「Googleアナリティクスを開いてはみたものの、表示回数という数字が何を表しているのか分からない」。アクセス解析の画面の前で手が止まる方は多いものです。とくに「ページタイトルとスクリーンクラス」という見慣れない言葉が並ぶ画面は、最初の一歩でつまずきやすい場所でしょう。
先に、この記事でいちばんお伝えしたい一点を書きます。Googleアナリティクス(GA4)の「表示回数」と、Search Consoleの「表示回数」は、名前が同じでも中身がまったく別の指標です。前者はサイトのページが開かれた回数、後者は検索結果にサイトへのリンクが並んだ回数を指します。この2つを取り違えたまま数字を読むと、手を入れる場所を間違えます。
この記事では、アクセス解析をこれから使いこなしたい方に向けて、
- GA4の表示回数が何を数えているのか
- 「ページタイトルとスクリーンクラス」というディメンションの正体
- ページ別の表示回数をどこで確認し、どう読むのか
この3点を、Googleアナリティクスヘルプと Search Consoleヘルプの記述にもとづいて整理します。数字の意味がはっきりすれば、サイトのどこに手を入れるべきかも見えてきます。
Googleアナリティクスの表示回数とは何か
GA4における「表示回数」は、ユーザーが閲覧したウェブページまたはアプリ画面の数を表す指標です。Googleアナリティクスヘルプは、この指標を次のように説明しています。
ユーザーが閲覧したモバイルアプリのスクリーンまたはウェブページの数。同じスクリーンやページが繰り返し表示された場合も集計されます。
同じ人が同じページを3回開けば、表示回数は3と数えられます。人数を数える指標ではなく、開かれた延べ回数を数える指標だという点が、この一文ではっきりします。
ウェブサイトの場合、この数字の実体は、ページの表示を記録するイベントの発生回数です。アプリの場合はアプリ画面の表示を記録するイベントが対応し、GA4ではその両方をまとめて「表示回数」という1つの指標として扱っています。ウェブとアプリを同じ物差しで並べられるように設計された指標だと考えると、名前の由来も腑に落ちるはずです。
ユニバーサルアナリティクスの時代に「ページビュー数」と呼ばれていたものが、GA4で「表示回数」という名前に変わりました。数えているものは同じで、呼び方だけが変わっています。手元に古い資料がある方は、この対応関係を頭に置いて読み替えてください。
表示回数が数えているもの
GA4の表示回数は、ページがブラウザに読み込まれ、計測タグが発火した時点で1つ加算されます。ページを再読み込みしても加算されますし、同じ訪問の中で記事一覧と記事本文を行ったり来たりすれば、そのたびに加算されます。
ここでよく起きる誤解が、「検索結果に自社のページが並んだ回数」をGA4の表示回数だと思い込むことです。GA4はサイトに設置したタグでサイト内の出来事を記録する仕組みなので、検索結果ページで何が起きたかは原理的に見えません。検索結果に並んだ回数を知りたい場合は、次に説明するSearch Console側の数字を見ます。
言い換えると、GA4の表示回数は「サイトに来てくれた人が、何ページ開いたか」の集計です。来る前の出来事は、この数字の外側にあります。
ページビュー数との呼び方の違い
アクセス解析の解説を読んでいると、「ページビュー数」という言葉に出会います。GA4の表示回数と何が違うのかと戸惑う方が多い部分ですが、ウェブサイトに限って言えば、この2つは同じものを指しています。
ユニバーサルアナリティクスではウェブページしか計測しなかったため、指標名も「ページビュー数」で十分でした。GA4はウェブとアプリを同じプロパティで扱う設計になったので、ページとアプリ画面の両方を含む言葉として「表示回数」が選ばれたわけです。名前が変わった背景を知っておくと、社内で古い資料と新しいレポートを並べたときにも説明がつきます。
いっぽうで、同じ「ページビュー」という言葉を、他社のアクセス解析ツールが別の数え方で使っている場合もあります。複数のツールの数字を並べるときは、それぞれのヘルプで定義を確かめてから比べるのが安全です。数字が食い違う原因の多くは、計測の不具合ではなく定義の違いにあります。
