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【全国どこでも】不動産を売るならどこがいい?後悔しないための不動産会社選び、完全ガイド

目次

I. はじめに

家や土地を売る。それは、多くの人にとって人生で一度か二度の、非常に大きな決断です。そして、その成否を分ける最大の鍵が、パートナーとなる「不動産会社」選びにあります。

全国には星の数ほどの不動産会社があり、「うちが一番です!」とアピールしています。しかし、本当にあなたの家を、一番高く、一番スムーズに売ってくれる会社はどこなのでしょうか?

このガイドは、そんな迷えるあなたのために、全国どこに住んでいても使える、不動産会社選びの「地図」となることを目指します。大手不動産会社の実力比べから、ネットの一括査定サイトの賢い使い方、そして売却プロセスの全体像まで。あなたが安心して、そして少しでも有利に不動産売却を進められるよう、必要な知識をすべて詰め込みました。

II. まずはここから。不動産を売る、3つの方法

不動産を売るには、主に「仲介」「買取」「買取保証」という3つの方法があります。最初にこの選択を間違えると、後々「こんなはずじゃなかった…」となりかねません。

A. 仲介(ちゅうかい):高く売りたいあなたへ

「仲介」とは、不動産会社があなたの代理人となり、買主を探してくれる最も一般的な方法です。

  • メリット: 市場価格に近い、一番高い値段で売れる可能性がある。
  • デメリット: いつ売れるか分からない。必ずしも希望価格で売れるとは限らない。

→時間に余裕があり、少しでも高く売りたいなら、まずは「仲介」を検討しましょう。

B. 買取(かいとり):早く現金化したいあなたへ

「買取」とは、不動産会社自身が、あなたの物件を直接買い取ってくれる方法です。

  • メリット: 最短数週間で現金化できる。面倒な内見対応なども不要。売れにくい物件でも買い取ってもらえる。
  • デメリット: 売却価格は、仲介に比べてかなり安くなる(市場価格の5〜8割が目安)。

→とにかく早く売りたい、相続などで面倒な手続きを避けたい、という場合は「買取」が有効です。

C. 買取保証(かいとりほしょう):安心と可能性の“いいとこ取り”

「買取保証」は、仲介と買取を組み合わせたハイブリッド型。まず一定期間「仲介」で高く売れる可能性に挑戦し、もし売れなければ、あらかじめ決めておいた価格で不動産会社が買い取ってくれる、という安心のプランです。

III. 大手不動産会社、ガチ比較!本当に強いのはどこ?

全国展開する大手不動産会社は、その実績とネットワークで大きな力を持っています。ここでは、データと口コミからその実力に迫ります。

A. 取扱高・仲介件数ランキング【2024年版】

会社の規模や影響力を示す数字です。

順位会社名取扱高(億円)
1東急リバブル20,801
2三井不動産リアルティグループ19,345
3住友不動産販売13,928
4野村不動産ソリューションズ12,218

出典: 5, 6

東急リバブルや三井のリハウスといったトップ企業が、いかに多くの取引を手がけているかが分かります。しかし、「取引が多い=あなたにとっても最高」とは限りません。次に、サービスの質を見てみましょう。

B. 顧客満足度ランキング

実際に売却を経験した人たちのリアルな声です。

【マンション売却】

順位仲介会社名
1近鉄の仲介
2住友林業ホームサービス
3野村の仲介+(PLUS)
出典: 5

【戸建て売却】

順位仲介会社名
1住友林業ホームサービス
2野村の仲介+(PLUS)
3三井住友トラスト不動産
出典: 5

注目すべきは、取引量トップクラスの会社と、満足度トップの会社が必ずしも一致しないこと。これは、売る物件の種類によって「得意な会社」は違うということを示唆しています。

C. ここがスゴい!主要企業のサービス特徴

  • 東急リバブル: 取扱高トップクラス。査定額が高め、手数料交渉にも応じてくれることがある、という声も。
  • 三井のリハウス: 38年連続で取扱件数No.1という圧倒的な実績。サポート体制も充実。
  • 住友不動産販売: プロのカメラマン撮影やAI査定など、売却サポートのメニューが豊富。
  • 野村の仲介+: ホームステージングなど、物件を魅力的に見せるサービスが充実。担当者の質の高さも評判。

D. 要注意!「囲い込み」という業界の闇

不動産売却で最も注意したいのが「囲い込み」。これは、不動産会社が売主・買主の両方から手数料をもらう「両手仲介」を狙うあまり、あなたの物件情報をわざと他社に紹介しない行為です。

これが起きると、あなたの物件はごく一部の人にしか知らされず、高く売れるチャンスを逃し、売却期間も長引くという最悪の結果に。

主要企業の「両手取引比率」

企業名両手取引比率
東急リバブル29.10%
三井のリハウス43.49%
住友不動産販売52.63%
出典: 24 (一部抜粋)

