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フリクションとは?意味から具体例・解消方法まで完全解説

目次

フリクションとは?意味をひとことで

フリクションは、摩擦を意味する英語をそのままカタカナにした言葉です。

もとの意味は、物と物がこすれ合うときに動きを止めようとする力、つまり「摩擦」です。そこから転じて、人と人の意見がぶつかる「軋轢」や「不和」の意味でも使われます。

ビジネスの場でフリクションと言うときは、相手が目的を果たすまでの途中にある手間・迷い・不安を指します。

買おうとしている人が入力欄の多さに疲れてやめる。問い合わせたい人が電話番号を探せずに閉じる。

こうした「あと一歩を止めるもの」を指す言葉です。

使われる場面 指すもの 具体的な言い方の例
物理・工学 物どうしがこすれ合う摩擦 摩擦係数、摩擦熱
人間関係・組織 意見の衝突や軋轢 部署間の摩擦、貿易摩擦
マーケティング 購入や申し込みまでの障害 購入フローのフリクションを減らす
ウェブ・アプリの使いやすさ 操作のつまずきや迷い 入力フォームのフリクション
社内業務 手続きの手間や待ち時間 承認フローのフリクション

会議や資料でこの言葉に出会って迷いやすいのは、表の3つ目と4つ目の使い方です。この記事ではこの2つを中心に説明します。

フリクションレスとの関係

こちらは「摩擦のない」という意味です。

「フリクションレスな購入体験」と言えば、登録や入力の手間がほとんどなく、迷わず最後まで進める状態を指します。つまずきを取り除いていった先にある状態です。

フリクションの具体例

この摩擦は目に見えにくく、作った側ほど気づきません。毎日その画面や店を見ている人には、どこで迷うかが分からなくなるからです。

通販サイトでの例

分かりやすいのが通販サイトの購入画面です。

ネット通販の使いやすさを調べている米国の調査機関 Baymard Institute は、50件の調査をまとめ、カートに商品を入れた人のうち平均70.22%が購入せずに離れていると公表しています。

同じ機関が米国の買い物客に「購入画面で離れた理由」を聞いた結果が次の表です(「見ていただけ」という人を除いた割合)。

離れた理由 割合 摩擦の種類
送料・税・手数料などの追加費用が高かった 40% 金額の不意打ち
配送が遅すぎた 20% 条件の不一致
カード情報を預けるほど信用できなかった 19% 不安
会員登録を求められた 18% 手間
購入手続きが長い・複雑だった 17% 手間
サイトのエラーや停止 17% 技術的な障害
合計金額を先に確認できなかった 12% 迷い

上位7つの中に、商品そのものへの不満は1つもありません。買う気のある人が、手続きの途中で止められています。

実店舗での例

  • レジの長い待ち時間
  • 欲しい商品の在庫切れ
  • 売り場の場所が分かりにくい店内の配置

レジに長い列ができているのを見て、商品を棚に戻して帰った経験がある人は少なくないはずです。店側から見ると、この離脱は売上の記録に残りません。

会社のサイトや社内業務での例

中小企業のサイトでよく見かけるのは、問い合わせフォームの入力項目が多すぎる形です。会社名・部署・役職・電話番号・住所まで必須にすると、相談したいだけの人は手を止めます。

社内でも、経費の申請に3人の承認が必要で戻ってくるまで1週間かかる、といった手続きが同じ摩擦にあたります。

摩擦を放っておくと何が起きるか

読み込みの遅さも、利用者がはっきり感じる摩擦です。

Googleが2017年に公表したモバイルページの分析は、次のように伝えています(日本語は弊社訳)。

「ページの読み込み時間が1秒から3秒に延びると、直帰の確率は32%上がる」

ここでの32%は直帰の起こりやすさが相対的に増える幅で、直帰率が32ポイント上がるという意味とは違います。それでも、2秒の差で離れる人がはっきり増えることは読み取れます。

逆に、手間を減らした効果についても数字があります。先ほどの Baymard Institute は、大規模な通販サイトの購入画面を検証した結果として、次のように述べています。