Search Consoleの「表示回数」との違い
Search Consoleヘルプは、表示回数を次のように定義しています。
表示とは、Google 検索、Discover、または Google ニュースでユーザーがサイトへのリンクを閲覧した(または閲覧した可能性がある)ことを意味します。
検索結果の中に自社のリンクが並べば、クリックされなくても1と数えられます。英語圏ではインプレッションと呼ばれる指標で、日本語版では「表示回数」と訳されました。GA4の指標と名前が重なってしまったのは、この翻訳の事情によるものです。
数え方にも細かい取り決めがあります。通常の検索結果では、その項目が現在の検索結果ページに掲載されていればカウントされ、画面までスクロールされたかどうかは問われません。画像検索タブでは、スクロールによって実際に画像が表示された場合にのみカウントされます。検索結果の続きを見るためにユーザーの操作が必要な場合、つまり2ページ目以降は、その操作が行われるまでカウントの対象になりません。
| 指標 | 数える単位 | どこで見るか |
|---|---|---|
| 表示回数(GA4) | ページや画面が開かれた延べ回数 | GA4の「ページとスクリーン」 |
| 表示回数(Search Console) | 検索結果にリンクが並んだ回数 | Search Console、または連携後のGA4 |
| ユーザー数 | 期間中にサイトを訪れた人の数 | GA4の各レポート |
| セッション数 | 訪問の回数(30分の無操作で区切り) | GA4の各レポート |
整理すると、Search Consoleの表示回数は「サイトに来る前」の露出を、GA4の表示回数は「サイトに来た後」の閲覧を数えます。同じ言葉でも、測っている場所が違います。2つの数字が桁で食い違っていても、それは異常ではありません。
ユーザー数・セッション数との関係
ユーザー数は、一定期間にサイトを訪れた人の数です。1人が期間中に何度訪れても、ユーザー数としては1と数えられます。セッションは、訪れてから離れるまでの一続きの訪問を指し、GA4では操作がないまま30分が経過すると区切られます。
たとえば1人の方が1日に3回サイトを訪れ、そのたびに2ページずつ読んだとします。このときユーザー数は1、セッション数は3、表示回数は6です。ユーザー数は届いた人の広がりを、セッション数は訪問の頻度を、表示回数は読まれた分量を表していると考えると、3つの役割がはっきりします。
セッションあたりの表示回数が高いサイトは、回遊が生まれている状態です。1に近い場合は、入口のページで読み終わっているか、次に読む先を示せていない状態を疑います。
「ページタイトルとスクリーンクラス」とは何か
GA4のレポートに並ぶ「ページタイトルとスクリーンクラス」は、指標ではなくディメンション、つまり数字を分類するための切り口です。表示回数という数字を、どのページ・どの画面のものかで分けて並べるために使われます。
Googleアナリティクスヘルプは、このディメンションを次のように説明しています。
ウェブサイトのページのタイトルとモバイルアプリのスクリーン クラス。ページのタイトルは、HTMLの<title>タグで識別されます
ウェブとアプリという性質の違う2つの情報を、1つの列にまとめたディメンションだと理解してください。ウェブサイトだけを運営している場合、この列に並ぶのは実質的にページタイトルだけになります。
ページタイトルはどこから取られるのか
ページタイトルは、そのページのHTMLに書かれた title タグの中身から取られます。検索結果に青い文字で並ぶ見出しと同じ場所です。ブラウザのタブに表示される文字列と言い換えたほうが、イメージしやすいかもしれません。
ここから、実務で効いてくる性質が1つ導かれます。タイトルが同じページは、URLが違っても同じ行にまとまって見えるのです。カテゴリ一覧の1ページ目と2ページ目に同じタイトルが付いていると、両者の表示回数が合算されて並びます。ページごとの内訳を知りたいときは、次に説明する「ページパスとスクリーンクラス」のほうを使います。
逆に、この性質が役に立つ場面もあります。記事のURLを変えた直後でも、タイトルが同じなら新旧の表示回数が1行にまとまるため、移行の前後を続けて追いかけられます。
