Claude Codeはターミナルで動かすものと思われがちですが、いまはClaudeのデスクトップアプリの中にも入っています。
アプリを開いて左上の「Code」を押せば、黒い画面を一度も触らずに、パソコンの中のフォルダを相手に作業を頼めます。
この記事は、Anthropicの公式ドキュメント(2026年11月4日に確認した日本語版と英語版)をもとに、デスクトップアプリの入れ方から、複数の作業を同時に走らせるときの決めごとまでをまとめたものです。
使い方の紹介記事はすでにいくつもあります。
ここでは、作業を2本、3本と並べたときに起きやすい取り違えと、消えてしまう変更の条件に紙幅を多めに割きました。
Claude Codeのデスクトップアプリとは
Claudeのデスクトップアプリには、会話をするChat、長めの作業を任せるCowork、そしてClaude Codeを動かすCodeの3つの入口があります。
公式ドキュメントは冒頭でこう説明しています。
「Claude Desktop アプリでは、Claude Code は Code タブです。アプリにはチャットと Cowork もあり、Cowork は Dispatch やより長いエージェント型の作業を担います。」
つまり、別のソフトは要らず、同じアプリの中でタブを切り替えるだけです。
Codeタブでは、1つの会話を「セッション」と呼びます。
セッションごとに会話の履歴と作業するフォルダが分かれていて、ほかのセッションの中身は混ざりません。
Chat・Cowork・Codeの違い
3つの入口は、扱う相手と結果の残り方が違います。
| 入口 | 主に扱うもの | 向いている頼みごと |
|---|---|---|
| Chat | 会話と添付したファイル | 文章の相談、調べものの整理、下書き |
| Cowork | 長めの作業、スマートフォンから送る指示(Dispatch) | 手順の多い作業をまとめて任せる |
| Code | パソコンの中のフォルダ、ターミナルのコマンド、Gitの履歴 | コードの修正、テストの追加、設定ファイルの整理、資料フォルダの一括処理 |
| Codeのクラウド実行 | Anthropicが用意した環境に複製したリポジトリ | アプリを閉じても続けたい長い作業 |
Codeタブの強みは、手元のフォルダを直接読んで書き換え、その変更を差分で見せてくれる点にあります。
反対に、ファイルを触る必要のない相談ならChatのほうが軽く済みます。
使えるプランと費用の考え方
デスクトップの始め方のページには、利用条件が1行で書かれています。
「Claude Code には Pro、Max、Ultra、Team、または Enterprise サブスクリプションが必要です。」
無料プランのままCodeを押すと、有料プランへの切り替えを促す表示が出ます。
使った量はプランの上限に数えられ、その枠はターミナル版やブラウザ版と共通です。
公式ドキュメントは「プランの使用状況はすべての Claude Code サーフェス全体で共有されます」と書いています。
デスクトップに移ったから枠が別に増える、ということはありません。
中で動いているのはターミナル版と同じClaude Code
見た目は別物ですが、中身は同じです。
「Desktop はグラフィカルインターフェイスで同じ基盤となるエンジンを実行します。」と公式ドキュメントにあります。
同じパソコンの同じフォルダで、ターミナル版とデスクトップ版を同時に動かすこともできます。
プロジェクトに置いたCLAUDE.mdや、設定ファイル、スキル、フックも両方で読まれます。
ターミナルで育てた設定を捨てる必要はありません。
デスクトップとターミナルの使い分け
どちらを使うかについて、公式ドキュメントは目安を示しています。
「複数のセッションを 1 つのウィンドウで管理したい場合、ペインを並べて配置したい場合、または変更を視覚的に確認したい場合は Desktop を使用します。スクリプト、自動化が必要な場合、またはターミナルワークフローを好む場合は CLI を使用します。」
作業を並べて見張る役はデスクトップ、決まった手順を夜中に回すような役はターミナル、と分けて考えると迷いません。
両方を同じフォルダで使ってもかまいませんが、セッションの一覧はそれぞれ別に持っています。
CLAUDE.mdとAGENTS.mdの書き分けはAGENTS.mdとは 書き方と置き場所 Claude CodeとCodexで読まれる条件で詳しく扱っています。
2026年4月の作り直しで変わったこと
いまのデスクトップアプリの形は、2026年4月14日にAnthropicが公開した作り直しが土台になっています。
Anthropicの発表記事は、狙いを次のように書いています(英語の原文を和訳)。
「1つの指示を打って待つ時代は終わった。ある場所でリファクタリングを始め、別の場所でバグを直し、3つ目の場所でテストを書かせ、結果が届くたびに確かめ、ずれたら舵を切り、出す前に差分を見る。」
作業を1本ずつ順番に頼むより、何本も同時に走らせて人が見回る使い方に合わせた、という説明です。
| 変わったところ | 作り直しの前 | 作り直しの後(いまの形) |
|---|---|---|
| セッションの一覧 | 作業ごとに画面を探して切り替える | サイドバーに動いているものと最近のものが並び、状態やプロジェクトで絞り込める |
| 途中の質問 | 本筋の会話に質問が混ざる | サイドチャットで枝分かれして聞ける |
| 画面の配置 | 決まった配置 | チャット、差分、ターミナル、ファイル、プレビューをドラッグで並べ替える |
| 確認と修正 | エディタに戻って確かめる | アプリの中のターミナルとファイル編集で済ませる |
| プラグイン | ターミナル版と差があった | ターミナル版と同じものがそのまま動く |
プラグインについて、発表記事は、組織でまとめて管理しているものも自分で入れたものも、ターミナルとまったく同じように動くと説明しています。
デスクトップでは、プラグインを入れたり外したりする作業も専用の画面から行えます。
あわせて、返答がClaudeの書いた順に少しずつ表示されるようになり、長い返答を最後まで待たずに読み始められるようになりました。
サイドバーで「いま動いているもの」を一か所に集める
発表記事によると、新しいサイドバーには動いているセッションと最近のセッションがすべて並びます。
状態、プロジェクト、実行環境で絞り込めるほか、プロジェクトごとにまとめて表示することもできます。
プルリクエストが取り込まれたり閉じられたりしたセッションは、自動で片付けられる設定にできます。
このおかげで、一覧に残るのは手を付けている作業だけになります。
サイドチャットで本筋を汚さずに聞く
作業の途中で「この関数は何をしているのか」と聞きたくなる場面があります。
そのまま本筋の会話に聞くと、Claudeがその質問を次の指示だと受け取って、作業の向きが変わることがあります。
サイドチャットは、本筋の会話を読んだうえで答えますが、答えを本筋に書き戻しません。
Macでは「Cmd+;」、Windowsでは「Ctrl+;」で開けます。
