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仕事が覚えられないときに今日から変えられること メモと質問の仕方で職場は楽になる

仕事が覚えられないときに今日から変えられること メモと質問の仕方で職場は楽になる

新しい職場に入って数週間。同じことを何度も聞いてしまい、先輩の表情が曇るのが分かる。メモは取っているのに、いざ作業になると手が止まる。自分は仕事ができない人間なのではないかと、帰り道に落ち込んでしまう。

この記事は、そうした悩みを抱えている方に向けて書いています。仕事が覚えられない理由を整理したうえで、メモの取り方、質問の仕方、覚えたことの残し方を、今日から試せる形でまとめます。読み終えたときに、明日の職場で試すことが1つ決まっている状態を目指しています。

目次

Q&Aサイトに並ぶ、同じ悩み

先日、Q&Aサイトでこのような切実な悩みを拝見しました。

投稿者は、転職して2か月目の方でした。前の職場ではそれなりに仕事ができていたのに、新しい職場では覚えることが多すぎて追いつかない。同じことを3回聞いてしまい、先輩から「前にも言ったよね」と言われた。メモは取っているのに、見返しても自分で何を書いたのか分からない。このままでは職場にいられなくなるのではないかと不安だ、という内容です。

同じQ&Aサイトには、似た悩みがいくつも並んでいました。「新卒で入社したが、仕事が全然覚えられない」「アルバイトを始めたが、手順が多くて混乱する」「年齢のせいか、新しいことが頭に入らない」。立場も年齢もさまざまですが、共通しているのは、覚えられない自分を責めていることです。

仕事を覚えるのに苦労している人は少なくない

新しい職場で仕事を覚えることに苦労しているのは、あなただけではありません。厚生労働省が公表した新規学卒就職者の離職状況によると、令和4年3月に卒業して就職した人のうち、就職後3年以内に離職した人の割合は、大学卒で33.8%、高校卒で37.9%でした。

仕事を辞める理由は人それぞれですが、新しい環境になじみ、仕事を覚えていく最初の時期は、多くの人にとって大きな山です。同じ資料では、働く場所の規模が小さいほど離職率が高い傾向も示されていて、大学卒では5人未満の事業所で57.5%でした。教える人の手が足りない職場ほど、仕事を覚える負担は本人にかかりやすいと考えられます。

厚生労働省の資料の数字 値 読み取れること
大学卒の3年以内の離職率 33.8% およそ3人に1人が最初の職場を離れる
高校卒の3年以内の離職率 37.9% 若いうちの職場の定着は簡単ではない
5人未満の事業所の離職率(大学卒) 57.5% 小さな職場ほど定着が難しい傾向がある

数字が示しているのは、新しい職場で仕事を覚えることは、多くの人にとって難しいということです。覚えられないことを、自分だけの欠点だと思い込む必要はありません。

覚えられないと感じるときに起きていること

仕事が覚えられないと感じるとき、多くの場合、原因は1つではありません。いくつかの原因が重なって、頭の中が混乱しています。まずは自分に何が起きているのかを整理してみます。

一度に入ってくる情報が多すぎる

新しい職場では、最初の数週間に大量の情報が入ってきます。作業の手順、社内の決まりごと、人の名前と役割、使う道具やシステムの操作。どれも初めて聞くことばかりなので、1日の終わりには頭がいっぱいになります。

人が一度に覚えておける量には限りがあります。情報が多すぎると、聞いたそばから前に聞いたことが抜けていきます。これは、情報の量と覚えるための時間が釣り合っていないことから起きています。

全体像が見えないまま、部分だけを教わっている

多くの職場では、目の前の作業から順に教わります。けれども、その作業が仕事全体のどこに当たるのか、前後に何があるのかが分からないと、手順は意味のないばらばらの情報になり、頭に残りにくくなります。

たとえば、伝票の入力の手順だけを教わっても、その伝票がどこから来て、入力したあとに誰が何に使うのかが分からなければ、手順を覚える手がかりがありません。全体像が見えると、手順の一つひとつに理由がつき、覚えやすくなります。

緊張していて、聞いたことが頭に入らない

新しい職場では、周りの目が気になり、緊張した状態で説明を聞くことになります。失敗してはいけない、何度も聞いてはいけないと思うほど、説明を聞いている最中にも頭の中で別のことを考えてしまい、内容が頭に入りにくくなります。