スクリーンクラスはアプリ側の情報
スクリーンクラスは、モバイルアプリの画面を識別するための名前です。Googleアナリティクスヘルプは、現在フォーカスされている画面部品のクラス名で識別されると説明しています。アプリの開発者が付けた内部的な名前が、そのまま並ぶと考えてください。
この記事を読んでいる方の多くはウェブサイトを運営しているはずなので、実際のレポートにスクリーンクラスが並ぶ場面はほとんどないでしょう。アプリを持っていない場合、この列は空欄のまま、あるいは表示されないままになります。「スクリーンクラス」という言葉が画面表示の大きさやデバイスの種類を指すと誤解されることがありますが、それは別のディメンションの役割です。
デバイスごとの内訳を知りたい場合は、「デバイスカテゴリ」というディメンションを使います。パソコン・モバイル・タブレットの3区分で表示回数を分けられるので、スマートフォンでの読まれ方を確かめたいときはこちらが正解です。
タイトルが空欄や重複になっているとき
レポートを開いたら、タイトルの列が空欄になっている行や、同じ文字列が延々と並ぶ行が見つかることがあります。どちらもサイト側の状態を映した結果なので、原因をたどれば直せます。
タイトルが取得できていない行は、そのページのHTMLに title タグが置かれていないか、計測タグが読み込まれる前にタイトルが確定していない状態です。前者はページの作り方の問題なので、テンプレートを確かめてください。後者は、ページを切り替えても再読み込みが起きない作りのサイトで起こりやすい現象です。
同じタイトルが何行も並ぶ場合は、複数のページに同じタイトルが設定されています。読者にとっても検索エンジンにとっても区別のつかない状態なので、ページごとに内容を表すタイトルへ付け替えるのが本筋です。レポートの見やすさが上がるだけでなく、検索結果でのクリック率にも効いてきます。
ページパスとスクリーンクラスとの使い分け
GA4には、よく似た名前の「ページパスとスクリーンクラス」というディメンションもあります。こちらはページタイトルの代わりに、URLのドメイン以降の部分が並びます。
| ディメンション | 並ぶもの | 向いている場面 |
|---|---|---|
| ページタイトルとスクリーンクラス | title タグの中身 | どの記事が読まれたかを人の目で追う |
| ページパスとスクリーンクラス | URLのドメイン以降 | ページ単位で厳密に切り分ける |
| デバイスカテゴリ | パソコン・モバイル・タブレット | 閲覧環境ごとの差を見る |
使い分けの目安はこうです。中身で並べたいときはページタイトル、住所で並べたいときはページパス。日々の確認はタイトルのほうが読みやすく、リダイレクトの確認や重複ページの調査ではパスのほうが正確です。
ページ別の表示回数を確認する手順
GA4にログインしたら、対象のプロパティを選びます。ここで1つ注意があります。ユニバーサルアナリティクスにあった「ビュー」という階層は、GA4には存在しません。古い解説記事で「ビューを選択」「行動>サイトコンテンツ>すべてのページ」と書かれていたら、それは計測を終了したユニバーサルアナリティクスの操作手順です。その道順をたどっても、GA4の画面には同じメニューが並びません。
表示回数は、標準レポートでも探索レポートでも確認できます。日々の確認は標準レポート、深掘りは探索レポートという使い分けが現実的でしょう。
標準レポートで確認する
左側のメニューから「レポート」を開き、「ライフサイクル」の中の「エンゲージメント」へ進みます。「ページとスクリーン」を選ぶと、ページごとの表示回数が一覧で並びます。
表の左上には、並べる切り口を選ぶプルダウンが置かれています。ここで「ページタイトルとスクリーンクラス」を選べばタイトル別、「ページパスとスクリーンクラス」を選べばURL別の並びに切り替わります。期間を指定すれば、直近28日間や前年同期との比較も同じ画面で行えます。
表の右上にある検索窓も覚えておくと便利です。特定の記事名やURLの一部を打ち込めば、その条件に当てはまる行だけが残ります。記事数が増えてきたサイトでは、上位50件を眺めるより、この検索窓で狙った記事を直接引き当てるほうが早く済みます。
