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給料が上がらない理由の見分け方 今の会社で上げるか外で上げるかの判断基準

給料が上がらない理由の見分け方 今の会社で上げるか外で上げるかの判断基準

何年も同じ会社で働いているのに、給与明細の数字がほとんど変わらない。

仕事の量も責任も増えたのに、昇給は数千円か、まったく無い年もある。

ニュースでは「賃上げ」の言葉をよく見かけるのに、自分の給料には何も起きていない。

この記事は、そんなもやもやを抱えている会社員の方に向けて書いています。

最初に、給料が上がらない理由がどこにあるのかを、会社の賃金制度、業界と会社の規模、評価のされ方に分けて見分けます。

そのうえで、今の会社の中で給料を上げるための交渉と、会社の外で給料を上げる選択肢を、どう比べて決めればよいかを整理します。

読み終えたときに、自分の給料が上がらない原因の見当がつき、次に何を確かめるかが1つ決まっている。

そこをこの記事のゴールにしています。

目次

Q&Aサイトで見かけた、給料が上がらない悩み

先日、Q&Aサイトでこのような切実な悩みを拝見しました。

勤続20年、役職もあるのに給料が動かない

投稿者は40代の会社員で、同じ会社に20年勤めている方でした。

役職を持ち、仕事の中身もきついのに、最低賃金が上がっても自分の給料はまったく上がらない。

このままでは、数年後か十数年後には、最低賃金が自分の時給に追いついてしまうのではないか。

それなら、いっそ給料は低くても働きやすい会社に移るほうがよいのではないか、という相談でした。

3、4年昇給がなく、会社を信じられなくなった

回答とのやりとりの中で、投稿者は昇給がもう3、4年止まっていると書いていました。

分かってはいるけれど、会社への不信感しか残っていない。

交渉しても望みは薄そうだが、するだけはしてみる、という言葉で結ばれていました。

回答に寄せられた声

回答者の1人は、新人と30年働いた人が同じ給料になることはありえない、と書いていました。

そのうえで、40代は昇給が微妙な時期で、役職手当は少ないのに責任だけが重くなる、とも添えています。

そして最後に、会社と交渉してみてはどうか、と勧めていました。

別の質問では、入社したばかりの新人のほうが、何十年も勤めている先輩より給料が多かったという声もありました。

初任給だけが上がり、長く勤めている人の給料が置いていかれる。

こうした逆転も、給料が上がらない悩みの1つの形です。

給料が上がらないのは、あなただけの問題ではない

こうした声を読むと、給料が上がらないことを、自分の頑張りが足りないせいだと考えている人が多いことが分かります。

ただ、統計を見ると、話はそれほど単純ではありません。

世の中の給料は、数字の上では上がっている

厚生労働省の「令和7年賃金構造基本統計調査」によると、2025年6月分の一般労働者の賃金は、男女計で34万600円でした。

前の年の33万400円から、1万200円増えています。

この調査の「賃金」は、残業代や賞与を含まない、毎月決まって支払われる所定内給与の平均です。

平均だけを見れば、世の中の給料は上がっているように見えます。

物価を差し引くと、使えるお金は減っている

一方で、厚生労働省の「毎月勤労統計調査 2025(令和7)年分結果確報」では、1人あたりの現金給与総額は35万5,941円で、前年より2.3%増えました。

ところが、物価の上がり方を差し引いた実質賃金は、前年より1.3%減っています。

同じ資料の推移を見ると、実質賃金は2022年から4年続けて前年を下回っています。

給料の額面が少し上がっていても、暮らしが楽にならないと感じるのは、気のせいではありません。

額面がまったく変わらない人は、物価の分だけ、毎年少しずつ使えるお金が減っていることになります。

