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【2025年最新】エックスサーバーのPHPバージョン更新完全ガイド|2つの方法とエラー対処法

「エックスサーバーでPHPのバージョンを更新したいけど、何から手をつければいいのだろう?」「サイトにエラーが出たらどうしよう…」そんなお悩みはありませんか。古いPHPを使い続けることは、企業のウェブサイトを重大なセキュリティリスクに晒すだけでなく、表示速度の低下にも繋がります。この記事では、初心者でも安心なサーバーパネルからの更新方法から、中級者向けのSSHを使った方法、そして万が一のエラー対処法まで、画像付きで徹底的に解説します。この記事を読めば、誰でも安全かつ確実にPHPバージョンを更新し、サイトの価値を守ることができます。

目次

まずは結論!PHPバージョン更新の要点まるわかり表

PHPバージョンの更新作業に取り掛かる前に、全体の流れと重要なポイントを把握しておきましょう。以下の表に、更新方法の概要、対象者、注意点をまとめました。自社の状況に合わせて、どちらの方法を選択すべきか、事前に何を確認すべきかの参考にしてください。

項目サーバーパネルでの更新(推奨)SSHでの更新
対象者全てのユーザー(特に初心者〜中級者)開発者、サーバー管理に慣れた中級者以上
メリット・クリック操作のみで簡単
・視覚的に分かりやすい
・エラーのリスクが低い
・コマンドラインで素早く変更可能
・自動化スクリプトに組み込める
デメリット・SSH環境には反映されない場合がある・黒い画面での操作に知識が必要
・操作ミスによるリスクがある
主な注意点・作業前に必ずサイトのバックアップを取得する
・WordPressやプラグインの互換性を事前に確認する

なぜ今すぐPHPのバージョンアップが必要なのか?3つの理由

「今のままでもサイトは動いているし…」と、PHPのバージョンアップを後回しにしていませんか?しかし、古いPHPを使い続けることは、静かに進行する経営リスクです。会社の重要な資産であるウェブサイトを守り、成長させるために、バージョンアップが不可欠な3つの理由を解説します。

1. セキュリティリスクの回避|古いPHPはサイバー攻撃の標的

古いPHPバージョンを放置する最大の危険は、セキュリティが脆弱になることです。 [1] PHPにはバージョンごとに公式のサポート期間が定められており、この期間が終了すると「EOL(End of Life)」を迎えます。サポートが終了したPHPは、たとえ後から深刻なセキュリティ上の欠陥(脆弱性)が見つかっても、修正プログラムが提供されません。

これは、鍵の壊れたドアを放置しているのと同じ状態です。攻撃者はこの無防備な状態を狙い、サイトの改ざん、個人情報の窃取、ウイルス感染の踏み台にするなど、悪質なサイバー攻撃を仕掛けてきます。企業の信頼を根底から揺るがしかねない事態を防ぐため、サポート期間中のバージョンへ更新することが経営上の最重要課題です。

2. サイト表示の高速化|最新バージョンは処理速度が向上

最新のPHPバージョンは、プログラムの処理速度が大幅に改善されています。 [1] サイトの表示速度は、訪問者の満足度に直結するだけでなく、Googleの検索順位を決定する重要な要素の一つです。古いPHPを使い続けることは、性能の低いエンジンで走り続けるようなもので、機会損失に繋がります。

例えば、PHP7系からPHP8系へバージョンアップするだけで、サイトの応答速度が数十パーセント向上するケースも珍しくありません。サイトが高速化すれば、訪問者はストレスなく情報を閲覧でき、商品購入や問い合わせといった次のアクションに繋がりやすくなります。競合他社に差をつけるためにも、パフォーマンスの向上は欠かせません。

3. WordPressの安定動作|推奨環境への対応は必須

多くの企業サイトで利用されているWordPressは、安定して動作するための「推奨環境」を定めています。 WordPress本体や、機能を追加するプラグイン、デザインを担うテーマは、すべてこの推奨環境で動作することを前提に開発されています。そのため、古いPHPを使い続けていると、様々な不具合の原因となります。

具体的には、「プラグインがアップデートできない」「特定機能が動かない」「サイトが真っ白になって表示されない」といったトラブルが発生しやすくなります。 [3] これは、新しい機能が古いPHPの文法に対応していないために起こるエラーです。常にWordPressを最高の状態で活用し、安定したサイト運営を行うために、推奨されたPHPバージョンへ更新することが不可欠です。 [4]

エックスサーバーでPHPバージョンを更新する2つの方法

ここからは、エックスサーバーでPHPのバージョンを実際に更新する具体的な手順を解説します。初心者でも安心して行える「サーバーパネル」からの方法と、開発者向けの「SSHコマンド」を使用する方法の2通りを紹介します。自社の管理体制やスキルに合わせて、最適な方法を選択してください。

