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エイジテックとは 離れて暮らす親の見守りと介護の負担を軽くする道具の選び方

エイジテックとは 離れて暮らす親の見守りと介護の負担を軽くする道具の選び方

「エイジテック」という言葉を、ニュースや広告で見かけるようになりました。高齢の方の暮らしや介護を、技術の力で支える製品やサービスのことです。言葉は聞いたことがあっても、自分の家族にどう役立つのか、何から選べばよいのかは分かりにくいものです。

この記事では、エイジテックの意味と種類を整理したうえで、離れて暮らす親の見守りや、家族の介護の負担を軽くするために、どんな順番で道具を選べばよいかをまとめます。読み終えたときに、自分の家族にまず試すものが1つ決まっている状態を目指しています。

目次

エイジテックとは何か

エイジテックは、英語の「エイジ(年齢)」と「テクノロジー(技術)」を組み合わせた言葉で、英語では AgeTech と書きます。高齢の方が自分らしく暮らし続けられるように、また家族や介護にかかわる人の負担を軽くするために使われる技術や製品、サービスをまとめて指す言葉です。

特別に新しい機械だけを指すわけではありません。部屋の様子を確かめられる見守りカメラ、動きを感知して家族に知らせるセンサー、転んだときに通知してくれる腕時計型の機器、薬の飲み忘れを知らせる道具、話しかけるだけで家電を動かせるスピーカーなど、身近な製品の多くがエイジテックに含まれます。

なぜ今、エイジテックが注目されているのか

背景には、日本の高齢化があります。内閣府の令和7年版高齢社会白書によると、令和6年10月1日現在の65歳以上人口は3,624万人でした。白書は次のように書いています。

「65歳以上人口は、3,624万人となり、総人口に占める割合(高齢化率)も29.3%となった」

およそ3人に1人が65歳以上という社会です。同じ白書では、65歳以上の人がいる世帯が全世帯の49.5%を占めていることも示されています。家族の誰かが高齢であることは、多くの家庭にとって身近なことになりました。

さらに、一人暮らしの高齢者も増えています。白書によると、65歳以上の人口に占める一人暮らしの人の割合は、令和2年に男性15.0%、女性22.1%でした。この割合は今後も上がり、令和32年には男性26.1%、女性29.3%になると見込まれています。

白書の数字 値 家族にとっての意味
65歳以上人口 3,624万人 親や祖父母が高齢という家庭が多い
高齢化率 29.3% およそ3人に1人が65歳以上
65歳以上の人がいる世帯の割合 49.5% 半分の世帯に高齢の家族がいる
一人暮らしの割合(女性・令和2年) 22.1% 離れて暮らす親の見守りが課題になる

離れて暮らす親のことが心配でも、毎日通うことはできない。介護が必要になっても、仕事を続けながら支えなければならない。そうした家族の悩みに応える道具として、エイジテックへの関心が高まっています。

Q&Aサイトに並ぶ家族の声

先日、Q&Aサイトでこのような切実な悩みを拝見しました。投稿者は、遠方の実家で一人暮らしをしている母親のことが心配な方でした。電話では元気そうだけれど、最近は物忘れが増えてきた気がする。毎日様子を見に行くことはできないし、施設に入るほどでもない。何か良い見守りの方法はないか、という内容です。

同じような相談は、ほかにもたくさん並んでいました。見守りカメラを付けたいが、親が嫌がらないか心配。機械に詳しくない親でも使える道具はあるのか。こうした声に共通しているのは、道具の種類よりも先に、親の気持ちと使いやすさを気にしていることです。

家族がよく抱える3つの悩み

エイジテックの製品を選ぶ前に、自分の家族がどんな悩みを抱えているかを整理しておくと、選び方がはっきりします。よく聞かれる悩みは、大きく3つに分けられます。

離れて暮らす親の様子が分からない

いちばん多いのが、この悩みです。電話をすれば「元気だよ」と言われるけれど、本当に大丈夫なのか分からない。夜中に具合が悪くなっても、誰も気づかないのではないか。遠方に住んでいると、こうした不安が日々積み重なります。

同居しているが、目を離せない時間がある

同居している場合でも、仕事や買い物で家を空ける時間があります。その間に親が転んでいないか、火の不始末がないか、薬を飲み忘れていないか。すべてを見張ることはできないので、家を出るたびに心配になります。

介護の負担が家族の一人に偏っている

介護が始まると、負担が家族の一人に偏りがちです。近くに住んでいる兄弟や、同居している家族が、仕事や自分の生活を削って支えることになります。負担を分け合いたくても、離れて住む家族には何ができるのか分からない、という声もよく聞かれます。