平均が上がっても、上がらない人がいる理由

平均が上がっていても、すべての人の給料が同じように上がるわけではありません。

上がっている会社と上がっていない会社があり、同じ会社の中でも上がる人と上がらない人がいます。

だからこそ、自分の給料が上がらない理由が、どこにあるのかを見分ける必要があります。

今のあなたの状況 考えられる原因の場所 最初に確かめること
数年間、昇給がまったく無い 会社の賃金制度か業績 就業規則と賃金規程の昇給の項目
毎年上がるが、ごくわずか 業界や会社の規模 同じ業界や規模の平均との差
同期は上がり、自分は上がらない 評価のされ方 自分の評価結果と、その理由
新人と給料がほぼ変わらない 賃金表の作り方 初任給と自分の基本給の推移
役職が付いても手取りが増えない 役職手当と残業代の関係 役職に就く前後の明細の比較

表のどの行が自分に近いかを1つ決めておくと、この先の話を自分の場合に当てはめやすくなります。

給料が上がらない理由は、4つの場所に分けて考える

給料が上がらない理由を「会社が悪い」「自分が悪い」の2つで考えると、どちらにしても動きようがなくなります。

ここでは、原因の場所を4つに分けて見ていきます。

場所1 会社の賃金制度

まず見るべきは、会社にどんな昇給の仕組みがあるかです。

毎年決まった時期に給料を見直す仕組みを、定期昇給と呼びます。

厚生労働省の「令和7年賃金引上げ等の実態に関する調査」によると、常用労働者100人以上の企業のうち、定期昇給の制度がある企業は81.2%、無い企業は17.7%でした。

裏を返せば、100人以上の会社でも、およそ6社に1社には、そもそも毎年給料を見直す制度がありません。

規模の小さい会社では、制度そのものが決まっていないことも珍しくありません。

場所2 会社の業績と、給料に回すお金の配分

同じ調査で、賃金を改定するときに最も重視した要素を聞いたところ、「企業の業績」が41.7%で最も多くなっていました。

次いで多かったのは「労働力の確保・定着」で17.0%です。

会社の業績が伸びていなければ、制度があっても昇給の幅は小さくなります。

また、業績が伸びていても、そのお金を給料に回すか、設備や借入金の返済に回すかは会社が決めます。

場所3 業界と会社の規模

働いている業界と会社の規模によって、給料の水準と伸び方は大きく違います。

「令和7年賃金構造基本統計調査」では、産業別の賃金が最も高かったのは「電気・ガス・熱供給・水道業」の44万4,000円でした。

最も低かったのは「宿泊業,飲食サービス業」の27万7,200円です。

同じ調査で、企業規模別の賃金は、大企業が38万5,100円、中企業が32万6,200円、小企業が30万5,600円でした。

この調査では、常用労働者1,000人以上を大企業、100人から999人を中企業、10人から99人を小企業としています。

同じ努力をしても、業界と規模の違いだけで、給料の上限がはじめから違っていることがあります。

場所4 評価のされ方

最後が、あなた自身がどう評価されているかです。

先ほどの「令和7年賃金引上げ等の実態に関する調査」では、定期昇給の制度がある企業のうち、年齢や勤続年数で上がる「自動昇給」は27.5%でした。

残りの72.4%は、業績評価などで昇給が決まる仕組みです。

つまり多くの会社では、長く勤めるだけで自動的に給料が上がるわけではありません。

評価の基準を知らないまま働いていると、頑張っている方向と、会社が見ている点がずれてしまうことがあります。

原因の場所 よくある状態 自分の力で変えられる度合い
会社の賃金制度 昇給の仕組みが無い、または決まっていない ほとんど変えられない
会社の業績と配分 業績が伸びず、昇給の原資が無い ほとんど変えられない
業界と会社の規模 業界全体の給料の水準が低い 今の会社にいる限り変えられない
評価のされ方 基準を知らず、評価が上がらない 変えられる余地がある