「平均的な大規模通販サイトは、購入画面の設計を良くするだけでコンバージョン率を35.26%高められる」

広告で集める人数を増やさなくても、すでに来ている人が途中で止まる理由を減らせば成果は動く、ということです。

いま起きていること 見落としやすい理由 最初に見る数字
購入画面や申し込み画面で人が離れる 離れた人は問い合わせも苦情も残さない 画面ごとの離脱率
ページが重く、開く前に閉じられる 社内の回線や新しい端末では速く感じる スマホでの読み込み時間
問い合わせフォームが送られない 入力の途中でやめた人は数に出ない フォームの表示数と送信数の比
店で買わずに帰る人がいる 会計に来なかった人は記録に残らない 入店数と会計数の比

つまずきを見つけて減らす手順

1. 客の動きを順番に書き出す

最初に、客が知ってから買うまで(申し込むまで)の流れを順番に書き出します。この図を、ユーザージャーニーマップと呼びます。

サイトなら「検索で見つける→記事を読む→料金を見る→フォームに入力する→送信する」のように、画面単位で区切ると抜けが出にくくなります。

2. 止まっている場所を数字で探す

書き出した各段階で、次の段階へ進んだ人の割合を見ます。サイトなら Google アナリティクスのページごとの離脱率、フォームの表示数と送信数の比が手がかりになります。

数字で目星をつけたら、実際に自分のスマホで最初から最後まで操作してみてください。家族や社外の人に頼むと、作った側が気づかない迷いがすぐ見つかります。

3. 1か所ずつ減らす

見つけたつまずきは、一度に全部直さず、効果の大きそうな1か所から手を付けます。まとめて直すと、どの変更が効いたのか分からなくなるためです。

種類 よくある原因 減らし方の例
手間 入力項目が多い、会員登録が必須 必須項目を絞る、登録せずに購入できるようにする
迷い 次に何をすればよいか分からない ボタンを1つに絞る、手順の数を先に見せる
不安 送料や総額が最後まで分からない 総額と送料を商品ページで見せる
待ち時間 ページが重い、返信が遅い 画像を軽くする、自動返信で受付を知らせる
技術的な障害 スマホで表示が崩れる、エラーが出る 主要な端末で毎月操作を確かめる

4. 直したあとに同じ数字で確かめる

変更の前と後で、手順2と同じ数字を比べます。期間をそろえ、少なくとも2週間は様子を見ると、たまたまの増減に振り回されにくくなります。

数字に表れない変化は、問い合わせの文面や店頭での声から拾います。「分かりやすくなった」という一言も、効果を確かめる材料になります。

わざと残したほうがよい手間もある

すべての手間を消せばよいわけでもありません。客を守るための確認は、意図して残す手間です。

たとえば、注文を確定する前の確認画面、高額な振込の前の再確認、データを削除する前の「本当に削除しますか」という確認は、誤操作を防ぐために置かれています。

減らすべきかどうかは、「その手間が客の得になっているか」で判断します。客の得にならず、店や会社の都合だけで置かれている手間から減らしていきます。

よくある質問

フリクションと摩擦は同じ意味ですか

もとの英語ではどちらも同じ1語です。ビジネスの場でカタカナのまま使うときは、ほとんどが「手間や迷い」「人間関係の軋轢」の意味です。

フリクションポイントとは何ですか

客の流れの中で、つまずきが起きている具体的な場所のことです。「会員登録の画面がフリクションポイントになっている」のように使います。

小さな会社でも対策は必要ですか

必要です。来てくれる人の数が少ない会社ほど、1人の離脱の重みが大きくなります。

問い合わせフォームの項目を減らすだけなら、費用をかけずに今日から始められます。

まとめ

この言葉は「摩擦」を意味する英語で、ビジネスでは客が目的を果たすまでの手間・迷い・不安を指します。

通販サイトではカートに入れた人の平均70.22%が購入せずに離れており、理由の上位には追加費用や会員登録といった手続きの問題が並びます。

まずは自社の購入画面や問い合わせフォームを、客と同じ手順で最初から最後まで操作してみてください。止まりたくなった場所から直していきます。

専門家への相談のすすめ

フリクション解消に悩む企業様は、ぜひ専門家への相談をご検討ください。経験豊富な専門家が、あなたのビジネスに最適なソリューションを提案いたします。

詳しい相談や具体的な改善提案をご希望の方は、以下のリンクからお問い合わせください。
→ お問い合わせはこちら(https://kenkyo.ai/contact-us/)

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