この3つの悩みのどれが自分の家族に近いかによって、最初に試すべき道具が変わってきます。次の章では、エイジテックの主な種類を、悩みとの対応で見ていきます。

エイジテックの主な種類

エイジテックの製品やサービスは数多くありますが、家族の悩みに合わせて見ると、いくつかの種類に分けられます。ここでは、家庭で取り入れやすいものを中心に整理します。

見守りカメラ

部屋に置いたカメラの映像を、家族がスマートフォンで確かめられる製品です。親の様子を目で見て確かめられるので、離れて暮らす家族の安心感は大きくなります。話しかけられる機能が付いた製品なら、画面越しに声をかけることもできます。

一方で、見られていることを親が嫌がる場合もあります。置く場所を居間に限る、寝室や浴室には置かない、映像を見る時間を決めておくなど、親の気持ちに配慮した使い方が欠かせません。

人感センサーや開閉センサー

部屋の人の動きや、冷蔵庫やトイレのドアの開け閉めを感知して、一定の時間動きがないと家族に知らせる製品です。映像を撮らないので、見られることへの抵抗が少ないのが特徴です。「今日も普段どおりに動いている」ことが分かるだけで、家族の不安はかなり和らぎます。

腕時計型やペンダント型の機器

身につけておくと、転んだことを感知して家族に知らせたり、ボタンを押すだけで助けを呼べたりする製品です。外出先でも使えるものがあり、散歩や買い物に出かける親の見守りに向いています。心拍や歩数を記録できる製品もあります。

服薬を助ける道具

決まった時間になると音や光で知らせ、薬の飲み忘れを防ぐ道具です。薬を取り出したかどうかを記録し、家族に知らせる製品もあります。飲み忘れや飲みすぎは健康に直結するので、服薬の管理が心配な家庭では役に立ちます。

話しかけて使うスピーカー

声で話しかけるだけで、音楽を流したり、家電を動かしたり、家族に電話をかけたりできる製品です。画面の操作が苦手な親でも使いやすく、会話の相手になることで一人暮らしの寂しさを和らげる効果を期待する家族もいます。

介護の現場で使われる技術

家庭向けの製品とは別に、介護施設では、移乗を助ける機器や、ベッドの上の様子を感知するセンサーなども使われています。厚生労働省は、こうした技術を介護テクノロジーと呼び、介護の現場への導入を後押ししています。家族が施設を選ぶときに、どんな技術を使っているかを確かめるのも、1つの目安になります。

家族の間で情報を分け合う仕組み

見守りの機器の多くは、複数の家族のスマートフォンで通知を受け取れるようになっています。近くに住む兄弟だけでなく、遠方に住む家族も同じ通知を受け取れば、様子を確かめる役目を分け合えます。誰か一人が毎日確かめ続ける負担を減らせるのは、エイジテックならではの良さです。通知を受け取る人と、通知が来たときに誰が連絡するかを、家族の間で先に決めておくと、いざというときに慌てずに済みます。

種類ごとの比較

ここまでの種類を、家族の悩みとの対応で比べてみます。

種類 向いている悩み 良いところ 気をつけたいところ
見守りカメラ 離れて暮らす親の様子が分からない 様子を目で見て確かめられる 見られることを親が嫌がる場合がある
人感センサー 普段どおりに動いているか知りたい 映像を撮らず抵抗が少ない 細かな様子までは分からない
腕時計型の機器 転倒や外出先での急な体調の変化 外でも使え、すぐ知らせてくれる 身につけ忘れると役に立たない
服薬を助ける道具 薬の飲み忘れが心配 飲み忘れを防ぎ記録できる 薬の準備は家族の手が必要
話しかけるスピーカー 機械の操作が苦手、寂しさが心配 声だけで使える 聞き取りにくい言葉があると使いにくい

表を見ると、どの種類にも良いところと気をつけたいところがあることが分かります。万能の製品はありません。家族の悩みにいちばん近い種類から、1つずつ試していくのが現実的です。

通信の環境を先に確かめる

エイジテックの製品の多くは、インターネットにつながることで家族に知らせる仕組みになっています。実家に無線のインターネット環境が無い場合は、使える製品が限られます。携帯電話の回線を内蔵した製品や、通信の契約込みで使えるサービスもあるので、実家の通信環境を先に確かめてから選ぶと、買ってから使えなかったという失敗を防げます。