自分の会社の賃金制度を確かめる

原因の場所を見分けるために、まず今の会社の賃金制度を確かめます。

これは会社と交渉する前でも、辞めるかどうかを考える前でも、必ず役に立つ材料になります。

就業規則と賃金規程を読む

労働基準法第89条では、常時10人以上の労働者を使う会社は就業規則を作り、労働基準監督署に届け出ることになっています。

その就業規則には、賃金の決め方や支払い方と並んで、昇給に関する事項を書くことが定められています。

まずは、就業規則か、そこから分かれた賃金規程の「昇給」の項目を探してください。

「毎年4月に昇給を行う」と書いてあるのか、「業績により昇給を行うことがある」と書いてあるのかで、意味は大きく変わります。

昇給は、法律で決められた義務ではない

注意したいのは、昇給そのものを会社に義務づける法律は無いという点です。

就業規則に「業績により行うことがある」と書かれていれば、業績が悪い年に昇給が無くても、それだけで違法とはいえません。

逆に、毎年必ず昇給すると決めているのに実施されていない場合は、規則と運用が食い違っています。

そのときは、人事の担当者に理由を確かめる意味があります。

給与明細を年ごとに並べる

次に、手元にある給与明細を、毎年同じ月のものだけ並べてみてください。

基本給、役職手当、そのほかの手当、残業代を分けて、年ごとにどこが動いたかを書き出します。

総額が増えていても、残業代が増えただけで基本給は変わっていない、ということがよくあります。

基本給が何年も同じなら、賃金制度か評価のどちらかで止まっていると見当がつきます。

賃金表があるかを人事に聞く

会社によっては、等級ごとに給料の幅を決めた賃金表があります。

自分がどの等級にいて、その等級の上限まであとどれくらいあるのかを知ると、今の等級のままで上がる余地があるかどうかが分かります。

すでに上限に近いなら、等級が上がらない限り、給料はほとんど動きません。

確かめること どこで分かるか 分かったときの意味
昇給の時期と条件 就業規則、賃金規程 毎年上がる会社か、業績次第の会社か
基本給の推移 毎年同じ月の給与明細 基本給が止まっているかどうか
自分の等級と上限 賃金表、人事への問い合わせ 今の等級のまま上がる余地があるか
評価の基準 評価シート、上司との面談 何をすれば評価が上がるのか

会社のせいか、評価のせいかを見分ける

賃金制度を確かめたら、次は自分の給料を、外の数字と比べてみます。

比べる相手を間違えなければ、原因が会社側にあるのか、評価にあるのかの見当がつきます。

勤続年数ごとの統計と比べる

「令和7年賃金構造基本統計調査」では、勤続年数ごとの賃金も公表されています。

男女計の企業規模計で見ると、勤続0年は27万4,500円、勤続10年から14年は33万3,600円、勤続20年から24年は40万400円でした。

会社の規模別に並べると、次のようになります。

勤続年数 大企業 中企業 小企業
0年 29万2,600円 27万3,400円 25万5,200円
5年から9年 33万7,300円 30万4,300円 29万7,400円
10年から14年 36万7,600円 32万3,200円 31万1,800円
20年から24年 46万7,800円 37万8,600円 34万4,700円

出典は厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」の男女計で、残業代や賞与を含まない所定内給与です。