1. 【初心者向け】サーバーパネルから5分で更新する簡単手順

最も安全で簡単な方法が、エックスサーバーの管理画面「サーバーパネル」から更新する方法です。 [5] 専門的な知識は一切不要で、マウス操作だけで完結します。ウェブサイトの管理を外部に委託せず、自社で行っている多くの企業にとって、この方法が第一の選択肢となるでしょう。

ステップ1:エックスサーバーのサーバーパネルにログイン

まず、エックスサーバーの公式サイトから「サーバーパネル」へログインします。契約時に発行された「サーバーID」と「サーバーパネルパスワード」が必要です。もし忘れてしまった場合は、契約時に受け取った「サーバーアカウント設定完了のお知らせ」という件名のメールを確認してください。

ステップ2:「PHPバージョン切替」メニューを選択

サーバーパネルにログインすると、様々な設定項目が並んでいます。その中から、「ホームページ」カテゴリ内にある「PHPバージョン切替」というメニューを探し、クリックしてください。ここでサイトのPHP環境を管理します。

ステップ3:対象ドメインを選択し、変更したいPHPバージョンを選ぶ

「PHPバージョン切替」画面に移動したら、まずは設定を変更したいサイトのドメイン名をプルダウンメニューから選択します。次に、「変更後のバージョン」という項目で、更新したいPHPのバージョンを選びます。特に理由がなければ、推奨されている最新の安定バージョンを選択しましょう。

ステップ4:「変更」ボタンをクリック

変更したいバージョンを選択したら、画面下部にある青い「変更」ボタンをクリックします。確認画面は表示されず、クリックすると即座に設定が反映されるため、押し間違いには注意してください。これでサーバー側の設定変更は完了です。

ステップ5:サイトが正常に表示されるか確認

バージョン変更後、最も重要な作業がサイトの動作確認です。 [3] まず、ブラウザでサイトのトップページや下層ページが問題なく表示されるかを確認します。次に、WordPressの管理画面にログインし、投稿やプラグインの機能が正常に動作するかをチェックしてください。万が一、不具合があれば、焦らずに元のバージョンに戻しましょう。

2. 【中級者向け】SSHコマンドで更新する手順

SSHを利用してコマンドラインでの操作に慣れている開発者やインフラ担当者には、SSH経由での更新方法が効率的です。 [2] この方法は、ウェブサイトの表示に使われるPHPではなく、サーバー内部でコマンドとして実行するPHP(CLI版PHP)のバージョンを切り替える際に主に使用します。

ステップ1:SSHでサーバーに接続する

まず、Tera TermやmacOSのターミナルなどのSSHクライアントソフトを使い、エックスサーバーに接続します。接続に必要なホスト名、ユーザー名、パスワードなどの情報は、サーバーパネルの「SSH設定」メニューから確認できます。

ステップ2:現在のPHPバージョンを確認するコマンド

サーバーに接続したら、まず現在のPHPのバージョンを確認します。以下のコマンドを入力して実行してください。古いバージョン(例: PHP 5.4.16)が表示された場合は、次の手順に進みます。

php -v

ステップ3:シンボリックリンクを書き換えてバージョンを変更

エックスサーバーでは、/usr/bin/ディレクトリ内に複数のPHPバージョンが用意されています。 [2] 以下のコマンドを実行し、phpというコマンドが新しいバージョン(例: php8.3)を指すように設定ファイル(.bashrc)に追記します。これは「phpという名前のショートカットを、これからはphp8.3に繋ぎます」と指示するようなものです。

echo "alias php='/usr/bin/php8.3'" >> ~/.bashrc
source ~/.bashrc

ステップ4:変更が反映されているか確認

設定を反映させたら、再度バージョン確認コマンドを実行します。 [2] これで指定した新しいバージョンが表示されれば、CLI版PHPの切り替えは成功です。WP-CLIなどのコマンドラインツールが、新しいPHPバージョンで動作するようになります。

php -v

PHPバージョン更新前に!必ず確認すべき3つの注意点

PHPのバージョン更新は、サイトの健全性を保つために不可欠な作業ですが、無計画に進めると「サイトが表示されなくなった」といった深刻なトラブルを招く可能性があります。予期せぬ事態でビジネスを停滞させないために、作業前に必ず確認すべき3つの注意点を押さえておきましょう。

1. サイトの完全バックアップを取得する

何よりも先に、必ずサイトの完全なバックアップを取得してください。 [4] バックアップは、万が一の事態が発生した際に、サイトを正常な状態に復元するための唯一の「保険」です。エックスサーバーには「自動バックアップ」機能があり、過去のデータを簡単に復元できますが、作業直前の状態を確実の保存するために、手動でのバックアップも併せて行いましょう。

サーバーパネルの「バックアップ」機能から、ウェブサイトのデータ(Webデータ)とデータベースの両方をダウンロードしておけば万全です。この一手間を惜しんだことで、復旧に多大な時間とコストがかかるケースは後を絶ちません。