緊張が強い状態が続くと、覚えられないことへの焦りがさらに緊張を強める、という悪い循環に入ります。「また聞いたら怒られる」と思うと、分からないことをそのままにして作業を進め、ミスが起き、さらに緊張する。この循環を断ち切るには、緊張しにくい聞き方と、聞いたことを確実に残す方法を身につけることが近道になります。

メモの取り方が、あとで使える形になっていない

メモを取っているのに覚えられない、という悩みはとても多いものです。多くの場合、メモそのものに問題があります。説明を聞きながら急いで書くので、単語の羅列になり、あとで見返しても何のことか分からない。どのメモ帳に書いたのかも分からなくなる。これでは、メモを取っても覚えることにはつながりません。

メモは、あとで見返す自分のために取るものです。あとで見返したときに、手順を再現できる形になっているかどうかが大切です。

復習する時間がない

説明を聞いてメモを取っても、そのあと見返す時間がなければ、多くのことは忘れてしまいます。新しい職場では目の前の作業に追われ、1日を振り返る余裕がありません。忘れたことをまた聞くことになり、聞くたびに気まずくなる。

覚えるためには、聞いた日のうちに一度、少し時間をおいてもう一度、見返す機会を作ることが役に立ちます。長い時間は必要ありません。帰りの電車の中や、翌朝の始業前の数分で足ります。

体や心が疲れている

見落としがちなのが、体と心の疲れです。睡眠が足りていない、慣れない通勤で疲れている、職場の人間関係で気が張っている。こうした状態では、誰でも新しいことを覚えにくくなります。

覚えられないことが続き、気分の落ち込みや、眠れない日が続くようであれば、無理をせず、医療機関や職場の相談窓口に相談することも大切です。覚えられないのは努力が足りないからだと決めつけずに、体と心の状態にも目を向けてください。

教え方との相性もある

仕事の覚えやすさは、教える人の教え方にも左右されます。口頭で一度に説明する人、実際にやって見せてくれる人、資料を渡してくれる人。自分が覚えやすい教わり方と、先輩の教え方が合っていないと、同じ努力をしても頭に入りにくくなります。

自分がどの教わり方で覚えやすいかを知っておくと、先輩にお願いしやすくなります。「一度やって見せていただけますか」「手順を書いた資料があれば見せていただけますか」と頼むのは、わがままとは違います。早く覚えるための工夫として、多くの先輩は受け入れてくれます。

覚えられない原因を整理する

ここまでの原因を、自分に当てはまるかどうか確かめられる形でまとめておきます。

原因 当てはまるサイン まず試すこと
情報が多すぎる 1日の終わりに何を聞いたか思い出せない その日に聞いたことを3つだけ書き出す
全体像が見えない 手順は覚えても、なぜその順番か分からない 仕事の流れを1枚の紙に書いてもらう
緊張している 説明中に別のことを考えてしまう 聞く前に「メモを取りながら伺います」と伝える
メモが使えない 見返しても何のことか分からない メモの型を決めて、1冊にまとめる
復習の時間がない 同じことを何度も聞いてしまう 帰りと翌朝に数分だけ見返す
疲れている 以前より物忘れが増えた気がする 睡眠を優先し、必要なら相談する

表の右端の「まず試すこと」は、どれも今日から始められるものです。全部を一度にやる必要はありません。いちばん当てはまる原因を1つ選んで、そこから試してみてください。

仕事が向いていないのかと感じたとき

覚えられない日が続くと、この仕事は自分に向いていないのではないかと考え始めます。その考えが浮かぶのは自然なことです。ただ、入って数週間から数か月の時期に、向き不向きを判断するのは早すぎることが多いものです。

判断の目安になるのは、少しずつでも前に進んでいるかどうかです。1か月前には毎回聞いていたことを、今は聞かずにできるようになっている。そうした小さな変化があれば、覚えるペースが人より遅いだけで、確実に前に進んでいます。反対に、工夫を重ねても数か月まったく変化が無く、心や体の不調も続いているなら、職場や働き方を見直すことも選択肢に入ります。そのときは1人で決めずに、信頼できる人や相談窓口に話してみてください。

覚えられない自分を責めすぎない

仕事が覚えられないとき、多くの人は自分を責めます。けれども、ここまで見てきたように、原因の多くは、情報の量や教わり方、メモの取り方といった、工夫で変えられるところにあります。自分を責めるほど緊張が強くなり、ますます覚えにくくなるので、責める代わりに、どこを工夫すればよいかを考えるほうが前に進めます。

