の自分を基準にして満足できています。
つまり、悔しさの強さそのものより、「誰と比べるか」と「どの場面か」で、気持ちの扱いやすさが変わっているように読めます。
この見方は、あくまで筆者の読みです。投稿した方の内面を知る立場にはありません。
ただ、同じ悩みを持つ方にも使える手がかりなので、後半で詳しく整理します。
辞書で確かめた負けず嫌いの意味
2026年11月4日に、辞書の記述を確かめました。
使ったのは、コトバンクに収録されているデジタル大辞泉の項目です。
| 辞書の名前 | 説明の要点 |
|---|---|
| デジタル大辞泉 | 「他人に負けることを嫌う勝気な性質であること。また、そのさま」。語の成り立ちについて「『負け嫌い』『負けじ魂』などの混同からか」との補足がある |
説明は短く、良い悪いの評価は入っていません。
同じ項目には、類語として「気概」「闘志」「根性」「負けん気」「勝ち気」などが並んでいます。
辞書の上では、気の強さや粘り強さに近い言葉の仲間として扱われています。
日本放送協会の放送文化研究所のページにあった語の由来
この言葉は「負けないことが嫌いなら、負けるのが好きなのか」と、おかしいと言われることがあります。
日本放送協会の放送文化研究所の「ことば(放送用語)」のページに、この疑問への答えがありました。
ページによると、「負けず嫌い」の生まれ方には、さまざまな説があります。
明治時代には「負け嫌い」という言い方がされていました。
これと並んで「負ける嫌い」という言い方もあり、別に「負けず魂」「負けじ魂」という言葉もありました。
ページは、「負けず魂」と「負ける嫌い」が合わさって「負けず嫌い」になったのではないか、と書いています。ただし、定説ではないと断っています。
また、理屈に合わない表現かもしれないが、現在ほとんどの辞書に載っており、間違いと決めつけるのは不適切だとも書かれています。
言葉の由来がはっきりしなくても、辞書に載るほど長く使われてきた言い方です。
この性格を、特別におかしなものとして見る必要はありません。
名前がつく前から、人は勝ち負けを気にしてきた
辞書には、類語だけで30近い言葉が並んでいます。
それだけ多くの言い方が使われてきたのは、勝ち負けを気にする人が昔から身近にいたからだと考えられます。ただし、これは筆者の推測です。
悩みのほとんどは、この性格があること自体より、気持ちの向かう先とぶつかる場面で起きます。
次の章では、本人が疲れる仕組みを整理します。
本人が疲れる仕組み 相手と土俵と後始末の3つで見る
ここからは、筆者の整理です。公的な資料に書かれた区分ではありません。
悔しさそのものは、誰にでも起きる自然な反応です。
疲れるかどうかは、次の3つで変わると、筆者は考えています。
| 見るところ | 疲れにくい形 | 疲れやすい形 |
|---|---|---|
| 比べる相手 | 過去の自分、目標の水準 | 目の前にいる特定の誰か、全員 |
| 勝負の土俵 | 自分で選んだ場面 | 勝負にする必要のない場面まで |
| 負けた後の後始末 | 悔しさを書き出して、次の手を1つ決める | 頭の中で何度も再生し続ける |
この表は、自分を点数で判定する道具ではありません。
どの行で疲れているのかを見つける目安として使ってください。
比べる相手を選び直す
相談してくださった方は、勉強では過去の自分を超えれば満足できると書いていました。
比べる相手が過去の自分なら、勝負は毎回、自分の中で完結します。
誰かの出来や反応に左右されないので、気持ちが落ち着きやすくなります。
一方で、特定の誰かに勝つことが基準になると、相手の調子や運に結果が左右されます。
自分でどうにもできない部分が増えるほど、悔しさは強くなります。
そこで、勝負の場面ごとに「自分が動かせるのは何か」を先に書き出しておく方法があります。
たとえば試合なら、練習の量、準備、当日の動き方は自分で動かせます。相手の調子や審判の判断は動かせません。
動かせる部分に基準を置くと、負けたときも「準備はできていたか」で振り返れます。
勝負にする場面を、自分で選ぶ
勝ち負けのあるものに全部で全力を出すと、気持ちが休まる場所がなくなります。
筆者の考えでは、勝負にする場面と、しない場面を分けておくと楽になります。
たとえば、仕事の成績や資格の試験は勝負にする。友人との雑談や、家族とのゲームは、楽しむことを目的にする。
線引きは人によって違ってかまいません。