両手仲介自体は合法ですが、比率が高い会社は、それだけ「囲い込み」のリスクも高いと考えることができます。担当者に「レインズ(不動産会社間の情報サイト)への登録証明書を見せてください」「他社からの問い合わせはありますか?」と具体的に確認する自衛策が必要です。

IV. ネットの「一括査定サイト」、賢い使い方

今や不動産売却の常識となった「一括査定サイト」。そのメリットと注意点を押さえておきましょう。

A. メリット

スマホやPCから物件情報を入力するだけで、複数の不動産会社から一気に査定額をもらえる便利なツール。おおよその相場を知り、不動産会社選びのきっかけになります。

B. 主なサイトと特徴

サイト名特徴
HOME4UNTTデータグループ運営の老舗。大手から中小までバランスが良い。
すまいValue大手6社が共同運営。安心感を求めるならここ。
SUUMO知名度No.1。サイトが使いやすく、初心者にもおすすめ。
LIFULL HOME’S提携社数が最多クラス。匿名での査定も可能。

C. 利用するときの注意点

  • 査定額は「予想」でしかない: ネットでの査定はあくまで机上の計算。本当の価値は、担当者に直接見てもらう「訪問査定」で決まります。
  • 高すぎる査定額はワナかも: 契約欲しさに、わざと相場より高い査定額を提示してくる会社も。「なぜこの金額なんですか?」と根拠を必ず確認しましょう。
  • 電話の嵐に備えよ: 依頼すると、複数の会社から一斉に連絡が来ます。

一括査定サイトは、あくまで不動産会社選びの「スタートライン」。査定額の高さだけで決めず、その後の担当者の対応を重視しましょう。

V. 最高のパートナーを見つける、5つの基準

最終的に、どの会社に任せるか。以下の基準で判断しましょう。

A. 実績と専門性

売却したい物件(マンション?戸建て?)やエリアでの実績が豊富か。地元の情報に詳しいか。

B. 販売戦略

ネット広告、チラシ、オープンハウスなど、どんな手を使ってあなたの家をアピールしてくれるのか。具体的なプランを聞きましょう。

C. コミュニケーションの質

あなたの質問に、迅速に、そして分かりやすく答えてくれるか。進捗状況をこまめに報告してくれるか。

D. 担当者との相性

会社のブランドも大事ですが、結局は「人」。大手でも担当者によって対応は雲泥の差。信頼でき、何でも相談できる担当者かを見極めることが最も重要です。

E. 仲介手数料

法律で上限(売買価格×3%+6万円+消費税)が決まっていますが、交渉の余地がある場合も。ただし、安易な値引きはサービスの質の低下につながるリスクも忘れずに。

VI. 【物件別】ここは押さえて!会社選びの注意点

A. 一般的なマンション・戸建て

これまで解説してきた大手仲介会社や一括査定サイトが主な選択肢です。

B. 「訳あり物件」(事故物件・再建築不可など)

こうした特殊な物件は、一般的な仲介ではまず売れません。専門の買取業者に相談するのが鉄則です。
ネットで「事故物件 買取」「再建築不可 買取」などと検索すれば、専門の会社が見つかります。大手仲-介会社に相談しても、最終的にこうした専門業者に話が回されるだけ。最初から専門家に頼むのが、最も早く、確実な方法です。

VII. これだけは知っておきたい!売却の基礎知識

A. 売却の流れ(仲介の場合)

査定依頼 → 媒介契約 → 売却活動 → 内見対応 → 売買契約 → 決済・引渡し

B. 売却にかかる期間の目安

  • マンション: 平均6ヶ月程度
  • 戸建て・土地: 平均11ヶ月程度
    あくまで平均です。物件によってはもっと早く売れたり、時間がかかったりします。

C. 税金のこと

家を売って利益(譲渡所得)が出た場合、税金がかかります。
ただし、マイホームの売却なら、利益から最高3,000万円を控除できる特例があります。ほとんどの場合、この特例を使えば税金はかかりません。詳しくは税務署や税理士に相談しましょう。

VIII. 結論:後悔しないために、あなたがすべきこと

全国どこであっても、「誰にとっても最高の不動産会社」という魔法の答えは存在しません。最適なパートナーは、あなたの物件、あなたの状況、そしてあなたとの相性によって決まります。

会社選び、最後のチェックポイント

  • 優先順位を決める: 「価格」か「スピード」か、何を一番重視するかを決めよう。
  • 売り方を決める: あなたの状況に合うのは「仲介」か「買取」か。
  • 必ず複数社を比較する: 最低でも2〜3社の担当者と直接会って話を聞こう。
  • 一括査定を賢く使う: 査定額は参考程度に。担当者の人柄を見極める機会と捉えよう。
  • 「訳あり物件」は専門家へ: 悩まず、最初から専門の買取業者に相談しよう。

不動産売却は、情報戦です。そして、その主役はあなた自身。このガイドを武器に、あなたの状況を最もよく理解し、誠実に対応してくれるパートナーを、あなた自身の目で見極めてください。それが、売却成功への唯一の道です。

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この記事を書いた人

謙虚な記事を書くライターです。

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