先輩や上司も、最初から仕事ができたわけではありません。誰もが同じように覚えられない時期を通ってきています。覚えられない時期は、いつか終わります。その時期を少しでも短くするための工夫を、次の章から具体的に見ていきます。

やってしまいがちな遠回り

仕事を早く覚えたいと思うほど、かえって遠回りになる努力をしてしまうことがあります。よくある遠回りを見ておきます。

全部を一字一句メモしようとする

説明を聞きながら、言われたことをすべて書き留めようとする人は少なくありません。真面目な人ほど、この書き方になります。けれども、全部を書こうとすると、書くことに必死で説明の中身が頭に入りません。書き終えたころには、次の説明が始まっています。

メモに書くのは、手順の順番と、間違えやすい点と、数字や名前のように覚えにくいものだけで十分です。それ以外は、説明を聞くことに集中したほうが、結果的に頭に残ります。

聞くのが怖くて、分からないまま進める

同じことを何度も聞くのが申し訳なくて、分からないまま作業を進めてしまうこともあります。うまくいけばよいのですが、多くの場合はミスにつながり、ミスの後始末で先輩の手を余計に煩わせることになります。

分からないことを聞くのは、先輩の時間を取ることですが、ミスの後始末に比べればずっと小さな負担です。聞き方を工夫すれば、聞くことへの気まずさも小さくできます。聞き方については、次の章で具体的に見ていきます。

家に帰ってから長時間勉強する

覚えられない焦りから、家に帰ってから何時間も勉強しようとする人もいます。意欲は立派ですが、疲れた状態で長時間勉強しても、頭には入りにくいものです。睡眠を削ってしまうと、翌日の仕事でさらに覚えにくくなります。

覚えるためには、長い時間より、短い時間を何度か繰り返すほうが向いています。帰りの電車で5分、翌朝の始業前に5分。この程度の見返しを続けるほうが、長時間の勉強より無理なく続き、頭にも残ります。

人と比べて落ち込む

同じ時期に入った人が先に仕事を覚えていると、自分だけが遅れているように感じます。人と比べて落ち込むと、緊張が強くなり、さらに覚えにくくなります。

仕事を覚える速さは、前の経験や、配属された仕事の内容によって大きく違います。比べる相手は、過去の自分にします。1か月前の自分と比べて、できるようになったことを数えてみてください。

ミスを隠そうとする

覚えられないことへの引け目から、小さなミスを隠そうとしてしまうことがあります。怒られたくない、できない人だと思われたくない、という気持ちは誰にでもあります。けれども、隠したミスはあとで大きな問題になって見つかることが多く、そのときには信頼まで失ってしまいます。

ミスに気づいたら、できるだけ早く伝えます。「先ほどの入力で数字を間違えたかもしれません。確認していただけますか」。早く伝えれば、直す手間も小さく済みます。ミスを早く伝える人は、覚えるのが遅くても信頼されます。職場で求められているのは、最初から間違えないことより、間違えたときに正直に伝えられることです。

手順の理由を聞かずに丸暗記しようとする

手順を覚えるとき、理由を聞かずに順番だけを丸暗記しようとすると、少し条件が変わっただけで手が止まります。なぜこの順番なのか、なぜこの確認が必要なのかが分かっていれば、初めての場面でも考えて動けます。

理由を聞くのは、説明の時間を少し延ばしますが、覚える量は結果的に減ります。「この確認は、どういうミスを防ぐためのものですか」と一言添えるだけで、手順が意味のあるつながりとして頭に残るようになります。

自分なりの工夫を先輩に伝えない

自分なりに工夫をしていても、それを先輩に伝えていないと、先輩からは同じことを何度も聞く人にしか見えません。「メモを見返して、ここまでは自分でできるようになりました。この部分がまだ分からないので教えてください」と伝えれば、先輩はあなたが努力していることを知り、教え方も変えてくれます。努力が見えると、先輩の側も教える意欲が湧き、職場の空気が少しずつ柔らかくなっていきます。

遠回りと、代わりにできること

ここまでの遠回りを、代わりにできることと並べて整理しておきます。

遠回り 起きやすいこと 代わりにできること
全部を一字一句メモする 書くことに必死で中身が入らない 順番と注意点と数字だけを書く
分からないまま進める ミスが起き、後始末が増える まとめて聞く時間をもらう
家で長時間勉強する 疲れて翌日さらに覚えにくい 帰りと翌朝に数分ずつ見返す
人と比べて落ち込む 緊張が強くなる 1か月前の自分と比べる