大事なのは、自分で決めておくことです。
決めずにいると、何でも勝負に見えてしまい、休む暇がなくなります。
質問者の方も、体育の試合は勝負だと感じやすい場面なのかもしれません。
そのときは、「この試合は、結果より動きを1つ試す場」と目的を言い換えてから臨むと、負けた後の引きずり方が変わることがあります。
効果が証明された方法ではありません。筆者の提案です。合わなければ、やめてかまいません。
悔しさの後始末に、時間と形を決める
負けた後に、何度も場面を思い出して眠れなくなる方は少なくありません。
悔しさを無理に消そうとすると、かえって頭の中で大きくなることがあります。
そこで、後始末の時間と形を、先に決めておく方法があります。
- 負けた日の夜、紙に「何が悔しいか」を書く
- 次に「自分で動かせた部分」を1つだけ書く
- 翌日からは、その1つだけを練習や準備に回す
書いた後は、紙を閉じて、その日はそれ以上考えないことにします。
書き出す時間は、10分ほどと決めておくと、だらだら続きません。
悔しさを感じることは止められなくても、考え続ける時間には上限をつけられます。
泣いてしまうときの考え方
相談の方は、人前で泣いてしまうことを恥ずかしく感じていました。
泣くこと自体は、悔しさが体の外に出た反応です。
止めようとするほど力が入り、かえって強く出ることもあります。
人前が気になる場合は、試合の直後に静かに離れる場所を、先に決めておく方法があります。
「少し水を飲んでくる」と一言だけ伝えて席を外せば、気持ちが落ち着く時間を取れます。
泣いたことで、周りの人があなたを見下すとは限りません。
悔しさがそれだけ本気だったことは、多くの人に伝わります。ただし、周りの受け取り方まで保証することはできません。
泣いた後に気持ちが沈み続ける、眠れない日が続くといったことがあれば、後半に書いた相談窓口の力も借りてください。
勝ち続けなければならないという感覚が強いとき
負けることを、自分の価値が下がることと結びつけていると、1回の負けが大きな出来事になります。
勝負の結果は、その日の出来や相手との相性、運でも変わります。
結果が悪かった日があっても、それまでの積み重ねが消えるわけではありません。
筆者は、勝敗の記録とは別に、「やったことの記録」をつけておく方法を勧めます。
練習した日数や、試した工夫を残しておけば、負けた日にも「続けてきた事実」を見返せます。
勝ち負けの表だけを見ていると、負けの数ばかりが目に入ります。
やったことの表を並べて見れば、同じ日でも、見える景色が変わります。
全部の勝負から、ときどき降りてもよい
休みなく競い続けると、悔しさへの反応が強くなる人もいます。
疲れているときは、ささいな負けでも大きく響きます。
勝負の場面を意識して減らす期間を作るのも、1つの手です。
数日間、順位や点数の出るものから離れて、体を休めることを優先します。
降りることは、気持ちが弱いこととは違います。
次の勝負に向けて、気持ちの置き場所を整える時間です。
休んだ後に、勝ちたいという気持ちが戻ってくるかどうかも、自分を知る手がかりになります。
戻ってくるなら、その勝負は本当にやりたいことだと見分けられます。
長所への言い換えと、短所の見直し方
面接や自己紹介で「短所は何ですか」と聞かれて、この性格を挙げる方がいます。
反対に、長所として書こうとして、言葉に詰まる方もいます。
この章では、辞書で確かめた類語を手がかりに、言い換え方と短所の見直し方を整理します。
辞書に並ぶ類語から選ぶ
前の章で触れたように、デジタル大辞泉の項目には、次のような類語が載っています。
| 辞書にある類語 | 向く場面の例(筆者の整理) |
|---|---|
| 気概 | 難しい目標に向かうとき |
| 闘志 | 試合や競技で、前向きな意欲を伝えるとき |
| 根性 | 粘り強く続けた経験を伝えるとき |
| 負けん気 | 悔しさを力に変えた場面を伝えるとき |
| 向こう意気 | 相手に押されず向かっていく姿勢を伝えるとき |
向く場面の欄は、辞書に書かれた内容ではありません。筆者の整理です。
同じ性格でも、言葉を選ぶと、相手に伝わる印象が変わります。
「負けず嫌いです」とだけ伝えると、勝敗にこだわる人と受け取られる場合があります。
「悔しさを次の練習に変えて、3か月続けました」のように、行動を添えると、言葉が具体的になります。
短所として語るときの組み立て方