費用のかかり方も確かめる

製品を買い切りで使えるものもあれば、月ごとの利用料がかかるサービスもあります。購入前に、初めにかかる費用と、毎月かかる費用の両方を確かめておきます。自治体によっては、一人暮らしの高齢者向けに見守りの機器を貸し出したり、費用の一部を助成したりしている場合もあるので、住んでいる地域の窓口に問い合わせてみるとよいでしょう。

選ぶときにやってしまいがちな失敗

エイジテックの製品は、うまく使えば家族の安心と負担の軽さにつながります。けれども、選び方を間違えると、買ったのに使われなくなったり、親との関係がぎくしゃくしたりすることもあります。よくある失敗を見ておきます。

親に相談せずに設置してしまう

いちばん多い失敗は、親に相談せずに見守りカメラを設置してしまうことです。家族としては心配だからこそなのですが、親の側からすると、自分の家で見張られているように感じます。カメラの電源を抜かれたり、布をかけられたりして、結局使われなくなる、という話はよく聞きます。

見守りの道具は、親の協力があってはじめて役に立ちます。設置する前に、なぜ心配しているのか、何を知りたいのかを親に伝え、どの道具なら受け入れられるかを一緒に考えることが大切です。

機能の多さで選んでしまう

製品を比べていると、機能の多いものほど良く見えます。けれども、機能が多いほど設定や操作が複雑になり、親も家族も使いこなせなくなることがあります。見守りに必要なのは、自分の家族の悩みに合った1つか2つの機能です。

たとえば、離れて暮らす親が毎日普段どおりに動いているかを知りたいだけなら、映像を撮るカメラより、動きを感知するセンサーのほうが合っているかもしれません。機能の多さより、悩みに合っているかどうかで選びます。

一度にたくさんの道具をそろえてしまう

心配が大きいと、カメラもセンサーも腕時計型の機器も、一度にそろえたくなります。けれども、一度にたくさんの道具が増えると、親は戸惑い、使い方を覚えきれません。家族の側も、通知が多すぎて確かめきれなくなります。

まずは1つの道具を試し、親が慣れて、家族も使い方が分かってから、次の道具を検討する。この順番のほうが、結果的に長く使い続けられます。

道具に任せきりにしてしまう

見守りの道具を設置すると、安心して連絡の回数が減ってしまうことがあります。けれども、道具が知らせてくれるのは、動きがあるかどうかや、転んだかどうかといった限られた情報です。親の気持ちの変化や、ちょっとした体調の変化は、会話の中でしか分かりません。

道具は家族のつながりを補うもので、置き換えるものとは違います。道具を入れたあとも、電話や訪問の習慣は続けることが大切です。

親が機械に慣れていないことを見落とす

家族にとっては簡単な操作でも、スマートフォンや家電の操作に慣れていない親にとっては、大きな負担になることがあります。充電を忘れる、設定が変わってしまう、通知の意味が分からない。こうした小さなつまずきが重なると、親は道具を使うこと自体を面倒に感じるようになります。

選ぶときは、親が何もしなくても動く製品か、操作が必要な場合はボタン1つで済む製品かを確かめます。充電が必要な製品なら、充電する場所と時間を決めておくと、忘れにくくなります。

慣れるまでの期間を考えずに判断する

新しい道具を入れた最初の数週間は、親も家族も慣れていないので、うまく使えないことがあります。センサーの感度が合わずに通知が多すぎたり、カメラの角度が悪かったりすることもあります。この時期に「使えない」と判断してしまうのはもったいないことです。

最初の1か月は、設定を調整する期間と考えて、置き場所や通知の条件を少しずつ直していきます。親にも使ってみた感想を聞き、嫌な点があれば一緒に直します。1か月たって慣れてきたところで、続けるかどうかを判断すれば十分です。

費用だけで決めてしまう

安い製品を選べば負担は軽く済みますが、通知が遅れる、つながりにくいといった不具合があると、いざというときに役に立ちません。反対に、高い製品ほど良いとも限りません。費用を比べる前に、家族の悩みに必要な働きがきちんと備わっているかを確かめ、そのうえで予算に合うものを選ぶ順番が安心です。

失敗のパターンを整理する

ここまでの失敗を、起きやすい場面と、防ぐための一手でまとめておきます。

失敗 起きやすい場面 防ぐための一手
親に相談せずに設置する 心配が急に大きくなったとき 設置の前に、何が心配かを親に話す
機能の多さで選ぶ 製品を比べているとき 家族の悩みを1つに絞ってから選ぶ
一度にたくさんそろえる 介護が始まったばかりのとき 1つ試して慣れてから次を考える
道具に任せきりにする 道具を入れて安心したとき 電話や訪問の習慣は続ける