大企業では、勤続0年から勤続20年から24年までに、月の給料が17万円以上開いています。

小企業では、同じ期間の差がおよそ9万円です。

勤続年数の伸びに対する給料の伸び方は、会社の規模によってこれだけ違います。

同じ規模と業界の平均と比べる

自分の基本給を、同じ規模と同じ業界の平均と比べてみてください。

平均とそれほど変わらないのに上がらないと感じるなら、業界や規模そのものの伸び方が小さい可能性があります。

平均より大きく低いなら、会社の賃金制度か、あなたの評価に原因がありそうです。

統計は性別や年齢でも細かく分かれているので、自分に近い区分を選ぶと比べやすくなります。

同期や先輩の伸び方と比べる

社内で比べられる相手がいるなら、同じ年に入った同期や、少し上の先輩の給料の伸び方も参考になります。

周りも同じように上がっていないなら、原因は会社の制度か業績の側にあります。

周りは上がっていて自分だけが止まっているなら、評価のされ方を確かめる必要があります。

給料の話をしにくい職場なら、等級や役職の上がり方を比べるだけでも、ある程度の見当はつきます。

役職で給料が大きく変わる会社か

日本の会社では、役職に就くかどうかで給料が大きく変わります。

「令和7年賃金構造基本統計調査」で、期間の定めのない一般労働者の役職別の賃金は、次のとおりでした。

役職 賃金 役職の無い人を100とした場合
部長級 63万5,800円 204.8
課長級 52万9,200円 170.4
係長級 39万9,200円 128.6
役職なし 31万500円 100.0

役職が付かない限り給料がほとんど動かない会社では、役職に上がる道が見えているかどうかで、先の見通しが大きく変わります。

一方で、Q&Aサイトの投稿者のように、役職が付いても手当が少なく、残業代が出なくなって手取りが減る人もいます。

役職に就く前と後の給与明細を比べて、本当に増えているかを確かめてください。

年齢による給料の山を知っておく

同じ調査では、男性の賃金は55歳から59歳で44万5,600円と最も高くなり、その後は下がっています。

女性は45歳から49歳と、55歳から59歳の30万5,700円が最も高く、男性に比べて上がり方が緩やかでした。

40代で給料が伸び悩むのは、この山の形と無関係ではありません。

山の頂上に近づくほど、上がり幅は自然と小さくなります。

見分ける材料 原因が会社側にありそうなとき 原因が評価にありそうなとき
同期や先輩の伸び方 周りも同じように上がらない 自分だけが止まっている
同じ規模と業界の平均 平均と同じくらいで伸びが小さい 平均より大きく低い
評価の結果 評価は良いのに昇給が無い 評価が低い、または結果を知らない
賃金表の上限 等級が上がる道が見えない 等級の条件を満たしていない

給料が上がらないときに、やりがちな遠回り

原因の見当がつく前に動くと、時間と気力だけを使ってしまうことがあります。

よく見かける遠回りを並べておきます。

黙って頑張り続ければ、いつか報われると信じる

評価の基準を知らないまま頑張っても、会社が見ている点とずれていれば、給料には反映されません。

頑張りが伝わっていないこと自体に、気づけないまま何年も過ぎてしまいます。

残業を増やして、手取りを増やそうとする

残業代で一時的に手取りは増えますが、基本給は変わりません。

体力を削るうえに、賞与や将来の昇給の基準となる基本給は、そのままです。

目的を決めずに資格を取る

資格は、会社の手当の対象になっているものや、評価の基準に入っているものなら給料につながります。

そうでない資格は、取るための時間とお金だけがかかることもあります。

取る前に、就業規則の手当の項目や評価シートで、その資格が給料に結びつくかを確かめてください。

不満を同僚にだけ話して終わる

同僚に話すと気持ちは少し軽くなりますが、給料を決める人には何も伝わりません。

不満が社内でうわさとして広がると、かえって評価を下げることもあります。

原因を確かめないまま、勢いで辞める

給料が上がらない原因が業界の水準にあるなら、同じ業界の別の会社に移っても、状況はあまり変わりません。

原因の場所を確かめずに辞めると、次の会社でも同じ悩みを抱えることになります。

今の会社で給料を上げてもらう交渉

原因が評価のされ方にありそうなら、今の会社の中で給料を上げる余地があります。

原因が制度や業績にあっても、交渉によって手当や等級が見直されることはあります。

交渉の前にそろえる材料

給料の交渉は、材料をもとに会社と相談する場です。

次の3つをそろえておくと、話が前に進みやすくなります。

材料 中身 用意の仕方
給料の推移 基本給と手当の数年分の動き 毎年同じ月の給与明細から書き出す
仕事の変化 増えた担当、任された役割、出した結果 数字や件数で書き出す
外の水準 同じ規模と業界の平均 賃金構造基本統計調査で確かめる