短所を聞かれたときは、次の順に話すと、まとまりやすくなります。
- 気持ちの強さを、事実として1文で伝える
- それで困った場面を、具体的に1つ挙げる
- いま工夫していることを、1つ伝える
たとえば、次のような形です。
「負けたくない気持ちが強く、以前はチームで勝負にこだわりすぎて、周りに焦りを伝えてしまうことがありました。いまは、目標を数字で共有してから、各自の動き方を聞くようにしています」
この文例は、あくまで書き方の一例です。実際の経験に合わせて、自分の言葉で作ってください。
短所をなくしたと言い切る必要はありません。
困った場面と、その後の工夫を話せることが、聞く側には誠実に映ります。
よく指摘される短所と、見直しの手がかり
この性格の短所として語られやすい点と、見直しの手がかりを、筆者の整理で並べます。
| 指摘されやすい点 | 起きていること | 見直しの手がかり |
|---|---|---|
| 勝負にこだわり、楽しめない | 結果だけが基準になっている | 動き方や工夫を、結果とは別に評価する |
| 負けた後に、長く引きずる | 悔しさの後始末が決まっていない | 書き出す時間に上限を決める |
| 周りと協力しにくい | 仲間まで比べる相手に入っている | 比べる相手を過去の自分に戻す |
| 他人の成功を素直に喜べない | 自分の位置が下がったように感じる | 相手の良い点を、自分の学びとして1つ書く |
| 負けそうな勝負を避ける | 負ける怖さが、挑戦を止めている | 小さな勝負から、負けても続ける練習をする |
どの行も、筆者の整理で、診断の基準ではありません。
自分に当てはまる行が1つか2つあれば、そこから見直せば十分です。
負けそうな勝負を避けてしまうとき
Q&Aサイトには、この性格なのに行動しない人を不思議がる質問もありました。
負けるのが嫌だから、そもそも戦わないという選び方もあります。
負けが怖いほど、挑戦から遠ざかる場合があります。
これは性格の矛盾ではありません。嫌な気持ちを避ける、ごく自然な動きです。
避けている自分に気づいたら、小さな勝負から再開してみます。
結果が出ても出なくても、続けられた日数を記録しておくと、挑戦の感覚が戻りやすくなります。
ここでも、「勝つこと」より「続けること」を評価の軸に置くと、気持ちが楽になります。
悔しさを、次の行動に変える具体例
悔しさを行動に変える手順を、筆者の提案として書きます。
- 悔しかった場面を、事実だけで1行書く
- その場面で、自分に動かせた部分を1つ選ぶ
- 次の練習や準備の予定に、その1つを書き込む
- 予定を終えたら、一言だけ感想を残す
感想は「疲れた」でも「少しできた」でもかまいません。
続けるうちに、悔しさが予定に変わる流れが、自分の中にできてきます。
流れができると、負けた直後でも、次にやることが分かっているので、引きずる時間が短くなります。
言い換えは、悔しさをごまかす道具ではない
長所に言い換えても、悔しさそのものが消えるわけではありません。
言い換えの目的は、自分や周りに、性格の見え方を選び直してもらうことです。
「闘志がある」と呼べば、同じ性格でも、周りの受け取り方が少し変わります。
ただし、言葉を変えただけで、勝負で人を追い詰める振る舞いが許されるわけではありません。
相手の失敗を喜ぶ、勝てないと分かって八つ当たりをする。そうした行動は、言い換えても周りを傷つけます。
自分の中の気持ちと、周りに見せる行動は、分けて考えます。
気持ちは自由に持ってかまいません。行動は、周りへの影響を見て選びます。
この線引きができていれば、気持ちの強さは、周りから信頼される材料になります。
負けず嫌いな子ども・夫・同僚と付き合う周りの人へ
ここからは、身近な人の勝ち気に振り回されて疲れている方に向けて書きます。
先に、前提を1つお伝えします。
相手を変えることを、目標にしないでください。
性格は、周りが言葉で直せるものではありません。
周りにできるのは、勝負になりにくい場面の作り方と、巻き込まれない距離を決めることです。
子どもが負けて泣いたり怒ったりするとき
トランプやゲームで負けるたびに、泣いたり怒ったりする子どもの姿に、悩む保護者の方は多いと思います。
公的機関のページを開いて、聞き方の基本を確かめました。
厚生労働省の「こころもメンテしよう」というサイトには、子どもと話すときの心がけが載っています。
「話を聞くときのポイント」のページでは、子どもが話し始めたら、まずは聞き役に徹するよう書かれています。