どの遠回りも、早く覚えたいという真剣な気持ちから生まれています。その気持ちを、少しだけ向きを変えて使えば、同じ努力でずっと楽に覚えられるようになります。

今日から試せる5つの工夫

ここからは、仕事を覚えるための具体的な工夫を5つ紹介します。全部を一度に試す必要はありません。自分にいちばん合いそうなものから、1つずつ試してみてください。

工夫1 メモは1冊にまとめて、型を決める

メモ帳は1冊にまとめます。付箋や裏紙に書くと、どこに書いたか分からなくなるからです。スマートフォンのメモを使う場合も、1つのアプリの1つの場所にまとめます。

そのうえで、メモの型を決めます。おすすめは、ページの上に「何の作業か」、その下に「手順の番号と内容」、右端に「間違えやすい点」を書く形です。型が決まっていると、説明を聞きながらでも書く場所に迷わず、あとで見返したときにも手順を再現しやすくなります。

メモの欄 書くこと 書き方の例
作業の名前 何の作業か 月末の請求書の発行
手順 番号をつけて順番に 1 売上の一覧を開く 2 取引先ごとに絞る
間違えやすい点 注意されたこと 締め日が取引先ごとに違う
聞いた日と相手 いつ誰に聞いたか 9月3日 佐藤さん

工夫2 仕事の全体像を1枚の紙に書く

目の前の作業だけでなく、仕事の全体の流れを1枚の紙に書いておきます。自分の担当の作業が、どこから始まって、どこへつながっていくのか。先輩に「この仕事の全体の流れを、ざっくり教えていただけますか」とお願いして、一緒に書いてもらうのもよい方法です。

全体像が見えると、個々の手順に理由がつき、覚えやすくなります。新しい作業を教わるたびに、この紙のどこに当たるのかを書き足していけば、自分だけの仕事の地図ができあがります。

工夫3 質問はまとめて、時間をもらう

分からないことが出るたびに先輩に声をかけると、お互いの作業が何度も中断されます。急ぎでないことは、メモにためておいて、1日に1回か2回、まとめて聞く時間をもらいます。「10分ほどお時間をいただけますか。3つ確認したいことがあります」と伝えれば、先輩も区切りのよいところで時間を取りやすくなります。

質問するときは、自分で調べたことや、自分の考えを添えます。「メモではこう書いてあるのですが、この場合も同じでよいでしょうか」。こう聞けば、先輩は答えやすく、あなたが努力していることも伝わります。

工夫4 自分用の手順書を作る

何度か同じ作業をしたら、メモをもとに自分用の手順書を作ります。手順書といっても、立派なものは必要ありません。作業の手順を番号つきで書き、間違えやすい点を太く書いておく程度で十分です。

自分用の手順書があれば、同じことを何度も聞かずに済みます。手順書を先輩に見てもらい、「この理解で合っていますか」と確かめれば、間違いにも早く気づけます。あとから入ってくる人に教えるときにも役に立ちます。

工夫5 帰りと翌朝に、数分だけ見返す

その日に聞いたことは、帰りの電車の中などで数分だけ見返します。翌朝、始業前にもう一度、数分だけ見返します。長い時間は必要ありません。短い見返しを何度か繰り返すほうが、長時間の勉強より頭に残りやすく、何より続けやすいのが良いところです。

見返すときは、メモを読むだけでなく、手順を頭の中で再現できるかを試してみます。再現できないところがあれば、そこが次に聞くべきところです。

状況別に、どの工夫から始めるか

5つの工夫のうち、どれから始めればよいかは、今の状況によって変わります。

今の状況 最初に試す工夫 次に試す工夫
入ったばかりで、何もかもが初めて 工夫2 全体像を1枚の紙に書く 工夫1 メモの型を決める
メモは取っているのに見返しても分からない 工夫1 メモの型を決める 工夫5 帰りと翌朝に見返す
同じことを何度も聞いてしまう 工夫4 自分用の手順書を作る 工夫3 質問をまとめる
聞くのが怖くて質問できない 工夫3 質問をまとめて時間をもらう 工夫4 手順書を見てもらう
忙しくて振り返る時間がない 工夫5 帰りと翌朝に数分だけ見返す 工夫2 全体像を書く