仕事の変化は、「頑張っています」で終わらせず、担当する取引先が何社増えたか、後輩を何人教えているかのように、数で書くのがこつです。

誰に、いつ話すか

話す相手は、まず直属の上司です。

上司を飛ばして人事や経営者に直接話すと、上司との関係がこじれることがあります。

時期は、評価面談の前か、会社が翌年度の給料を決める少し前が向いています。

給料が決まったあとに話しても、その年の分は変えにくいからです。

伝え方の例

「給料を上げてください」と切り出す前に、相談の形にしておくと、上司も受け止めやすくなります。

たとえば、次のような言い方です。

「この3年で担当が増えましたが、基本給はほとんど変わっていません。どうすれば給料が上がるのか、評価の基準を教えていただけますか」

給料の額を求めるだけで終わらせず、上がるための条件を聞くことで、次の1年に何をすればよいかがはっきりします。

断られたときに、聞いておくこと

交渉が通らないこともあります。

そのときは、なぜ今は上げられないのか、何がそろえば上がるのか、いつ見直されるのかを確かめておきます。

答えが具体的なら、その条件を目指す価値があります。

答えがあいまいで、何年たっても同じ説明が続くなら、それ自体が会社の外に目を向ける判断の材料になります。

社内で給料を上げる、交渉以外の道

交渉のほかにも、今の会社の中で給料を上げる道があります。

等級や役職を上げる

賃金表がある会社では、等級が上がらない限り、給料の上限は変わりません。

等級が上がる条件を人事や上司に確かめて、足りないものを1つずつ埋めていきます。

給料の伸びる部署へ移る

同じ会社でも、部署によって評価のされ方や、役職に上がる道の広さが違うことがあります。

社内の公募や異動の希望を出せる制度があれば、使えるかどうかを確かめてみてください。

手当の対象を確かめる

資格手当や役職手当、家族手当など、条件を満たせばもらえる手当を、知らないまま見落としていることがあります。

就業規則の手当の項目を読み、自分が対象になるものが無いかを確かめます。

会社の外で給料を上げる選択肢

原因が業界や会社の規模、会社の業績にあるなら、今の会社の中で頑張っても、上げられる幅には限りがあります。

その場合は、会社の外に目を向けることになります。

同じ仕事を、給料の水準が高い会社でする

同じ職種でも、業界や会社の規模が変われば、給料の水準は大きく変わります。

先ほどの統計のように、同じ勤続年数でも大企業と小企業では月の給料に差があり、勤続が長くなるほど差は広がります。

今の経験をそのまま生かせる先があるかどうかを、まず確かめてみる価値があります。

給料が伸びている業界へ移る

「令和7年賃金構造基本統計調査」では、前の年と比べた賃金の伸びも、業界によって大きく違いました。

「学術研究,専門・技術サービス業」が9.6%増えた一方で、前の年より下がった業界もあります。

業界を変えるには、新しい知識を学ぶ時間がかかりますが、伸びる業界に身を置けば、昇給の原資そのものが大きくなります。

本業の外に、収入の柱を足す

会社の就業規則で認められているなら、副業で収入を足すという考え方もあります。

本業の給料が上がらなくても、収入の合計を増やすことはできます。

ただし、副業を始める前に就業規則で副業の決まりを確かめ、本業の評価を下げない範囲にとどめることが前提です。

残るか動くかを決める判断表

ここまで見てきた材料を、1つの表にまとめます。

当てはまる行が多いほうに、今のあなたの答えが近いと考えてください。

確かめた結果 今の会社で上げる道を選ぶ 会社の外で上げる道を考える
原因の場所 評価のされ方にある 制度、業績、業界の水準にある
昇給の条件 具体的に説明された 何年も同じあいまいな説明が続く
等級や役職の道 上がる道が見えている 上が詰まっていて動かない
同じ規模と業界の平均との差 平均より低く、上げる余地がある 平均並みで、業界ごと伸びが小さい
会社の業績 伸びている 何年も伸びていない