プロンプトの欄に「/btw」と打っても同じです。
たとえばClaudeがフォームの処理を直している途中で「この関数はどこから呼ばれているのか」を確かめたいときに、サイドチャットで聞けば、本筋の作業はそのまま進みます。
質問の答えを作業に反映させたいときだけ、本筋の会話にあらためて指示を書きます。
表示の細かさは3段階
Claudeが裏でどれだけのファイルを読み、どのコマンドを打ったかを、どこまで画面に出すかを切り替えられます。
作り直しの時点では「Verbose」「Normal」「Summary」の3つでした。
2026年11月時点の公式ドキュメントでは「Normal」「Thinking」「Verbose」の3つになっていて、Summaryはバージョン1.46388.1より前の版にだけ残っていたと書かれています。
| 表示 | 画面に出るもの | 使う場面 |
|---|---|---|
| Normal | 道具を使った記録は要約に畳まれ、Claudeの返答は全文 | ふだんの作業 |
| Thinking | Normalに加えてClaudeの考えた筋道 | なぜその手順を選んだのかを追いたいとき |
| Verbose | 読んだファイル、打ったコマンド、途中の手順まですべて | 思った動きをしなかった理由を調べるとき |
切り替えは「Ctrl+O」を押すたびに順番に回ります。
慣れないうちはThinkingにしておくと、Claudeが何を根拠に動いたかが追いやすくなります。
インストールと最初のセッション
入れ方は、MacとWindowsでは配布ページからインストーラーを落として開くだけです。
公式ドキュメントには「デスクトップアプリには Claude Code が含まれています。Code タブを使用するために Node.js または CLI をインストールする必要はありません。」と書かれています。
ターミナル版を入れるときにつまずきやすいNode.jsの準備は要りません。
| 使っているパソコン | 入れ方 | 気をつけること |
|---|---|---|
| Mac(IntelとAppleシリコン) | Mac用のインストーラーを開き、アプリケーションに入れる | 1つの配布物で両方の機種に対応している |
| Windows(一般的なx64機) | Windows用のインストーラーを実行する | スタートメニューから起動してサインインする |
| Windows(ARM64機) | ARM64用のインストーラーを選ぶ | 通常版とは別の配布物になっている |
| Linux(UbuntuとDebian) | aptまたは.debで入れる | ベータ版で、パソコンの画面操作はまだ使えない |
Windowsで開発用にLinuxの環境(WSL 2)を入れている人は、Codeのセッションをその中で動かすこともできます。
その場合、Claude Codeも道具もGitも、Linux側の住所のまま動きます。
会社で配るパソコンにまとめて入れる手順や、管理者向けの配布の方法は、Claudeのヘルプセンターのデスクトップアプリの記事にまとまっています。
Codeを押したあとに出る表示と対処
アプリを開いてサインインし、サイドバー上部の「Code」を押します。
タブにアイコンしか出ていないときは、カーソルを合わせると名前が出ます。
| 出た表示 | 起きていること | 次にすること |
|---|---|---|
| 有料プランへの案内 | 無料プランのまま開いている | Pro以上のプランに切り替える |
| オンラインでのサインインを求める表示 | サインインが途中で止まっている | サインインを終えてアプリを起動し直す |
| 403のエラー | 認証がうまく通っていない | サインアウトして入り直す。だめならアプリを完全に終了して開き直す |
| 画面が白いまま動かない | 更新の途中か、会社のネットワークで通信が止められている | 起動し直して更新を待つ。社内網なら管理者に許可する接続先を確認してもらう |
403が出たときの順番について、公式ドキュメントは「アプリメニューからサインアウトして再度サインインします。これが最も一般的な修正です。」と書いています。
ターミナル版は動くのにデスクトップだけ403になる場合は、ウィンドウを閉じるだけでなくアプリを完全に終了してから開き直します。
最初のセッションで選ぶ4つ
最初の指示を送る前に、プロンプトの欄の下に並んだ4つを決めます。
あとから変えられるものもありますが、作業の場所だけは途中で動かしにくいので先に確かめます。
| 選ぶもの | 選び方 | 途中で変えられるか |
|---|---|---|
| 実行環境 | まずは「Local」の一番上を選ぶ。手元のパソコンで動く | 変えるときは別のセッションとして続ける |
| プロジェクトのフォルダ | 「Open folder…」から作業させるフォルダを選ぶ | フォルダを追加することはできる |
| 権限モード | 最初はManualかPlanにして、Claudeの動きを見る | いつでも変えられる |
| モデル | 欄の右寄りにあるモデルの選択から選ぶ | いつでも変えられる |
公式の始め方のページは、最初の相手を小さく選ぶよう勧めています。
「よく知っている小さなプロジェクトから始めてください。Claude Code が何ができるかを見る最速の方法です。」
中身をよく知っているフォルダなら、Claudeの変更が正しいかどうかを自分の目で判断できます。
初めての頼みごとは「TODOのコメントを探して直す」「このフォルダの説明をCLAUDE.mdにまとめる」くらいの大きさが手ごろです。
ファイルを渡して頼む
特定のファイルを見てほしいときは、プロンプトの欄に「@」に続けてファイル名を打ちます。
候補が出てくるので、選ぶとそのファイルが会話に入ります。
画像やPDFは、欄の横の「+」から添付するか、欄にそのままドラッグします。
画面のおかしなところを撮った画像や、作りたい画面の下書きを渡すと、言葉だけで説明するより早く伝わります。
ターミナル版には無い使い方なので、デスクトップに移ってまず試す価値がある機能です。
ただしWSLのセッションでは、添付できるのが画像だけの場合があります。
グレーの文字で出る次の指示の提案
Claudeが返答したあと、空のプロンプトの欄に次の指示の候補がグレーの文字で出ることがあります。
「Tab」か右矢印のキーで欄に入り、手直ししてからEnterで送れます。
この候補は、会話をもとに裏で短い問い合わせをして作られています。
公式ドキュメントは「このリクエストはプランの使用制限または API コストにカウントされます。」と書いています。
何本も並べてプランの上限が気になるときは、設定画面の「Prompt suggestions」を切ると、そのぶんの使用量を抑えられます。
自分の画面が新しい配置かどうかを見分ける
同じアプリでも、版によって画面の配置が違います。
見分け方は簡単で、新しいセッションの画面で実行環境の選択がプロンプトの欄の下にあれば新しい配置、上にあれば以前の配置です。
公式ドキュメントによると、バージョン2.37337.0より前のアプリは以前の配置のままです。