どの失敗も、家族の心配が大きいときほど起きやすいものです。心配な気持ちが強いときこそ、一度立ち止まって、親の気持ちと家族の悩みを整理してから選ぶことが、失敗を防ぐいちばんの近道になります。

家族に合うエイジテックを選ぶ5つの手順

ここからは、失敗を避けながら、家族に合うエイジテックを選ぶ手順をまとめます。大切なのは、道具から考え始めないことです。家族の悩みと親の気持ちから考え始めて、最後に道具を選びます。

手順1 いちばん心配なことを1つに絞る

最初に、家族が今いちばん心配していることを1つに絞ります。夜中に倒れても気づけないこと、薬の飲み忘れ、外出先での転倒、一人の時間の寂しさ。心配はいくつもあるはずですが、1つに絞ることで、選ぶべき道具がはっきりします。

家族の間で心配の中身が違う場合は、話し合って順番を決めます。遠方に住む家族は「倒れても気づけないこと」を、同居している家族は「火の不始末」を心配している、というように、立場によって心配は違うものです。

手順2 親の気持ちを聞く

次に、親の気持ちを聞きます。見守りの道具を置くことをどう感じるか、カメラとセンサーならどちらが受け入れやすいか、身につける機器は抵抗がないか。親が嫌がる道具を無理に置いても、長くは続きません。

話すときは、家族が心配していることを正直に伝えます。「見張りたいから」と受け取られないように、「何かあったときにすぐ駆けつけたいから」という気持ちを伝えると、親も受け入れやすくなります。

手順3 暮らしの環境を確かめる

実家の通信環境、電源の場所、親がよく過ごす部屋、夜に起きる回数。道具が働くための環境を確かめます。無線のインターネット環境が無ければ、携帯電話の回線を使う製品を選ぶ必要があります。

手順4 1つだけ試して、1か月様子を見る

手順1から3で見えてきた条件に合う道具を、1つだけ試します。最初の1か月は設定を調整する期間と考えて、置き場所や通知の条件を少しずつ直していきます。親にも感想を聞き、不便な点があれば一緒に直します。

手順5 続けるか、次を足すかを決める

1か月たって、親も家族も慣れてきたところで、続けるかどうかを決めます。続ける場合は、次に心配なことに合わせて、もう1つ道具を足すかどうかを考えます。こうして1つずつ積み重ねていけば、親の暮らしに無理のない見守りの形ができあがります。

手順を進めるときの家族の役割分担

5つの手順は、家族の誰か一人が抱え込むと続きません。役割を分けておくと、無理なく進められます。たとえば、親と話す役は親がいちばん話しやすい家族が担い、製品を調べて比べる役は機械に詳しい家族が担う。設置と設定は実家の近くに住む家族が担い、通知を受け取る役は全員で分け合う。

役割を分けると、遠方に住んでいて普段は手伝えない家族にも、できることが見つかります。製品を調べる、費用を負担する、定期的に電話をかける。こうした関わり方も、立派な介護の分担です。負担が一人に偏っていた家族ほど、エイジテックを入れる機会に役割を見直すと、気持ちの面でも楽になります。

悩み別のおすすめの組み合わせ

5つの手順を踏まえて、よくある悩みごとに、最初に試すものと、慣れてから足すものを整理しておきます。

家族の悩み 最初に試すもの 慣れてから足すもの 家族が続ける習慣
離れて暮らす親が倒れても気づけない 人感センサー 見守りカメラ 週に数回の電話
外出先での転倒が心配 腕時計型の機器 位置を確かめる機能 出かける予定を聞いておく
薬の飲み忘れが心配 服薬を助ける道具 見守りカメラ 薬の準備を家族で手伝う
一人の時間の寂しさが心配 話しかけるスピーカー 画面で話せる機器 決まった曜日の会話
同居だが留守の間が心配 見守りカメラ 人感センサー 帰宅後に様子を聞く

表の右端の「家族が続ける習慣」を見てください。どの悩みでも、道具と一緒に家族の習慣が並んでいます。道具が知らせてくれる情報と、会話で分かる気持ちの両方がそろったとき、見守りははじめて安心につながります。

介護が必要になったときの相談先

介護が必要な状態になってきたら、道具だけで支えようとせず、専門の窓口に相談します。住んでいる地域の地域包括支援センターは、高齢の方や家族の相談を受ける公的な窓口です。介護保険のサービスや、自治体の見守りの支援について教えてもらえます。ケアマネジャーが決まっている場合は、見守りの道具を使いたいことを伝えると、介護のサービスとの組み合わせ方を一緒に考えてもらえます。