社外で上げる道を考えると決めたあとで、実際に転職に踏み切るか迷う方もいると思います。

辞めたい理由の整理の仕方や、転職するかどうかの決め方は、転職を迷うときの決め方で詳しくまとめています。

この記事では、給料という1つの理由に絞って、原因の場所と上げ方の選び方を見てきました。

給料以外の不満も重なっているなら、そちらの記事とあわせて読むと、判断がしやすくなります。

よくある質問

Q1. 何年も昇給が無いのは、違法ではないのですか

昇給そのものを会社に義務づける法律はありません。

ただし、労働基準法第89条で、常時10人以上の労働者を使う会社は、昇給に関する事項を就業規則に書くことになっています。

就業規則で毎年の昇給を約束しているのに実施されていない場合は、人事に理由を確かめてください。

それでも説明が得られないときは、地域の労働基準監督署や総合労働相談コーナーに相談できます。

Q2. 給料の交渉をすると、評価が下がりませんか

伝え方しだいです。

不満をぶつける形にすると関係がこじれやすくなりますが、上がるための条件を聞く相談の形にすれば、むしろ前向きに受け取られることもあります。

交渉の前に、給料の推移と仕事の変化を数で書き出しておくと、感情的な話になりにくくなります。

Q3. 新人の給料が、自分とほとんど変わりません

初任給だけが引き上げられ、長く勤めている人の給料の見直しが追いついていない会社では、こうした逆転や接近が起きます。

自分の等級と賃金表の上限を確かめたうえで、勤続年数や担当している仕事に見合った見直しを、上司に相談してみてください。

Q4. 40代からでも、給料を上げる道はありますか

あります。

ただ、統計で見ると40代以降は給料の山の頂上に近づくため、同じ会社で同じ仕事を続けるだけでは、上がり幅は小さくなりがちです。

等級や役職を上げる道が見えているか、今の経験を生かして給料の水準が高い会社で働けるかを、早めに確かめておくことが大切です。

Q5. 給料が上がらないなら、すぐ辞めたほうがいいですか

原因の場所を確かめる前に辞めるのは、おすすめしません。

原因が業界の水準にあるなら、同じ業界で会社を変えても状況は変わりにくいからです。

就業規則と給与明細を確かめ、上司に昇給の条件を聞いたうえで、それでも先が見えないときに、外へ目を向けても遅くはありません。

まとめ

給料が上がらない理由は、会社の賃金制度、会社の業績と配分、業界と会社の規模、そして評価のされ方の4つの場所に分けて考えられます。

このうち、自分の力で変えられる余地が大きいのは、評価のされ方です。

原因が評価にあるなら、今の会社で条件を確かめ、交渉や等級の見直しを目指します。

原因が制度や業績、業界の水準にあるなら、会社の外で給料を上げる道を考えます。

どちらを選ぶにしても、最初にやることは、自分の給料が上がらない原因を確かめることです。

就業規則と給与明細を並べるだけでも、何年も抱えてきたもやもやの正体は、ずいぶんはっきりします。

今日からできること

最後に、今日からできることを表にまとめます。

やること やり方 分かること
給与明細を並べる 毎年同じ月の明細を3年分以上並べる 基本給が止まっているかどうか
就業規則を読む 昇給と手当の項目を探す 毎年上がる会社か、業績次第の会社か
外の平均と比べる 賃金構造基本統計調査で同じ規模と業界を見る 原因が会社側か評価側か
評価の基準を聞く 次の面談で、昇給の条件を上司に聞く 次の1年で何をすればよいか
判断表に当てはめる この記事の判断表で、当てはまる行を数える 今の会社で上げるか、外で上げるか

まずは今夜、手元にある給与明細を3年分そろえて、基本給の数字だけを書き出してみてください。

それだけで、この先に何を確かめればよいかが見えてきます。

給料の上げ方を考えるときに

給料の交渉や人事評価の仕組みは、本で考え方の型を知っておくと、自分の会社に当てはめやすくなります。気になるものから探してみてください。

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