Macでは「Claude」メニューの「Check for Updates…」、Windowsでは「Help」メニューの「Check for Updates…」で更新すると新しい配置になります。
以前の配置には、セッションの詳細を並べたパネルや、保存しておける実行環境がありません。
この記事の手順は新しい配置を前提にしているので、画面が合わないときは先に更新してください。
権限モードの選び方
権限モードは、Claudeが確認なしにどこまで進めてよいかを決める設定です。
並列で動かすときほど、この設定が作業の安全を左右します。
2026年11月時点のデスクトップでは、次の5つから選びます。
| モード | Claudeの動き | 向いている場面 |
|---|---|---|
| Manual | ファイルの編集もコマンドの実行も、毎回確認してから行う | 初めて触るフォルダ、本番に近いデータを扱う作業 |
| Accept edits | ファイルの編集と、フォルダ作成や移動などの基本的な操作は自動。ほかのコマンドは確認する | 変更を差分であとから見れば足りる作業 |
| Plan | ファイルを読んで調べ、編集はせずに進め方の案だけを出す | 手を付ける前に方針を確かめたい大きな作業 |
| Auto | ふだんの確認を出さず、裏で別の仕組みが危ない操作を止める | 手順が決まっていて、止まらずに進めたい作業 |
| Bypass permissions | 確認をほぼすべて飛ばす。ターミナル版の強い省略指定と同じ | 隔離した環境での作業。ふだん使いには向かない |
Bypass permissionsは、ProやMaxなどの個人向けプランでは設定画面で許可しないと選択肢に出てきません。
TeamとEnterpriseのプランでは、組織の方針で使えるかどうかが決まります。
中小企業でよくある作業に当てはめると、選び方はおおよそ次のようになります。
自社サイトの問い合わせフォームの文言を直す作業なら、変更が数行で済むのでAccept editsにして、あとで差分を見れば足ります。
顧客の一覧を扱うスクリプトの修正のように、間違えると影響が大きい作業はManualにして、1つずつ確かめながら進めます。
サイト全体の構成を見直すような大きな作業は、まずPlanで案を出させ、どのファイルにどう手を入れるのかを読んでから実行に移ります。
クラウドのセッションで選べるのはAccept edits、Plan、Autoの3つで、Bypass permissionsは使えません。
クラウドではファイルの編集が最初から認められているため、選択の一覧にはManualの代わりにAccept editsが出ます。
2026年8月14日からAutoが初期設定になった
公式の更新記録(2026年8月3日〜7日の週)は、初期設定の変更を次のように伝えています(英語の原文を和訳)。
「8月14日から、Pro、Max、Teamのプランでは新しいセッションの初期の権限モードがAutoになる。」
自分で初期値を決めていた人や、組織が初期値を管理している場合は、その設定が残ります。
何も触っていない人は、気づかないうちにAutoで動いていることがあります。
Autoの中身はClaude Code「Auto Mode」の解説にまとめています。
モードはフォルダごとに覚えられる
選んだモードはフォルダごとに記憶されます。
あるフォルダでAccept editsを選ぶと、次にそのフォルダで始めたセッションもAccept editsから始まります。
ただしPlanだけは、そのセッションの中でしか効きません。
大きな作業はPlanで始めて案を確かめ、納得したらAccept editsかManualに切り替えて進める、という順番を公式ドキュメントも勧めています。
Macでは「Cmd+Shift+M」、Windowsでは「Ctrl+Shift+M」でモードの一覧が開きます。
ターミナル版のように「Shift+Tab」でモードを回すことはデスクトップではできません。
Autoを選べるのは、対応したモデルを使っているときだけです。
公式ドキュメントは条件として、Claude Opus 4.6以降、Sonnet 4.6以降、Haiku 5.5、またはFableのモデルを挙げています。
組織の管理者は、管理用の設定でAutoを止めることもできます。
会社のアカウントでAutoが一覧に出てこないときは、モデルの選択と組織の設定の両方を確かめてください。
並列で走らせる前に決める4つのこと
デスクトップアプリの売りは、作業を何本も並べられることです。
ただ、並べる本数が増えるほど、どの作業がどのファイルを触ったのかが分からなくなります。
公式ドキュメントの仕様を読むと、事故の多くは始める前の4つの決めごとで防げます。
| 決めること | 決めないと起きること | 決め方 |
|---|---|---|
| 1つ目:どこで動かすか | パソコンを閉じた瞬間に長い作業が止まる | 1時間を超えそうな作業はクラウドかSSHに回す |
| 2つ目:同じフォルダを触らせるか | 2つのセッションが同じファイルを書き換え、片方の変更が上書きされる | Gitの管理下にあるフォルダならWorktreeをオンにして分ける |
| 3つ目:どこまで任せるか | 見ていない作業が確認なしに進み、気づいたときには大きく変わっている | 目を離す作業ほどManualかAccept editsに寄せる |
| 4つ目:終わったらどう片付けるか | アーカイブしたセッションの未保存の変更が、あとで消える | 残したい変更は片付ける前にコミットする |
下の図は、新しいセッションを始めるときに、この4つをどの順で決めるかを1本の流れにしたものです。
図の中で金色の枠にした2か所は、あとから取り返しにくいところです。
長い作業を手元で始めてしまうとパソコンを閉じられなくなり、コミットせずにアーカイブすると変更が消えるおそれがあります。
1つ目:どこで動かすか
実行環境は4種類あり、作業の長さと扱うファイルの置き場所で選び分けます。
| 実行環境 | 動く場所 | 向いている作業 |
|---|---|---|
| Local | いま使っているパソコン | 手元のファイルを扱う、1時間以内に終わる作業 |
| Cloud | Anthropicが用意した環境(組織が自前で用意した環境も選べる) | 大きな書き換え、テスト一式、データの移し替えなど長い作業 |
| SSH | 自社のサーバーやクラウド上の仮想マシン | サーバーにしか無いファイルを扱う作業 |
| WSL | Windowsの中のLinux環境 | Linux向けの道具を使う開発 |
Cloudを選んだセッションは、アプリを閉じても動き続けます。
SSHのセッションも、アプリとの接続が切れている間に作業を続けられます。
ただし公式ドキュメントは、Claudeのアカウントでサインインしている場合について「サインインの有効期限が切れると停止することがあります」と注意しています。
Localのセッションは、パソコンがスリープすると止まります。
SSHの接続は、実行環境の一覧の一番下にある「New environment」から追加します。