探索レポートで深掘りする
探索レポートでは、ディメンションと指標を自分で組み合わせて表を作れます。「指標」に表示回数を追加し、「ディメンション」に「ページタイトルとスクリーンクラス」と「デバイスカテゴリ」を置けば、記事ごと・端末ごとの表示回数を1つの表で見比べられます。
セグメントを使えば、新規ユーザーとリピーターで読まれ方がどう違うかも並べられます。初めて訪れた人に読まれる記事と、再訪した人に読まれる記事は、たいてい顔ぶれが違うものです。この差が見えると、入口づくりと回遊づくりのどちらに手が足りていないかが判断できます。
期間の切り方で見え方が変わる
同じレポートでも、期間の取り方ひとつで結論が変わります。ここを揃えないまま数字を比べると、伸びているものを落ちていると読み違えることが起きます。
まず、曜日の本数を揃えてください。ビジネス向けのサイトでは平日と土日で表示回数がはっきり分かれるため、7日ちょうどか28日ちょうどで区切ると、曜日の偏りが打ち消されます。「今月」と「先月」を並べる比較は、月によって土日の本数が違うので、日数の差がそのまま数字の差として現れてしまいます。
公開したばかりの記事を見るときは、もう1つ注意が必要です。検索エンジンに認識されるまでには時間がかかるため、公開直後の表示回数はその記事の実力を表していません。最低でも数週間は待ち、順位が落ち着いてから判断してください。早すぎる判断で記事を書き直すと、効いていた要素まで一緒に消してしまいます。
検索結果での表示回数を見たい場合
検索結果に並んだ回数、つまりSearch Console側の表示回数を見たい場合は、GA4とSearch Consoleを連携させます。連携すると「Googleオーガニック検索クエリ」と「Googleオーガニック検索トラフィック」という2つの専用レポートが追加され、クエリ別・ランディングページ別に表示回数とクリック数を確認できるようになります。
連携前のGA4に、検索結果での露出は表示されません。また、連携後もSearch Consoleの指標は、Search Consoleのディメンションと、ランディングページ・デバイス・国という3つのアナリティクスディメンションとしか組み合わせられません。「ページタイトルとスクリーンクラス」と検索結果の表示回数を同じ表に並べることはできない、という制約があります。
ページタイトル別の表示回数から読み取れること
数字の意味が分かったところで、実際にどう読むかに進みます。表示回数の一覧は、どの記事が読者の疑問に当たったかを最も素直に映す表です。
上位に並ぶ記事の顔ぶれを確かめる
まず見るのは、表示回数の多い順に並んだ上位10行です。ここに並ぶ顔ぶれが、サイトとして力を入れてきたテーマと一致しているかを確かめます。
このとき、上位10行が全体の何割を占めているかも一緒に見ておくと、サイトの体質が分かります。上位10行で全体の大半を占めているサイトは、少数の記事に支えられている状態です。その記事の順位が下がると全体が一気に落ち込むため、次の柱になる記事を育てておく必要があります。逆に上位の占有率が低いサイトは、記事の数で支えている状態なので、伸びしろのある記事を選んで手を入れると効率よく伸びます。
意図していなかった記事が上位に来ている場合、そこに読者の関心があるという発見です。そのテーマを掘り下げた記事を追加すれば、同じ方向の流入をもう一段伸ばせます。逆に、力を入れた記事が上位に見当たらないなら、そもそも入口が用意できていないか、検索で見つけてもらえていないかのどちらかでしょう。
表示回数が伸びない記事の見方
表示回数が少ない記事を見つけたら、原因を2つに切り分けます。検索結果に出ていないのか、出ているのにクリックされていないのか。この切り分けは、Search Consoleの表示回数とクリック数を突き合わせると片が付きます。
検索結果での表示回数まで少ないなら、そのテーマを検索する人が少ないか、順位が低い状態です。検索結果での表示回数は多いのにGA4側の表示回数が伸びないなら、タイトルと説明文が読者の言葉と噛み合っていないと考えられます。前者は記事の切り口から、後者はタイトルの言い回しから手を入れます。