介護保険では、要介護度などの条件によって、福祉用具の貸し出しを受けられる場合もあります。どの道具が対象になるかは、地域包括支援センターやケアマネジャーに確かめてください。

道具を入れたあとに続けたいこと

エイジテックの道具を入れたあとも、見守りは続いていきます。道具が役に立ち続けるために、家族で続けたいことを整理しておきます。

通知が来たときの動き方を決めておく

センサーやカメラから通知が来たときに、誰が、どう動くかを決めておきます。まず電話をかける人、電話がつながらなければ様子を見に行く人、近くに頼れる人がいない場合は誰に頼むか。近所の知人や、民生委員、地域包括支援センターなど、いざというときに頼れる先を、家族で共有しておきます。

定期的に使い方を見直す

親の暮らしや体の状態は、少しずつ変わっていきます。半年に1度くらい、道具の置き場所や通知の条件が今の暮らしに合っているかを見直します。親の体の状態が変わって、別の道具が必要になっていることもあります。

市販の道具と公的な支援を組み合わせる

見守りの方法は、市販の道具だけではありません。自治体や地域の支援と組み合わせると、家族だけで抱え込まずに済みます。

見守りの方法 主な担い手 向いている場面
市販の見守りの道具 家族 日々の様子を手軽に確かめたいとき
自治体の緊急通報の仕組み 自治体や委託先 一人暮らしで急な体調の変化が心配なとき
地域の見守りの活動 民生委員や近所の人 顔を合わせて様子を気にかけてほしいとき
介護保険のサービス ケアマネジャーや事業所 日常の生活に手助けが必要になったとき

どれか1つを選ぶ必要はありません。家族の悩みと親の状態に合わせて、組み合わせを少しずつ変えていきます。

よくある質問

Q. 見守りカメラを嫌がる親には、どう話せばよいですか

何かあったときにすぐ駆けつけたいという気持ちを、正直に伝えます。そのうえで、寝室や浴室には置かない、映像を見る時間を決めるなど、親の気持ちに配慮した使い方を提案します。それでも抵抗がある場合は、映像を撮らない人感センサーから始めるのも1つの方法です。

Q. 実家にインターネットの環境がありません。使える道具はありますか

携帯電話の回線を内蔵した製品や、通信の契約込みで使えるサービスがあります。購入の前に、実家の地域で電波がつながるかを確かめておくと安心です。自治体の見守りのサービスには、電話回線を使うものもあるので、地域の窓口に問い合わせてみてください。

Q. 自治体の支援は受けられますか

自治体によっては、一人暮らしの高齢者向けに、緊急通報の機器の貸し出しや、見守りのサービスの費用の助成を行っている場合があります。対象の条件や内容は地域によって違うので、住んでいる市区町村の窓口や、地域包括支援センターに確かめてください。

Q. 道具を入れたら、電話の回数を減らしてもよいですか

道具が知らせてくれるのは、動きがあるかどうかといった限られた情報です。親の気持ちの変化や、ちょっとした体調の変化は、会話の中でしか分かりません。道具を入れたあとも、電話や訪問の習慣は続けることをおすすめします。

Q. エイジテックは介護が始まってからでないと必要ありませんか

介護が始まる前から使える道具もたくさんあります。元気なうちから見守りの道具に慣れておくと、体の状態が変わったときにも、無理なく使い続けられます。親が元気なうちに一緒に選ぶほうが、本人の気持ちも尊重しやすくなります。

まとめ

エイジテックは、高齢の方の暮らしと家族の介護を、技術の力で支える製品やサービスのことです。内閣府の令和7年版高齢社会白書によると、65歳以上の人口は3,624万人で、高齢化率は29.3%でした。離れて暮らす親の見守りや、介護の負担の偏りは、多くの家族にとって身近な悩みになっています。

選ぶときは、道具から考え始めずに、家族のいちばんの心配を1つに絞り、親の気持ちを聞き、暮らしの環境を確かめてから、1つだけ試します。1か月様子を見て、慣れてから次を足す。道具と一緒に、電話や訪問の習慣を続ける。この順番で進めれば、親の暮らしに無理のない見守りの形ができあがっていきます。

見守りの道具を探すときの入口

この記事の手順で、家族の悩みと親の気持ちを整理してから選んでください。種類ごとの製品は、次の検索結果から比べられます。

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