自分の考えや意見を差しはさんだり、それはダメだ、違うなどと否定したりすることは避けるように、とあります。
別のページ「家族で子どもと向きあうポイント」には、子どもの気持ちに共感し、受け止める姿勢が書かれています。
「つらい」「悲しい」など、気持ちを表す言葉は、「つらいのね」のように伝え返すとよい、ともあります。
ただし、この2つのページは、子どものこころの不調に気づいたときの対応を扱っています。
勝ち負けで泣く子どもへの対応を、直接書いたものではありません。
ここでは、話の聞き方の基本として参考にした、という位置づけです。
負けた直後の声かけの例
筆者の整理として、声かけの例を挙げます。公的なページに書かれた文言ではありません。
| 場面 | 声かけの例 |
|---|---|
| 負けて泣いているとき | 「悔しかったね」と気持ちを言葉にして返す |
| 少し落ち着いたとき | 「どこが一番悔しかった?」と、答えが決まっていない聞き方をする |
| 次の遊びの前 | 「負けたら、どうする?」と、先に決めておく |
厚生労働省のページには、「はい」「いいえ」で答える質問より、答え方が限定されない聞き方のほうが話しやすい、と書かれています。
「宿題はしたの?」のような質問は、プレッシャーになりやすいとも書かれています。
遊びの場面でも、「なんで泣くの?」より、「どんな気持ちだった?」と聞くほうが、子どもは話しやすくなります。
泣くことを止めさせようとする前に、まず気持ちを言葉にして返します。
発達の遅れなど、気になる点があるときは、断定せずに、学校の先生や保健センター、医療機関に相談してください。
夫やパートナーが勝ち負けにこだわるとき
Q&Aサイトには、夫の勝ち気な態度に疲れているという相談もありました。
相手が自分を下に見ているように感じられて、対等に話せない、という内容でした。
こうした場面では、勝ち負けの話題と、自分の気持ちの話を、分けて伝えると通じやすくなります。
厚生労働省のページにある「私」を主語にする話し方は、子ども向けに書かれたものですが、大人にも使えます。
たとえば、「あなたはいつも勝とうとする」と責める代わりに、「私は、言い負かされたように感じて、話しにくい」と伝えます。
相手を責める言い方より、困っている自分の気持ちを伝える言い方のほうが、受け取ってもらいやすくなります。
話し合いは、お互いに余裕のある時間に、短く切り出します。
言い合いの最中に伝えようとすると、そのやり取りも勝負になってしまいます。
同僚や友人が競争を持ち込むとき
仕事や友人関係では、相手の勝負に乗らないことが、疲れを減らします。
自慢や比べる話をされたときは、感想を一言で返して、話を終えます。
反論したり、自分も成果を出したりすると、勝負の続きが始まります。
職場で競争が過熱して、評価や人間関係に支障が出ているときは、1人で抱えずに、上司や人事に相談します。
そのときは、「あの人が嫌だ」と感情で伝えるより、起きた出来事を日付つきで記録して、事実として伝えます。
近い悩みを扱った記事は、当サイトに複数あります。
マウントを取られて疲れた方は、「マウントを取る人の心理と受け流し方」を参考にしてください。
友達への嫉妬が気になる方は、「友達への嫉妬で自己嫌悪になる人と友達に嫉妬されて疲れた人の距離の取り方」に詳しく書きました。
劣等感やプライドの高さとの関係は、「劣等感が強い人の特徴とプライドの高さ」で扱っています。
この記事では、勝ち負けにこだわる気持ちそのものを、中心に書いています。
気持ちの落ち込みが続くときの目安と相談先
この性格は病気ではありません。ただ、悔しさや落ち込みの後に、生活に影響が出ることがあります。
筆者は、診断をする立場にありません。ここでは、相談を考える目安だけを書きます。
次のような状態が続くときは、1人で抱えずに、窓口や医療機関に相談してください。
- 負けた後の落ち込みで、眠れない日や食べられない日が続く
- 学校や仕事に行けなくなった
- 悔しさが、自分や周りの人を傷つけたい気持ちに変わってしまう
- 周りの人が、本人の様子の変化を心配している
最後の項目に当てはまるときは、すぐに救急や身近な医療機関、下記の窓口に連絡してください。
相談できる窓口
受付時間は変わることがあります。かける前に、公式ページで確認してください。
| 窓口 | 内容 | 受付の目安(2026年11月4日に公式ページで確認) |