接続先のホスト名と、必要なら鍵のファイルの場所を入れると、次からはその接続を選ぶだけで始められます。
公式ドキュメントによると、初めてつないだときに接続先のマシンへClaude Codeが自動で入ります。
接続先はLinux、macOS、Windowsのどれでもよく、ファイルを受け渡す仕組み(SFTP)が使えるSSHサーバーが動いている必要があります。
社内のサーバーに置いた業務用のファイルを手元に落とさずに扱えるので、データを社外の機器に持ち出したくない会社ではSSHが選びやすい方法になります。
2つ目:同じフォルダを2つのセッションに触らせない
何も設定しないと、セッションはプロジェクトのフォルダそのものを書き換えます。
公式ドキュメントには「デフォルトでは Worktree はオフで、Claude はプロジェクトフォルダ自体で作業します。」とあります。
何も設定しないまま2本のセッションを同じフォルダに向けると、2本とも本体のファイルを直接書き換えます。
同じフォルダに2つのセッションを向けると、片方が直したファイルをもう片方が古い中身のまま上書きする、ということが起きます。
これを防ぐのがWorktreeで、セッションごとにプロジェクトの写しを作り、その中で作業させます。
詳しい設定は、このあとの「Worktreeで作業を分ける」の節で説明します。
3つ目:どこまで任せるか
並べたセッションをすべて見張ることはできません。
目を離す作業ほど、確認を挟むモードに寄せておくと安全です。
反対に、画面の前で見ていられる作業や、何度も同じ手順を回す作業はAutoで止まらずに進めたほうが早く終わります。
1本ごとにモードを選べるので、全部を同じモードにそろえる必要はありません。
4つ目:終わったセッションの片付け方
終わったセッションはアーカイブしてサイドバーから外します。
このとき、Worktreeの中にコミットしていない変更が残っていると、条件によっては消えてしまいます。
どの条件で消えるのかは「アーカイブで変更が消える条件」の節にまとめました。
片付ける前に、残したい変更をコミットする習慣をつけておくと安心です。
サイドバーで並列のセッションを扱う
新しいセッションは、サイドバーの「+ New」を押すか、Macなら「Cmd+N」、Windowsなら「Ctrl+N」で立ち上げます。
セッションの切り替えは「Ctrl+Tab」で次へ、「Ctrl+Shift+Tab」で前へ移ります。
2つのセッションを横に並べる
2本の作業を見比べたいときは、画面を分けて並べられます。
Macでは「Option」、Windowsでは「Alt」を押しながらサイドバーのセッションを押すと、いまのセッションの横に開きます。
別のウィンドウで開きたいときは、Macでは「Cmd」、Windowsでは「Ctrl」を押しながら押します。
分けた画面では、最後に触った側が明るく、もう一方は暗く表示されます。
どちらに指示が入るのかを取り違えないよう、打ち込む前に明るい側を確かめてください。
分けた画面から1本だけを外すときは、Macなら「Cmd+Ctrl+W」を押します。
差分やターミナルのペインは、ウィンドウの外に取り出して別の画面に置き、あとで元に戻すこともできます。
2026年9月の更新で入った機能で、画面を2枚つないでいる人は、片方にチャット、もう片方に差分を置くと見比べやすくなります。
ペインの並べ替えやアプリの中のターミナルとファイル編集を使うには、アプリのバージョン1.2581.0以降が必要です。
一覧をまとめて、名前を付ける
セッションが10本を超えると、一覧から目当てのものを探すだけで手間がかかります。
新しい配置では、セッション一覧の見出しにカーソルを合わせると出る「Group and sort」から、まとめ方と並べ順を選べます。
名前を変えるには、セッションを開いて上部のタイトルを押します。
「請求書テンプレートの修正」「問い合わせフォームのテスト」のように、何をしているかが分かる名前にしておくと、サイドバーを見ただけで中身を思い出せます。
終わったら知らせてもらう
表示していないセッションが作業を終えると、パソコンの通知が届きます。
何本も並べているときは、通知が来たものから順に確かめれば、止まっているセッションを探して回る手間が減ります。
1つのセッションの中で動いている作業を見る
Claudeは1つのセッションの中でも、手分けして調べる補助役や、時間のかかるコマンドを裏で動かします。
その様子は「Background tasks」のペインにまとまって出ます。
一覧の項目を押すと、その作業の出力を見たり、途中で止めたりできます。
セッションの横に出る詳細のパネルには、どこで動いているか、何を変えたか、いま何を動かしているか、会話の記憶の容量をどれだけ使ったかが並びます。
容量の残りは「Context」のカードに割合で表示されます。
プロンプトの欄に「/context」と打つと、容量を何に使っているのかの内訳が会話の中に出ます。
長い作業を何本も並べると、1本ずつの容量の減り方に差が出ます。
容量が残り少ないセッションに新しい頼みごとを足すより、新しいセッションを立てて渡したほうが、話の取り違えが起きにくくなります。
自分の手でファイルを直す
Claudeが触れたファイルは、会話の中のファイルの場所を押すと開けます。
ちょっとした直しなら、ファイルのペインでその場で書き換えて保存できます。
ただし「.mcp.json」や「.claude/settings.json」のような一部の設定ファイルは、表示だけで書き換えられません。
これらを直すときは、ふだん使っているエディタなど別のアプリで開きます。
Claudeが作業している最中に同じファイルを手で直すと、どちらの変更が残るのかが分かりにくくなります。
手で直すのは、Claudeの返答が止まってからにしておくと混乱しません。
Worktreeで作業を分ける
Worktreeは、Gitというファイルの変更履歴を管理する仕組みの機能で、1つのプロジェクトから作業用の写しを何本も作れます。
写しはそれぞれ別の枝(ブランチ)として扱われるので、あとから必要な変更だけを本体に取り込めます。
オンにする場所
新しい配置では、プロンプトの欄の下の行で、最初の指示を送る前に「Worktree」をオンにします。
以前の配置では、プロンプトの欄の上にあるブランチ名の横の欄に印を付けます。
保存しておく実行環境を作るときに、Worktreeを初期値にしておくこともできます。
公式ドキュメントはセッションを始める前にオンにする手順で説明しているので、並列で走らせると決めた時点でオンにしておきます。
写しの置き場所と名前の付け方
写しは、初期設定ではプロジェクトのフォルダの中の「.claude/worktrees/」に作られます。
置き場所は設定画面の「Worktree location」で変えられます。
同じく設定画面の「Branch prefix」に文字を入れておくと、Claudeが作ったブランチの名前の頭にその文字が付きます。
人が作ったブランチとClaudeが作ったブランチが一覧で見分けやすくなるので、複数人で同じリポジトリを使っている会社では入れておくと便利です。