2. WordPress・プラグイン・テーマの互換性を確認する

次に、現在利用しているWordPress本体、プラグイン、テーマが、更新先のPHPバージョンに対応しているかを確認します。 [5] 特に、長年アップデートしていないプラグインや、配布が終了したテーマを使っている場合は注意が必要です。新しいPHPの仕様に対応できず、エラーの原因となる可能性が高まります。

各プラグインやテーマの公式サイト、配布ページで対応PHPバージョンを確認しましょう。もし対応状況が不明なものや、未対応のツールがある場合は、バージョンアップを機に代替プラグインへの乗り換えを検討することも、将来的なリスクを減らす上で重要です。

3. エラー発生時に備え、元のバージョンをメモしておく

単純なことですが、エラーが発生した際にすぐ戻せるよう、現在のPHPバージョンをメモしておきましょう。 更新作業で問題が発生した場合の最も確実な一次対応は、元の環境に戻すことです。サーバーパネルで簡単にバージョンを戻せますが、慌てていると「元のバージョンは何だっけ?」となりがちです。

作業前にスクリーンショットを撮るか、テキストファイルにバージョン番号を控えておくだけで、いざという時に冷静に対処できます。この小さな準備が、トラブル解決の時間を大幅に短縮してくれます。

PHPバージョン更新のよくある質問とエラー解決法5選

PHPのバージョン更新作業には、予期せぬトラブルがつきものです。ここでは、実際によくある質問やエラーとその解決法をQ&A形式でまとめました。事前に目を通しておくことで、万が一問題が発生しても、落ち着いて的確に対処できるようになります。

1. サイトが真っ白になった・500エラーが表示される

これは、PHPのプログラムが致命的なエラーで停止している状態です。 [3] 原因の多くは、利用しているプラグインやテーマが新しいPHPバージョンに対応していないことです。まずは慌てずに、サーバーパネルでPHPのバージョンを更新前のものに戻してください。これでサイトが復旧するはずです。その後、どのプラグインやテーマが原因かを特定し、代替ツールを探すか、アップデートを待つ必要があります。

2. WordPressの管理画面に「非推奨」と表示される

これは「現在お使いのPHPは古いので、そろそろ更新してくださいね」というWordPressからの警告メッセージです。 今すぐサイトに不具合が出るわけではありませんが、セキュリティやパフォーマンスの観点から、バージョンアップを推奨されている状態です。この記事で紹介した手順を参考に、サポート期間内の推奨バージョンへの更新を計画しましょう。

3. 更新後、サイトの一部機能が動かなくなった

サイト全体は表示されるものの、「お問い合わせフォームが送信できない」「特定のショートコードが表示されない」といった部分的な不具合です。 これも、その機能を提供している特定のプラグインが原因である可能性が高いです。一度PHPバージョンを元に戻して動作を確認し、原因となるプラグインを特定した上で、そのプラグインのアップデートや設定の見直し、代替プラグインへの移行を検討してください。

4. どのPHPバージョンを選べばいいかわからない

結論として、エックスサーバーが提供する「推奨」マークがついたバージョンの中から、最も新しいものを選択するのが安全です。 WordPressなどのCMSは、最新のPHPバージョンが持つパフォーマンスとセキュリティの恩恵を最大限に受けられるように開発されています。ただし、ご自身のサイトで利用しているツールが最新版に対応していることが前提です。互換性に不安がある場合は、一つ前の安定バージョンを選択するのも一つの手です。

5. 間違えて更新してしまったのですぐに元に戻したい

全く問題ありません。サーバーパネルから簡単に元に戻せます。 「PHPバージョン切替」メニューを開き、バージョンアップ前に控えておいた元のバージョンを選択して「変更」ボタンをクリックするだけです。この手順で、いつでも以前の環境に復元できます。だからこそ、事前のバックアップとバージョン番号のメモが重要になるのです。

まとめ:安全なサイト運営のために、定期的なPHPバージョンの見直しを

本記事では、エックスサーバーにおけるPHPのバージョン更新について、具体的な手順から注意点、トラブル対処法まで網羅的に解説しました。PHPの更新は、単なるメンテナンス作業ではなく、企業のデジタル資産であるウェブサイトをサイバー攻撃から守り、その価値を向上させるための重要な経営判断です。

セキュリティの強化、サイト表示の高速化、そしてWordPressの安定動作は、いずれもビジネス機会の損失を防ぎ、顧客からの信頼を維持するために不可欠です。

初心者でも安全に行えるサーバーパネルからの更新を基本とし、定期的に自社サイトのPHPバージョンを確認する習慣をつけましょう。この記事が、貴社のウェブサイトをより安全で強力なビジネスツールへと進化させる一助となれば幸いです。

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この記事を書いた人

謙虚な記事を書くライターです。

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