|---|---|---|
| 厚生労働省「こころの耳」働く人の電話相談 | 職場の人間関係やストレスの相談。働く方やそのご家族が対象 | 平日17時から22時(受付は21時50分まで)、土日10時から16時(受付は15時50分まで)。祝日・年末年始は除く |
| 厚生労働省「まもろうよ こころ」 | 電話やSNSなど、窓口の一覧を案内。子ども向けの電話相談の案内もある | 窓口ごとに異なる。同ページには24時間対応の窓口もあると記載 |
家庭や学校での子どもの様子が気になるときは、「まもろうよ こころ」のページにある、子ども向けの相談窓口の案内も確認できます。
こころの耳の電話相談では、2026年1月から、発信者番号を非通知にした電話は受け付けない旨が、同ページに書かれています。非通知の設定をしている場合は、番号の前に186をつけてかけ直します。
よくある質問
Q1. 負けず嫌いは、短所ですか
辞書の説明に、良い悪いの評価は入っていません。
向く場面では長所として働き、勝負にする必要のない場面や周りを巻き込む場面では短所として出ます。
気持ちの強さは持ったまま、向かう先と行動を見直すと、短所として出る場面を減らせます。
Q2. 言い換えの言葉には、何がありますか
デジタル大辞泉の項目には、気概、闘志、根性、負けん気、勝ち気などが類語として載っています。
伝えたい場面に合わせて、行動を添えて使うと、具体的に伝わります。
Q3. 子どもが負けて泣くのは、直すべきですか
筆者は、泣くこと自体を、すぐに直す対象にはしないほうがよいと考えます。
厚生労働省のページが示すように、まず話を聞き、気持ちを言葉にして返します。
落ち着いてから、負けたときの動き方を、一緒に決めておきます。
Q4. 負けず嫌いな夫に疲れたときは、どうすればよいですか
勝ち負けの話題と、自分の気持ちの話を分けます。
「私」を主語にして、困っていることを短く伝えます。
言い合いの最中は避けて、余裕のある時間に話してください。
Q5. 自分の性格を直したいのですが、直せますか
性格そのものを消すことは、目標にしなくてよいと考えます。
悔しさの向かう先、勝負にする場面、負けた後の後始末の3つは、自分で選び直せます。
続けて見直しても気持ちが重いときは、窓口や医療機関に相談してください。
確かめた出典
この記事で触れた辞書と公的機関の情報は、2026年11月4日に内容を確かめました。
- デジタル大辞泉「負けず嫌い」の項(コトバンク収録)
- 日本放送協会の放送文化研究所「ことば(放送用語)最近気になる放送用語」の「負けず嫌い?」(2001年9月1日付の記事)
- 厚生労働省「こころもメンテしよう」の「話を聞くときのポイント」
- 厚生労働省「こころもメンテしよう」の「家族で子どもと向きあうポイント」
- 厚生労働省「こころの耳」働く人の「こころの耳電話相談」
- 厚生労働省「まもろうよ こころ」
勝負の相手・土俵・後始末の3つの見方、動かせる部分への基準の置き方、悔しさの書き出し方、声かけの例は、筆者の整理と提案です。公的な資料に書かれた内容ではありません。効果が証明されたものでもありません。
厚生労働省の子どものページは、こころの不調に気づいたときの対応を扱っており、勝ち負けで泣く場面を直接書いたものではありません。
まとめ
辞書の上では、他人に負けることを嫌う勝気な性質と説明され、病名ではありません。
疲れる本人は、比べる相手、勝負にする場面、負けた後の後始末の3つを、自分で選び直してみてください。
周りの方は、相手を変えようとせず、聞き役に回り、勝負になりにくい場面の作り方を決めてください。
落ち込みが長く続くときや、生活に影響が出ているときは、公的な窓口や医療機関に相談してください。診断は医師が行うもので、この記事で決めることはできません。
今日できる一歩として、本人は、最近悔しかった場面を1つ選び、自分で動かせた部分を紙に1行書いてみてください。
周りの方は、次に勝ち負けが起きそうな場面を1つ選び、負けたときの声かけを先に決めておいてください。
悔しさとの付き合い方や、勝ち負けとの距離の取り方を、本でも確かめたいときのために
気持ちの扱い方や、勝負との向き合い方は、本で整理してみると当てはめやすくなります。気になるものから探してみてください。
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