.envのように履歴に載せないファイルを持ち込む
パスワードや鍵を書いた「.env」のように、Gitの履歴に載せないファイルは、そのままだと写しに入りません。
写しの中でアプリを動かそうとして、設定が見つからずに止まるのはこのためです。
プロジェクトの一番上に「.worktreeinclude」というファイルを作り、持ち込むファイルを書いておくと、新しい写しにも入るようになります。
Gitが入っていないと使えない
Worktreeを使うにはGitが必要です。
公式ドキュメントは確かめ方として、ターミナルで「git –version」を打ち、番号が表示されれば入っていると説明しています。
Gitで管理していないフォルダでは、Worktreeの選択肢そのものが出ません。
その場合は、同じフォルダに2本のセッションを向けないことが一番の対策になります。
| フォルダの状態 | Worktreeを使えるか | 並列にするときの決めごと |
|---|---|---|
| Gitで管理していて、作業を並べたい | 使える | セッションごとにWorktreeをオンにする |
| Gitで管理しているが、.envなどが必要 | 使える | .worktreeincludeに持ち込むファイルを書く |
| Gitで管理していない資料のフォルダ | 使えない | 1つのフォルダには1本のセッションだけを向ける |
| Gitそのものが入っていない | 使えない | Gitを入れるか、作業を順番に1本ずつ進める |
| 別のフォルダも一緒に触らせたい | 追加したフォルダはWorktreeを使わない | 追加したフォルダは本体を直接書き換えると覚えておく |
表の最後の行は見落としやすいところです。
実行中のセッションに「Add folder」でフォルダを足すと、Claudeはそのフォルダを写さずに直接作業します。
アーカイブで変更が消える条件
アーカイブは、終わったセッションをサイドバーから外す操作です。
サイドバーでセッションにカーソルを合わせると出る操作から行えます。
手軽な操作ですが、Worktreeの中にコミットしていない変更が残っているときは、扱いが3通りに分かれます。
| アーカイブするときの状態 | 何が起きるか | 変更を残すにはどうするか |
|---|---|---|
| アプリが変更について確認してくる | 「Archive anyway」を選ぶと変更は捨てられる | いったん取り消して、先にコミットする |
| 変更が、まだ履歴に載せていない新しいファイルだけ | Claudeが作ったプルリクエストが取り込まれたあと、確認なしに消されることがある | 取り込まれる前に、残すファイルをコミットする |
| 上の2つに当たらない | 写しは変更ごと残るが、約30日後に写しと変更の両方が消される | アーカイブ済みの一覧から開いて「Unarchive」を選ぶ |
| クラウドのセッション、まだ動いているセッション | 自動のアーカイブの対象にならない | 終わったのを確かめてから手で片付ける |
約30日の数え方について、公式ドキュメントは「セッションがアーカイブされた時点または最後にセッションを開いた時点のいずれか遅いほうから約 30 日後に、その両方を削除します。」と書いています。
アーカイブしたまま1か月ほど放っておいた作業は、戻ってきたときには写しごと無くなっている、ということです。
たとえば、月末に手を止めた試作をアーカイブし、翌月の末に続きをやろうとすると、その試作の写しはすでに消されているおそれがあります。
途中で止める作業は、アーカイブせずにサイドバーに残しておくか、いったんコミットしてブランチとして残しておきます。
アーカイブ済みのセッションは、セッション一覧のメニューの最後にある「View all」から「Archived」のタブを開くと見つかります。
プルリクエストが済んだら自動で片付ける
設定画面の「Auto-archive after PR merge or close」をオンにすると、プルリクエストが取り込まれたり閉じられたりしたセッションが自動でアーカイブされます。
サイドバーがすっきりする反面、上の表の2行目に当たる新しいファイルは、取り込みのあとで消されることがあります。
自動の片付けを使うなら、プルリクエストを出す前にすべての変更をコミットしておく、という順番をチームで決めておきます。
セッションをまたいで作業する
並列に走らせていると、別のセッションが何を決めたのかを知りたくなる場面が出てきます。
デスクトップアプリでは、Claudeに頼んでほかのセッションの中身を調べたり、伝言を送ったりできます。
ほかのセッションを調べてもらう
公式ドキュメントは頼み方の例として「どのセッションが認証リファクタリングに触れましたか?」「API セッションは何を結論づけましたか?」を挙げています。
ふつうの言葉で聞けば、Claudeが一覧を見て答えます。
先ほどの例なら、料金表のセッションの中で「フォームのセッションは完了画面の文言をどう変えた?」と聞けば、もう一方の結論を確かめてから文言をそろえられます。
人が2つの画面を行き来して書き写すより、取り違えが起きにくくなります。
プルリクエストが取り込まれたセッションのアーカイブや、セッションの名前の変更も頼めます。
見えるのはデスクトップアプリが自分で動かしているLocal、SSH、WSLのセッションだけで、クラウドのセッションやターミナルで始めたセッションは対象外です。
セッション同士の伝言に付く3つの安全策
あるセッションから別のセッションに伝言を送ると、受け取った側にはカードとして表示され、どのセッションから来たのかが分かるようになっています。
| 安全策 | 中身 | 気をつけること |
|---|---|---|
| アーカイブ前の承認 | Claudeがセッションをアーカイブする前に承認のカードが出る | AutoとBypass permissionsでは承認なしにアーカイブされる |
| 受け取る側の制御 | 受け取る側の受信の設定に従って届く | 伝言を受けたくないセッションは受信の設定で絞る |
| 送り元の明示と権限 | 伝言は引用の形で届き、受け取った側は自分の権限設定のまま動く | 送り元がAutoでも、受け取る側がManualなら確認が出る |
アーカイブの承認を飛ばしたくないときは、Manualに切り替えておくよう公式ドキュメントは勧めています。
前の節で見たとおり、アーカイブは変更が消える入口になるので、Autoで並列に走らせるときほどこの点に気をつけます。
サイドチャットは保存されない
サイドチャットはLocal、SSH、WSLのセッションで使えます。
公式ドキュメントには「デスクトップアプリはサイドチャットをディスクに保存しないため、アプリを閉じた後に戻ることはできません。」とあります。
サイドチャットで分かった大事なことは、閉じる前に本筋の会話へ自分で書き写すか、メモに残してください。
Claudeが見つけた別の作業を始める
作業の途中で、Claudeが範囲の外にある直したほうがよい箇所を見つけると、別の作業として提案してきます。
提案のカードには「Start」「Do it here」「Options」が並び、複数あるときは「Start all」も出ます。