読まれているのに次につながらない記事
表示回数が多いのに問い合わせや申し込みが増えないページは、読まれてはいるものの次の一歩が用意できていない状態です。記事の終わりに、関連記事への案内や資料への導線が置かれているかを確かめてください。
逆に、表示回数は少ないのに成果につながるページもあります。こちらは少数の濃い読者に届いている状態なので、集客の量を増やす手当てが効きます。同じ「表示回数」という数字でも、成果と組み合わせて初めて、打つべき手が決まります。
表示回数を増やすために打てる手
表示回数を増やす道筋は、どちらの表示回数を増やしたいかで変わります。検索結果での露出を増やしたいのか、サイト内で読まれるページ数を増やしたいのか。この2つは打ち手が異なります。
検索からの流入を増やす
Search Consoleの表示回数は、検索順位とその言葉の検索需要の掛け算で決まります。順位が上がれば同じ言葉でも露出は増え、需要のある言葉に乗り換えれば、同じ順位でも露出は増えます。注意したいのは、誰も検索していない言葉で1位を取っても表示回数はほとんど伸びないという点です。順位を上げる前に、その言葉を打つ人がいるかを確かめてください。
確かめ方は簡単です。検索窓にその言葉を入れ、サジェストや関連する検索キーワードがいくつ出てくるかを見ます。候補がほとんど出てこない言葉は、検索する人自体が少ないと判断できます。需要のある言葉に見出しごと組み替えるだけで、順位が同じでも表示回数が動き始めます。
そのうえで、ページの中身を読み手の疑問に答えきる形へ整えます。タイトルと見出しを内容に合わせ、ページの表示速度を上げ、スマートフォンで読みやすい体裁にする。こうした土台が整うと、順位と露出の両方が伸びやすくなります。
サイト内で読まれるページ数を増やす
GA4の表示回数は、1人あたりに読まれるページ数が増えれば、訪問者数が同じでも増えます。ここで効くのが内部リンクです。記事の中で関連する別の記事に触れ、自然な流れでリンクを置くと、読者は次の記事へ進みやすくなります。
効果を確かめるときも、同じ「ページとスクリーン」のレポートが使えます。内部リンクを足した先のページの表示回数が、足す前と比べて動いたかどうかを見れば判断できます。よく読まれている記事から、まだ読まれていない記事へリンクを通すのが、いちばん手早く効く順番です。
サイトマップを整え、主要なページへの道順を分かりやすく配置することも同じ方向の施策です。読者が迷わずに次へ進める構造そのものが、表示回数を押し上げます。
SNSや広告からの流入
SNSからの流入は、GA4の表示回数に直接効きます。投稿に載せたリンクが開かれれば、その着地ページの表示回数が1つ増えるためです。フォロワーの多さよりも、投稿の内容と着地先の中身が噛み合っているかが効き方を左右します。
ここで区別しておきたいのは、SNS経由の流入がSearch Consoleの表示回数には反映されないという点です。Search Consoleが数えているのはGoogle検索とその周辺での露出なので、SNSでどれだけ拡散されても、その数字は動きません。GA4の表示回数だけが増える、という見え方になります。
検索連動型の広告からの流入も、着地ページの表示回数を押し上げます。予算を投じている間は安定して人が来るため、新しいページの反応を短期間で確かめたい場面に向いています。出稿を止めれば元の水準に戻る数字なので、広告経由とそれ以外は分けて見てください。GA4では「トラフィック獲得」レポートでチャネル別に切り分けられます。
表示回数に関するよくある質問
ここからは、表示回数について相談を受けやすい論点をまとめます。どれも、2種類の表示回数を混同したときに生まれる疑問です。
GA4とSearch Consoleで数字が合わないのはなぜですか
そもそも別の指標なので、一致しないのが正常です。GA4は自社サイトに設置したタグでサイト内の出来事を記録し、Search ConsoleはGoogle側で検索結果の露出とクリックを記録しています。集計の主体も対象も違うため、突き合わせても差が残ります。
実務では、片方の絶対値をもう片方に合わせにいくより、それぞれの中での前月比・前年比を追うほうが役に立ちます。数字の絶対値ではなく、動いた向きを読んでください。