年齢を重ねてからの転職で覚えにくいと感じるとき

年齢を重ねてから転職すると、若いころより覚えにくくなったと感じることがあります。そう感じる人の多くは、前の職場のやり方が身についているぶん、新しいやり方との違いに戸惑っています。

この場合は、前の職場との違いをメモに書き出すのが役に立ちます。前の職場ではこうしていたが、ここではこうする、という対比の形で書くと、新しいやり方が頭に残りやすくなります。前の職場で身につけた経験は、覚えるうえでの邪魔になることもありますが、違いに気づけるという強みにもなります。

1人で抱え込まないために

工夫を重ねても覚えられない日が続くと、1人で抱え込んでしまいがちです。職場の人や、職場の外の人に相談することも、覚えられない時期を乗り切るための大切な手段です。

上司や先輩に、今の状況を伝える

覚えられないことを、上司や先輩に正直に伝えてみます。「覚えることが多くて追いつけていません。メモと手順書を作って工夫していますが、この部分がまだ不安です」。状況を伝えれば、教える順番を変えてくれたり、資料を用意してくれたりすることがあります。何も伝えずにいると、周りからはあなたの努力が見えません。

心や体の不調が続くときは、専門の窓口へ

覚えられないことに加えて、眠れない、食欲がない、朝になると職場に行くのがつらいといった状態が続くときは、心や体が疲れているサインかもしれません。職場に産業医や相談窓口があれば利用し、無ければ医療機関に相談してください。

また、以前から物事の段取りや忘れ物で苦労してきたという人は、自分の得意なことと苦手なことの傾向を知ることで、働き方の工夫が見つかる場合があります。気になるときは、医療機関や、地域の相談窓口で相談してみるのも1つの方法です。自分で決めつけずに、専門家の意見を聞くことが大切です。

よくある質問

Q. 同じことを3回聞いてしまいました。もう聞かないほうがよいですか

聞かずに間違えるより、聞いて正しく進めるほうが職場のためになります。聞くときは、「前にも伺ったのですが、メモを見返しても分からなかったので、もう一度教えてください」と正直に伝え、今度は必ずメモの型に沿って書き残します。聞いた内容を自分用の手順書にまとめて先輩に見てもらえば、同じことを聞く回数は減っていきます。

Q. メモを取る時間をもらえないほど、説明が速いです

説明が速いときは、「メモを取りながら伺いたいので、少しゆっくりお願いできますか」と最初に伝えます。それでも難しければ、その場では要点だけを書き、説明のあとに「この部分だけ確認させてください」と短く聞き直します。スマートフォンで画面や手順を撮影してよいか尋ねるのも、1つの方法です。

Q. 覚えられないのは、年齢のせいでしょうか

年齢とともに覚え方が変わると感じる人はいますが、前の職場の経験が身についているぶん、新しいやり方との違いに戸惑っていることも多いものです。前の職場との違いを書き出す、短い見返しを繰り返すといった工夫で、覚えやすさは変わります。年齢のせいだと決めつけずに、工夫を試してみてください。

Q. どのくらいで仕事を覚えられるものですか

仕事の内容や職場によって大きく違うので、一概には言えません。目安にしたいのは、1か月前の自分と比べて、聞かずにできるようになったことが増えているかどうかです。少しずつでも増えていれば、確実に前に進んでいます。

Q. 仕事が覚えられないのは、向いていないからでしょうか

入って数週間から数か月の時期に、向き不向きを判断するのは早すぎることが多いものです。工夫を重ねても数か月まったく変化が無く、心や体の不調も続くなら、働き方を見直すことも選択肢に入ります。その場合も1人で決めずに、信頼できる人や相談窓口に話してから考えてください。

まとめ

新しい職場で仕事を覚えるのは、多くの人にとって大きな山です。厚生労働省の資料では、大学を卒業して就職した人の33.8%が3年以内に最初の職場を離れていました。覚えられないことを、自分だけの欠点だと思い込む必要はありません。

覚えられない原因の多くは、情報の量、全体像の見えにくさ、緊張、メモの取り方、復習の時間といった、工夫で変えられるところにあります。メモを1冊にまとめて型を決める、仕事の全体像を1枚の紙に書く、質問をまとめて時間をもらう、自分用の手順書を作る、帰りと翌朝に数分だけ見返す。この5つの中から、今の自分にいちばん合うものを1つ選んで、明日の職場で試してみてください。

仕事を覚える工夫を深めたい人に

メモの取り方や質問の仕方は、本で型を知ると早く身につきます。自分に合いそうなものから探してみてください。

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