Startを選ぶと別のセッションとして始まり、Do it hereを選ぶといまのセッションに続けて頼むことになります。
いまの作業と同じファイルを触りそうな提案は、Optionsを開いてWorktreeをオンにしてから始めると、2つ目の決めごとと矛盾しません。
変更を確かめる道具
並列に走らせた作業は、最後に人が確かめて取り込みます。
デスクトップアプリには、そのための道具がひととおりそろっています。
差分を見て、行ごとに指摘する
Claudeがファイルを変えると、「+12 -1」のような印が出ます。
これを押すと差分の画面が開き、ファイルごとに変わったところを見られます。
特定の行に指摘を書き込むと、Claudeがそれを読んで直します。
Claude自身に見直しを頼むときは、プロンプトの欄に「/code-review」と打ちます。
差分を見るときは、頼んだ範囲の外のファイルが変わっていないかを最初に確かめます。
文言の差し替えを頼んだのに設定ファイルまで変わっていたら、取り込む前に理由を聞きます。
行ごとの指摘は「ここは元の言い方に戻して」のように短く書けば、Claudeがその行だけを直します。
動いている画面をアプリの中で見る
開発用のサーバーを動かすと、作っているアプリの画面がアプリの中のブラウザのペインに開きます。
Claudeはその画面を見ながら、自分の変更が思ったとおりに動くかを確かめられます。
2026年7月の更新で、このペインから外のサイトも開けるようになりました。
プルリクエストの検査を見張る
プルリクエストを出したあと、自動の検査(CI)の結果をClaudeが見張り、失敗した箇所を直すこともできます。
ここまでを1つのセッションの中で回せるので、エディタやブラウザを行き来する回数が減ります。
並列にする作業の分け方の例
ここまでの決めごとを、自社サイトのリポジトリを1つ持っている会社の作業に当てはめてみます。
同じ週に「問い合わせフォームの送信後の画面を直す」「料金表のページの文言を差し替える」「フォームのテストを足す」「古い画像を整理する」の4つを片付けたいとします。
| 作業 | 触るファイル | セッションの組み方 |
|---|---|---|
| 送信後の画面を直す | フォームの処理と完了画面 | Worktreeをオン、Accept editsで進めて差分を見る |
| フォームのテストを足す | フォームの処理とテストのファイル | 上と同じファイルを読むので、上の作業を取り込んでから始めるか、Worktreeで分ける |
| 料金表の文言を差し替える | 料金表のページだけ | ほかと重ならないのでWorktreeをオンにして並べる |
| 古い画像を整理する | 画像のフォルダ全体 | 消す操作を含むのでManualで1つずつ確かめる |
| 全体の見直し | 4つの変更が入ったあとのサイト全体 | 最後に1本だけ立て、/code-reviewで見直させる |
この例で一番の落とし穴は、フォームの直しとテストの追加が同じファイルを読むことです。
別々のWorktreeで動かすと、テスト側は直す前のフォームを相手にテストを書いてしまいます。
こうした前後のある作業は、先の作業を取り込んでから後の作業を始めるか、1本のセッションの中で順番に頼むほうが早く終わります。
並べてよいのは、触るファイルが重ならず、終わる順番がどちらでもかまわない作業です。
画像の整理のように消す操作を含む作業は、並べていても目を離さないほうに入れておきます。
最後の見直しを1本だけ別に立てると、4本の変更がぶつかっていないかを落ち着いて確かめられます。
長い作業と決まった時間の作業
並べたセッションの中に、何時間もかかる作業が混ざっていることがあります。
それを手元のパソコンで動かすと、パソコンを閉じられないうえに、ほかのセッションの動きも重くなります。
途中からクラウドに移す
思ったより長引いた作業は、始めたあとでもクラウドに移せます。
セッションのタイトルの横からメニューを開き、「Open in」の「Cloud」を選ぶと、それまでの会話を要約として引き継いでクラウドで続きます。
移すときに、ファイルも一緒に持っていくかどうかを選べます。
クラウドのセッションは、複数のリポジトリをまとめて扱うこともできます。
決まった時間に動かす3つの方法
毎朝の見直しや、週に1回の点検のように、決まった時間に同じ作業をさせることもできます。
公式ドキュメントは方法を3つに分けて比べています。
| 方法 | 動く場所と条件 | 向いている作業 |
|---|---|---|
| クラウドの定期タスク | Anthropicの環境。パソコンの電源が切れていても動く。最短の間隔は1時間 | パソコンが無くても確実に回したい作業 |
| デスクトップの定期タスク | 手元のパソコン。アプリが開いていてスリープしていないときだけ動く | 手元のファイルや道具を使う作業 |
| /loop | 手元のパソコン。開いているセッションの中だけで動く。最短の間隔は1分 | 作業中に短い間隔で様子を見続ける |
デスクトップの定期タスクは、初期設定では作業フォルダのいまの状態、つまりコミットしていない変更も含めたまま動きます。
手作業の途中のファイルを定期タスクが触ってしまわないよう、実行のたびにWorktreeを割り当てる設定も用意されています。
/loopの使い方はClaude Codeの「/loop」コマンドとはで扱っています。
デスクトップの定期タスクを作るには、アプリのバージョン1.1.5368以降が必要です。
実行の間隔は、入力の画面から作ると最短1時間、Claudeに頼んで作らせると最短1分まで縮められます。
スマートフォンから作業を送る
外出先から作業を頼みたいときは、Coworkの中にあるDispatchが使えます。
Dispatchにメッセージで作業を送ると、開発の作業だと判断されたものはCodeのセッションとして始まり、サイドバーにほかのセッションと並んで出ます。
Dispatchが使えるのはPro、Max、Ultraのプランで、TeamとEnterpriseでは使えません。
Dispatchから始まったセッションでは、アプリの操作の許可が30分で切れます。
パソコンの画面を操作させる
ターミナルのコマンドが無いソフトを動かす作業は、Claudeにパソコンの画面を操作させて片付けることもできます。
この機能はMacとWindowsで試験提供されていて、公式ドキュメントには「Pro、Max、または Ultra プランが必要です。Team プランおよび Enterprise プランでは利用できません。」とあります。
初期設定では切れていて、設定画面で自分でオンにします。
Macではさらに、アクセシビリティと画面収録の許可が要ります。
Claudeが初めてあるアプリを使おうとすると、そのセッションの中で許可を求める表示が出ます。
許すとそのセッションの間は有効になり、許さなければそのアプリには触りません。
どこまで操作できるかは、アプリの種類ごとに決まっていて、利用者が変えることはできません。
| 操作の段階 | Claudeができること | 当てはまるアプリ |