同じ記事が複数の行に分かれて並ぶのはなぜですか
パラメータの付いたURLは、既定では別々の行として記録されます。広告やSNSから流入した際に付くパラメータが原因で、同じ記事が複数行に分かれて見えることがあります。
合算して見たい場合は、「ページタイトルとスクリーンクラス」で並べ替えると1行にまとまります。タイトルが同じであれば、URLの違いは吸収されるためです。ページ単位で厳密に切り分けたいときはページパス、記事単位でまとめて見たいときはページタイトル、と使い分けてください。
表示回数が急に増減したときは何を疑いますか
最初に確かめるのは、計測そのものが動いているかどうかです。サイトの改修やテーマの入れ替えで計測タグが外れると、表示回数はその日を境に落ちます。GA4の「リアルタイム」レポートを開き、自分でサイトを開いた分が数字に現れるかを見れば、数分で判断できます。
計測が生きているなら、次は流入元を見ます。「トラフィック獲得」レポートでチャネル別に並べれば、検索・SNS・広告・直接アクセスのどれが動いたかが分かります。広告の出稿を止めた、SNSで話題になった、検索順位が動いた。原因はたいていこの3つのどれかに行き当たります。
季節による波も忘れずに見ておきたい要素です。前月と比べるだけでは判断を誤りやすいので、前年の同じ月と並べてみてください。毎年同じ時期に上下しているなら、それはサイトの調子ではなく読者の生活リズムが映っている数字です。
アプリを運営していない場合、スクリーンクラスはどうなりますか
ウェブサイトだけを計測している場合、スクリーンクラスの情報は発生しません。そのため「ページタイトルとスクリーンクラス」の列には、ページタイトルだけが並びます。ディメンション名にスクリーンクラスという語が入っているのは、ウェブとアプリで同じ列を共有しているためです。
この列が空欄になっていても、計測の不具合ではありません。アプリを持っていないサイトでは、それが正常な状態です。
その日にできる点検
最後に、この記事を読み終えたその日に確かめられることを並べます。どれも5分から10分で終わる作業です。
| 点検する場所 | 見るポイント | その日にすること |
|---|---|---|
| GA4の「ページとスクリーン」 | 表示回数の上位10行 | 上位の顔ぶれが狙いどおりかを確かめる |
| 並び替えのプルダウン | タイトル別とパス別の差 | 同じタイトルで重なっている行を探す |
| Search Consoleの検索パフォーマンス | 表示回数は多いのにクリックが少ないページ | タイトルと説明文を読者の言葉へ寄せる |
| GA4とSearch Consoleの連携状態 | 専用の2レポートが表示されているか | 未連携なら管理画面から連携を設定する |
この4つを見るだけで、次に手を入れる1ページが決まります。全部を一度に直そうとせず、いちばん引っかかった1つから始めてください。
まとめ:2つの表示回数を分けて読む
今回は、Googleアナリティクスの表示回数と「ページタイトルとスクリーンクラス」というディメンションについて、GA4とSearch Consoleの公式ヘルプの記述をもとに整理しました。
要点は3つです。1つ目、GA4の表示回数はページや画面が開かれた延べ回数で、同じページの再表示も加算されます。2つ目、検索結果にリンクが並んだ回数はSearch Consoleの表示回数で、GA4とは別の指標です。3つ目、「ページタイトルとスクリーンクラス」はウェブのタイトルとアプリの画面名を1つにまとめた切り口で、ウェブサイトだけを運営しているなら実質的にタイトル別の並びになります。
この3点を押さえると、数字が動いたときの解釈が変わります。検索での露出が増えたのにサイトの表示回数が増えていないなら、検索結果での見え方やタイトルに手を入れる番です。サイトの表示回数は増えているのに次の行動が起きないなら、記事の中身と導線を見直す番でしょう。どこで詰まっているかは、指標を切り分けるだけで見えてきます。
まずはGA4を開き、「レポート」から「エンゲージメント」の「ページとスクリーン」を表示してみてください。上位に並ぶページと、その表示回数。そこから、次に手を入れる1ページが決まります。