|---|---|---|
| 表示のみ | 画面を撮って見るだけ | ブラウザ、取引の画面 |
| クリックのみ | 押すことと画面を送ることはできるが、文字の入力やキーの組み合わせは使えない | ターミナル、開発用のエディタ |
| すべての操作 | 押す、文字を打つ、ドラッグする、キーの組み合わせを使う | 上の2つ以外のアプリ |
ターミナルやファイルの管理画面、システムの設定のように影響の大きいアプリでは、許可の表示に追加の注意書きが出ます。
設定画面の「Denied apps」に入れたアプリは、確認なしに断られます。
会計ソフトや顧客の台帳のように触らせたくないアプリは、最初にここへ入れておくと安心です。
画面の操作は手段の中で一番遅いため、Claudeはつなぎ込みの機能、コマンド、ブラウザの拡張機能を先に試し、どれも使えないときに画面の操作に回ります。
公式ドキュメントは、画面の操作が「ユーザーが承認したものすべてにアクセスできる実際のデスクトップ上で実行されます」と注意しています。
並列で走らせているときに画面の操作を許すと、別の作業で開いているウィンドウにも手が届くので、許可は作業ごとに出すのが無難です。
ターミナル版との違いと移り方
ターミナル版をすでに使っている人は、デスクトップに移ってもいままでの設定が引き継がれます。
そのうえで、デスクトップに無い機能と、別々に更新される部分があります。
ターミナルのセッションをデスクトップで続ける
ターミナルで作業中のセッションは、ターミナルで「/desktop」と打つとデスクトップアプリで開き直され、ターミナル側は終わります。
この方法は、Claudeのサブスクリプションでサインインしている場合に、Macとx64のWindowsで使えます。
反対に、デスクトップのプロンプトの欄で「/resume」と打つと、このパソコンのターミナルで始めたセッションの一覧が出ます。
2026年8月下旬の更新で入った機能で、選ぶと会話と前提をそのまま引き継いで続きます。
写しを作るわけではないので、あとでターミナルから同じセッションを開き直すこともできます。
シェルから直接デスクトップを開くときは「claude –desktop」と打ちます。
Claude Codeのバージョン2.1.285以降が必要で、ほかに何も付けなければ、いまいるフォルダでデスクトップアプリが開きます。
別のターミナルで開いたままのセッションや、裏で動いているセッションは移せないので、移す前にターミナル側を閉じておきます。
ターミナルの指定とデスクトップの操作の対応
| ターミナルでの指定 | デスクトップでの操作 | 補足 |
|---|---|---|
| –model | プロンプトの欄の下にあるモデルの選択 | セッションの途中でも変えられる |
| –resume、–continue | サイドバーのセッションを押す、または/resume | ターミナルで始めたものは/resumeから選ぶ |
| –permission-mode | プロンプトの欄の下にあるモードの選択 | dontAskのモードはターミナル版だけ |
| –add-dir | セッションにフォルダを追加する | クラウドでは複数のリポジトリを選ぶ |
| –verbose | 表示をVerboseにする | Ctrl+Oで切り替える |
| –print、–output-format | 使えない | デスクトップは対話で使う前提 |
そのまま引き継がれる設定
公式ドキュメントによると、次のものはターミナル版とデスクトップ版の両方で使われます。
プロジェクトに置いたCLAUDE.mdとCLAUDE.local.md、外部の道具とつなぐMCPサーバーの設定、フックとスキル、そして「~/.claude/settings.json」の許可のルールです。
さらにデスクトップは、Chat用の設定ファイル「claude_desktop_config.json」に書いたMCPサーバーも、手元のCodeのセッションで読み込みます。
ターミナル版はこのファイルを読まないので、両方で同じサーバーを使いたいときは取り込みの命令で移します。
同じ名前のサーバーが2つの設定ファイルに書かれているときは、デスクトップのCodeのセッションは1回だけつなぎ、Chat用の設定ファイルの中身を使います。
ターミナルとデスクトップで同じ名前のサーバーが別の動きをするときは、この優先の順番を疑ってみてください。
デスクトップでは使えないもの
| 機能 | デスクトップでの扱い | 代わりの手段 |
|---|---|---|
| スクリプトからの実行(–print)とAgent SDK | 使えない | ターミナル版で動かす |
| エージェントのチーム | 使えない | ターミナル版を使うか、1つのセッションの中のワークフローで分担させる |
| 入力中のコードの補完 | 無い | 返答のあとに出る次の指示の提案を使う |
| ターミナルで設定の画面を開く一部の命令 | 動きが違う。/permissionsなどは使えないと返される | 設定ファイルを直接直すか、ターミナル版で打つ |
| Linux版での画面の操作 | まだ使えない | MacかWindowsで使う |
Claude Codeの版はターミナルと別に数えられる
見落としやすいのが版の番号です。
公式ドキュメントは「ローカルセッションでは、Code タブは独自の Claude Code のコピーを実行し、そのコピーには独自のバージョン番号があります。」と書いています。
ターミナルで最新版に上げても、デスクトップのCodeタブの中は古いまま、ということが起こります。
Codeタブの中の版は、手元のセッションで「/status」と打つと出る「Claude Code」の行で確かめます。
上げるときはアプリの更新を確かめてから、新しいセッションを始めます。
ターミナルでは動いた新しい命令がデスクトップで通らないときは、まずこの版の違いを疑ってください。
覚えておくと速くなるキーボードの操作
一覧はMacなら「Cmd+/」、Windowsなら「Ctrl+/」で出せます。
WindowsとLinuxでは、Macの「Cmd」を「Ctrl」に、「Cmd+Option」を「Alt」に置き換えます。
| キー(Mac) | できること | 並列のときの使いどころ |
|---|---|---|
| Cmd+N | 新しいセッションを始める | 作業を1本足す |
| Ctrl+Tab / Ctrl+Shift+Tab | セッションを切り替える | 通知が来たものへ移る |
| Cmd+; | サイドチャットを開く | 本筋を汚さずに質問する |
| Cmd+Shift+D | 差分のペインを開閉する | 取り込む前に変更を見る |
| Ctrl+` | ターミナルのペインを開閉する | テストを自分で流す |
| Cmd+Shift+M | 権限モードの一覧を開く | 目を離す前にモードを変える |
| Esc | Claudeの返答を止める | 違う方向に進み始めたら止める |
止めるときは、Escで止める方法のほかに、直してほしい内容を打ってEnterで送る方法もあります。
後者はいまの操作が終わったところで指示を読んで、次の手順から向きを変えます。
つまずいたときの見直し
| 起きていること | 考えられる原因 | 次にすること |
|---|---|---|
| 「Failed to load session」と出る | 選んだフォルダが無くなった、Git LFSが入っていない、読み書きの権限が無い | 別のフォルダを選ぶか、アプリを起動し直す |
| npmやnodeが見つからないと言われる | シェルの設定で道具の場所(PATH)が正しく通っていない | ふだんのターミナルで動くか確かめ、アプリを起動し直す |
| 新しい命令がCodeタブで通らない | Codeタブの中のClaude Codeが古い版のまま | /statusで版を見て、アプリを更新して新しいセッションを始める |
| アーカイブした作業のファイルが無い | 未コミットのまま約30日が過ぎた、またはプルリクエストのあとに消された | これからは片付ける前にコミットする |
| 2本のセッションが同じファイルを書き換えた | Worktreeをオンにせずに同じフォルダへ向けた | 片方を止め、差分を見て正しい方を残す。次からWorktreeを使う |
会話が長くなって記憶の容量が埋まると、Claudeは自動で会話を要約して続けます。
早めに容量を空けたいときは「/compact」と打ちます。
Git LFSという大きなファイルを扱う仕組みを使ったリポジトリでは、パソコンにGit LFSが入っていないとセッションが開けません。
「Failed to load session」が出て、フォルダもあり権限も問題ないときは、Git LFSが入っているかを確かめます。
Worktreeで始めたセッションで「Git is required」と出たときは、Gitが入っていません。
Windowsでは「Git for Windows」を入れてからアプリを起動し直します。
WindowsでMCPサーバーの切り替えが反応しない、またはつながらないときは、設定の書き方を確かめてアプリを起動し直し、タスクマネージャーでサーバーの処理が動いているかを見ます。
よくある質問
無料プランでもデスクトップのCodeタブは使えますか
使えません。
Codeタブを使うにはPro、Max、Ultra、Team、Enterpriseのいずれかのプランが必要で、無料プランで開くと有料プランへの案内が出ます。
ターミナル版をアンインストールしてもかまいませんか
デスクトップアプリの中にClaude Codeが入っているので、Codeタブだけを使うならターミナル版が無くても動きます。
ただ、スクリプトからの実行やエージェントのチームはターミナル版にしか無いので、使っている人は残しておきます。
何本までセッションを並べられますか
公式ドキュメントに本数の上限は書かれていません。
実際に効いてくるのはプランの使用量の上限で、並べた本数のぶんだけ枠を早く使います。
人が見て確かめられる本数にも限りがあるので、最初は2本から始め、差分を見る手間に慣れてから増やすほうが失敗が少なくなります。
使用量はプロンプトの欄の下にある輪の形の表示を押すと確かめられます。
枠を早く使い切りそうなときは、短い作業から片付けて本数を減らすか、急がない作業を翌日に回します。
デスクトップでは、セッションの上限に達したときに表示されるカードで「Auto-continue when limits reset」に印を付けると、枠が戻った時点で止まった作業が自動で再開します。
2026年8月中旬の更新で入った機能で、週の上限に達したときのカードにはこの選択肢が出ません。
プログラムを書かない仕事にも使えますか
フォルダの中のファイルを読んで書き換える仕組みなので、資料の整理や表の加工、文章ファイルの一括の手直しにも使えます。
その場合はGitで管理していないフォルダが多いので、1つのフォルダに1本のセッションだけを向ける決めごとを守ってください。
消す、移す、名前を変えるといった操作を含む作業は、元に戻せるよう、始める前にフォルダの写しを別の場所に取っておくと安心です。
表計算のファイルを一括で直す作業なら、まず3件だけ直させて中身を確かめ、問題がなければ残りを頼む順番にすると、間違いが広がりません。
会社のパソコンで使うときに確かめることはありますか
TeamとEnterpriseのプランでは、使える権限モードやBypass permissionsの可否、Autoを止めるかどうかを管理者が決められます。
会社のネットワークで画面が白いままになるときは、通信先が止められていることがあるので、管理者に許可の状況を確かめてもらいます。
管理者は、組織のアカウントだけでサインインできるようにパソコンの管理の仕組みで縛ることもできます。
個人のアカウントでサインインできない場合は、この縛りがかかっていないかを管理者に聞いてください。
まとめ
Claude Codeのデスクトップアプリは、Claudeのアプリの「Code」から使えるClaude Codeで、中身はターミナル版と同じです。
Node.jsを入れる手間が無く、セッションをサイドバーに並べて何本も同時に走らせられます。
並列にするときは、始める前に、どこで動かすか、同じフォルダを触らせないか、どこまで任せるか、終わったらどう片付けるかの4つを決めます。
Worktreeは最初の指示を送る前にオンにし、アーカイブの前には残す変更をコミットします。
前後のある作業は並べずに順番に頼み、触るファイルが重ならない作業だけを並べます。
目を離す作業はManualかAccept editsに寄せ、8月14日から初期値がAutoになっている点も確かめておきます。
アーカイブした写しは約30日で消され、サイドチャットはアプリを閉じると残りません。
Codeタブの中のClaude Codeはターミナル版と別に更新されるので、動きが違うと感じたら/statusで版を確かめてください。
今日できる点検
デスクトップアプリを開いたら、作業を並べる前に次の6つを確かめておくと、取り違えと消える変更をあらかじめ防げます。
| 点検すること | 確かめ方 | 合っていなかったら |
|---|---|---|
| 画面が新しい配置か | 新しいセッションで実行環境の選択がプロンプトの欄の下にあるか | アプリを更新する |
| Codeタブの中の版 | 手元のセッションで/statusを打ち、Claude Codeの行を見る | アプリを更新して新しいセッションを始める |
| 初期の権限モード | 新しいセッションでモードの表示を見る。Autoになっていないか | 目を離す作業ではManualかAccept editsに変える |
| 並べたいフォルダがGitで管理されているか | ターミナルでgit –versionを打ち、フォルダの履歴があるかを見る | 管理していないフォルダには1本だけを向ける |
| .envなどの持ち込み | プロジェクトの一番上に.worktreeincludeがあるか | 写しに必要なファイルを書き足す |
| アーカイブ済みに残した作業 | サイドバーの一覧からアーカイブ済みを開く | 残したいものは開き直してコミットする |
